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薄毛対策は「順番」を間違えると致命傷になりかねません

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院長 藤田

おはようございます。内科総合クリニック人形町 院長の藤田(総合内科専門医)です。

朝起きて枕元にびっしりとついた髪の毛、あるいは、風呂場でシャンプーをした後の抜け毛の量を見て誰もがパニックになると思います。

初期脱毛で大量に抜けた髪の毛

「冷静に。落ち着いてください。」

と医者が言うのは簡単ですが、日々抜け落ちていく髪の毛を前に落ち着けるわけがないですよね。でも、それでも冷静になり治療の順番だけは守ってほしいのです。

なぜなら、AGAは進行性なので順番を飛ばしてしまうと効く薬がなくなってしまうからです。

飲むと高確率で発毛が期待できるミノキシジルタブレット(通称ミノタブ)という薬がありますが、焦って高濃度のミノタブに真っ先に手を出してしまうと、ミノタブに対して貴方の身体に耐性が出来てしまいお手上げ状態になってしまいます。

そのため、初めは市販の育毛剤などの「薄い薬」から徐々に試し薄毛の進行に合わせて徐々に濃い薬に変えていき、最後は自毛植毛を検討するなど、STEPを踏んで丁寧に薄毛対策を進めていくことが何より大切です。

以下に、失敗しないAGA治療のためのSTEP(=治療の順番)を解説いたします。

STEP
男性型脱毛症(AGA)について理解しよう

5αリダクターゼⅡ型という酵素によって男性ホルモンがジヒドロテストステロンというより強力な男性ホルモンに生まれ変わり、ジヒドロテストステロンがヘアサイクルを狂わせてしまう状態をAGA(男性型脱毛症)と呼んでいます。

まずは全体像を抑えることが大切ですので、基礎に立ち返ってAGAへの理解を深めて下さい。

STEP
まずは市販育毛剤から薄毛対策を始めよう

AGAの病態を理解したら市販育毛剤から薄毛対策をスタートさせましょう。

リアップなどのミノキシジル外用薬(発毛剤)はこの段階ではおすすめしません。なぜならAGAは進行性なので、発毛剤という名のジョーカーは手元の武器として取っておきたいからです。

発毛剤に手を出すのは市販育毛剤を最低半年試してからにして下さい

なお、下記のSTEP2参照記事その1とその2は、実はどちらも同じ育毛剤を推奨しています。推奨理由は、その育毛剤だけが初回時に自宅で遺伝子検査を行えるからです。

育毛剤には合う合わない(当たり外れ)が必ずありますので、遺伝子検査を先に行ってから育毛剤を選ぶことで発毛確率を少しでも高めましょうというのが当院からの提案です。

STEP
市販育毛剤が効かない人は「発毛剤」に切り替えよう

遺伝子検査を行った上での育毛剤選びで薄毛対策を行った結果、事前にご自身が期待していた成果が得られなかった場合、より強い育毛剤であるミノキシジル外用薬(通称“発毛剤”)に切り替えましょう。

下記のSTEP3参照記事その2は、タイトルに育毛剤と入っていますが記事の中身は発毛剤の話になっています。

STEP
薄毛の進行を食い止める(飲み薬スタート)

STEP3までは頭皮への塗り薬による薄毛対策でしたが、STEP4からはより踏み込んで飲み薬による脱毛予防治療を開始します。

脱毛抑制薬であるプロペシア(成分名フィナステリド)は、肝機能への影響や精子の奇形、性欲減退などの副作用リスクがあるので、手前のSTEPを飛ばしていきなりSTEP4から開始するのは賛成いたしかねますが、進行性であるAGAを食い止めるためには避けては通れない治療ですので、しっかり記事を読んで勉強してください。

さらに強力な脱毛抑制剤と言われているザガーロ(デュタステリド)についても以下の記事で解説していますが、巷(ちまた)で言われているほどプロペシアと差は無く、生え際に効くというのも完全なデマです。

STEP
「諸刃の剣」ミノキシジルタブレットで一気に発毛させる!

AGA専門クリニックが「発毛実感率98.6%」などとうたっているのは、ミノキシジルの錠剤(ミノキシジルタブレット)を服用することによる攻めの発毛治療の結果のことを指しています。

STEP3では、同じミノキシジルを育毛剤として使い治療を行いますが、STEP5では錠剤にして頭皮の中から毛根にアプローチしていきます。

ただしこの薬は、心不全などの循環器障害を起こしてしまうことがあるため、AGA診療ガイドラインで非推奨扱いになっています。

従って、もし服用することを考えているなら下記のSTEP5参照記事を熟読してからにして下さい。結果が出る薬であることは間違いありませんが、副作用が強い薬ですので安易に手を出すのは禁物です。

STEP
AGA専門クリニックでの薄毛治療

国内最高最強のAGAクリニックは当院(内科総合クリニック人形町)で間違いありませんが(ウソです)、自院を推薦すると一気にステマっぽくなってしまうため、AGA専門クリニックの選び方についてレクチャーいたします。

ようするに、おすすめのライバル院を紹介しちゃいましょう!という大盤振る舞いです(震え声

STEP
間違いだらけの自毛植毛

薄毛治療の最終手段は、自分の髪の毛を後頭部から頭頂部(つむじ周辺)、あるいは前頭部(M字)に移植する「自毛植毛」です。

誤情報が多く飛び交っていて多くの患者さんが泣いていますので、当サイトの記事中で最も熱を入れて執筆しています。

以前当記事ではFUTと呼ばれるメスを使って頭皮をはぎ取る植毛法を推奨しておりましたが、FUTの名手と呼ばれる外科医が高齢によりFUEと言われるメスを使わない植毛術を行うようになりました。

ただし、FUTと比較することでFUEの長所短所も見えてきますので、読むのが大変かも知れませんが自毛植毛の基本を理解する上で、まずはFUTを勉強してみてください。

FUTで推奨できる名医がいなきなってしまった以上、結論としてはメスを使わないFUEによる植毛が現実的ですので、下記の記事で気になる自毛植毛クリニックを調べてみてください。

院長 藤田

最後まとめます。

AGA専門クリニックや自毛植毛クリニックは、一人でも多く患者さんを集めてたくさんのお金を落としてもらいたいが為に、順番をすっ飛ばしてSTEP4やSTEP7から治療を開始しようとします。

でも、市販の育毛剤で治療効果が出る人が一定数いらっしゃるのは事実だし、飲むミノキシジル(ミノタブ)ではなく塗るミノキシジル(発毛剤)で十分なことも多々あります。

きつい薬を飲めば発毛期待度が上がるのは自明の理ですが、そのような治療方針は患者ファーストとは言えないし、体に優しい市販育毛剤などで結果が出るのであれば、わざわざAGAクリニックに通う必要はないと思います。

とはいえ、「専門家の意見を聞いてみたい」という衝動を抑えられずAGA専門クリニックで治療を受けたいという貴方の気持ちを無理に押さえつけるつもりはございませんので、

  1. 副作用の強い薬をいきなり処方しない
  2. 脱毛抑制と発毛促進を兼ねた稀少な育毛剤を処方してくれる
  3. 遠隔診療に完全対応(=薬は郵送)
  4. 大手なのに治療費がとにかく安い

これら4つのハイレベルな条件を満たしたAGAクリニックを以下↓の記事内で紹介していますので、参考にして下さい。

薄毛対策記事の一覧

上記に紹介した記事以外にも薄毛対策や治療に関する重要な記事をたくさん執筆しておりますので是非ご覧になってください。


この記事を書いた人

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)
Dr. 藤田 英理

内科総合クリニック人形町 院長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
東京大学医学部保健学科および横浜市立大学医学部を卒業
東京大学付属病院や虎の門病院等を経て2019年11月に当院を開業
最寄駅:東京地下鉄 人形町および水天宮前(各徒歩3分)