- 頭皮が日焼けすると現れる症状とは
- 頭皮の日焼け予防方法
- 頭皮が日焼けをしたときのアフターケア方法
- 薄毛になったときの対処法
最近急に日差しが強くなり、頭皮に影響がないか心配です。ここにテキストを入力[/ふきだし]
紫外線は3月頃から急に強くなり始め、5月から7月にかけてピークを迎えると言われています。痛いくらいの日差しを浴びると、頭皮に影響が出ないか心配になりますよね。
手や顔が日焼けすることと同じく、もちろん頭皮も日焼けをします。日焼けによっては薄毛につながることもあるので、これからの季節は注意が必要です。
詳しくはクリニック院長藤田先生に解説していただきます。
この記事の執筆者
藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長
東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。
頭皮が日焼けすると現れる症状とは
- 頭皮も日焼けをする
- 頭皮日焼けによって薄毛や抜け毛につながることがある
頭皮も日焼けをする
髪に覆われているため、「頭皮は日焼けとは無関係」だと思っている方もいますが、実は頭皮も日焼けをすることがわかっています。
特に、髪の分け目やつむじ、おでこなどは日差しを受けやすくなっています。顔や腕などは日焼け止めを塗っても、頭皮はケアしない方が多いので気をつけたいものです。
頭皮日焼けの症状①ヒリヒリして赤くなる
日焼けは、いわゆる「ヤケド」と同じ状態です。
そのため、ヤケドをしたときのようにヒリヒリとした痛みを伴い、頭皮が赤くなる場合があります。また、悪化すると炎症を起こしてしまう可能性もあります。
頭皮日焼けの症状②かゆみが出る
ヤケドのあと、しばらく経つとかゆみが出てくることがあります。
頭皮の日焼けも同じく、日差しを浴びて時間が経つとかゆみが出てくることがあります。また、紫外線によって水分が失われ乾燥状態になるため、乾燥によってかゆみが出ることも。
「かゆいから」といって頭皮を掻いてしまうと、それによって毛が抜けたり頭皮炎症を起こしたりしてしまうため、注意が必要です。
頭皮日焼けの症状③頭皮の皮がめくれる
頭皮が日焼けし炎症を起こしたあと、しばらくすると頭皮の皮がめくれ、フケとなって落ちてくることがあります。
頭皮日焼けの症状④髪がパサつく
頭皮が紫外線を受けているということは、髪も紫外線を浴びているということになります。
紫外線ダメージによって、髪がパサついたりツヤがなくなったりします。切れ毛が増えて薄毛につながるケースもあります。
頭皮日焼けの症状⑤白髪リスク
紫外線を浴びると、メラノサイト(メラニン色素を生成するもの)にダメージを与える活性酵素がつくられると言われています。
メラニン色素がつくられなくなるということは髪に色がつかなくなり、白髪になってしまう、ということです。つまり、紫外線を蓄積することで白髪リスクが向上すると言えるでしょう。
頭皮日焼けの症状⑥光老化で抜け毛につながる
紫外線によって「光老化」が起こることがあります。光老化とは、年齢関係なく起こる細胞の老化現象のことです。
紫外線ダメージを蓄積することで細胞が老化し、皮膚が硬くなり健康な髪に影響を与えたり抜け毛が増えたりします。
皮膚の老化は紫外線による影響が大きいと言われているため、頭皮を含め肌を若々しく保ちたい場合は紫外線対策が重要となります。
頭皮の日焼けは抜け毛や薄毛につながる
上記でお伝えしたように、紫外線は頭皮や髪にダメージを与え、抜け毛や薄毛にもつながりやすくもなります。
日焼け後の炎症によって直接抜け毛につながるケースもあれば、長年の紫外線が蓄積されて数年後に抜け毛として症状が出るケースもあります。
いずれにしても、頭皮の日焼けはなるべく防ぐことが大切です。
頭皮の日焼け予防方法
- 頭皮の日焼け予防は帽子または日傘を活用
- 頭皮用の日焼け止めも効果的
頭皮の日焼け予防方法①帽子をかぶる
外出時はUVカット帽子をかぶるようにしましょう。しかし、帽子をかぶることで頭皮が蒸れてしまうと頭皮環境が悪くなり、抜け毛につながることもあります。
通気性が良い帽子を選び、定期的に帽子を取って頭皮の汗を拭くようにしましょう。また、室内や車内に入ったら帽子を取るのもおすすめです。
頭皮の日焼け予防方法②日傘をさす
日傘というと女性が持つイメージがあるかもしれませんが、「日傘男子」という言葉があるように、日傘をさす男性が増えています。
近年では男性用の日傘も多く売られるようになりました。折り畳みの男性用日傘もあるので、カバンの中に常備するのもいいでしょう。
頭皮の日焼け予防方法③頭皮用日焼け止めを使う
頭皮用の日焼け止めが売られているので、使用することがおすすめです。スプレータイプの日焼け止めなら、手を汚さずにサッと使えて持ち運びもできるため便利です。
日焼け止めに記載されている「SPF」は、シミやソバカスの原因になる紫外線B波を防ぐ指標で、「PA」とはシワの原因になる紫外線A波を防ぐ指標です。
数値が高かったり、「+」の数が多かったりするほど防止力が高いことになりますが、皮膚への負担も増すため、シーンに合わせて選びましょう。
頭皮の日焼け予防は併行して活用することもおすすめ
今回は3つの日焼け予防法をご紹介しました。いずれか1つを行うのではなく、併行して行うことでより高い予防効果を期待できるでしょう。
出かけるときは帽子をかぶり、一日中外出するときは日焼け止めと日傘を使うなど、外出する場所や時間によって使い分けることがおすすめです。
頭皮日焼け後のアフターケア方法
- 頭皮日焼け後はバリア機能が弱っているため刺激を与えない
- 冷却したり保湿をしたりしてアフターケアを行う
頭皮日焼け後はバリア機能が弱い状態
頭皮が日焼けした後は、肌のバリア機能が弱い状態になっています。刺激を与えると悪化してしまう可能性があるため、丁寧にケアしましょう。
頭皮日焼けアフターケア方法①頭皮を保湿する
頭皮が日焼けをすると乾燥状態になります。そのため、頭皮を保湿すると日焼けの症状を抑えることができます。頭皮用ローションを使用するといいでしょう。
頭皮日焼けアフターケア方法②頭皮を冷やす
頭皮が日焼けによってヒリヒリしたり赤くなったりしている場合、まずはクールダウンさせることがおすすめです。
冷たいタオルで頭皮を優しく覆い、しばらくそのままの状態で様子をみましょう。氷や保冷剤を直接当てると頭皮に負担がかかるためNGです。長時間冷やしてしまうと血行が悪くなってしまうため気をつけましょう。
頭皮日焼けアフターケア方法③頭皮を刺激しないヘアケア
頭皮を日焼けした直後は頭皮に刺激を与えないようにしましょう。熱いお湯でゴシゴシと洗髪することはNGです。
ぬるま湯でやさしく髪の汚れを落とし、よく泡立てたシャンプーで丁寧に頭皮を洗います。ドライヤーは頭皮から離し、熱がこもらないようにしながら髪を乾かしましょう。
頭皮日焼け後薄毛になってしまったときの対処法
- 生活習慣を見直す
- 頭皮マッサージや育毛剤で育毛を促す
- クリニックへ行く
頭皮日焼け後の薄毛対処法①生活習慣の見直し
自律神経を整えることで髪を健康に保つことができます。
適度な運動をしたり、上質な睡眠をとったりすると自律神経を整えることができるため、薄毛になってきていると感じたら生活習慣を見直すといいでしょう。
頭皮日焼け後の薄毛対処法②頭皮に良い食事
食事と頭皮の健康は大きく影響しています。薄毛になってきていると感じたら、食事を見直してみるといいでしょう。
髪はほぼタンパク質でできているため、肉や魚などのタンパク質を摂取することがおすすめです。
また、イソフラボンを多く含む食品も薄毛に効果があるとされています。イソフラボンにはAGAの原因を抑える作用があると言われているので、抜け毛や薄毛予防の可能性があります。
頭皮日焼け後の薄毛対処法③頭皮マッサージ
頭皮日焼けによって頭皮が硬くなったことで薄毛になっている可能性があります。定期的に頭皮マッサージをするといいでしょう。頭部全体を両手で包み込むように持ち、気持ちいいと感じる強さでゆっくり指圧します。
頭皮日焼け後の薄毛対処法④育毛剤を使う
育毛剤は髪にハリやコシを与える効果が期待できます。紫外線によってダメージを受けた髪を元気にしてくれます。育毛剤はドラッグストアなどでも気軽に購入できます。
頭皮日焼け後の薄毛対処法⑤クリニックへ行く
日焼け後、頭皮の炎症や抜け毛がひどい場合は、クリニックへ行きましょう。
炎症を放っておくと悪化してしまうかもしれません。また、頭皮の日焼けが収まっても抜け毛が続く場合、AGAなどの脱毛症を発症している可能性もあります。
AGAの場合、治療をしないと進行してしまうため、早めに相談した方がいいでしょう。
まとめ
頭皮が日焼けをすると現れる症状や、日焼け予防についてご紹介しました。帽子や日傘、日焼け止めを使用していたとしても頭皮が日焼けしてしまう可能性はあります。
日常的に頭皮保湿や頭皮マッサージをするといいでしょう。また、頭皮日焼け後に抜け毛が気になる場合は、躊躇せずにクリニックへ相談に行くことがおすすめです。