ストレスを受けると身体のコンディションが乱れやすく、髪にも大きな影響が及びます。気持ちが落ち込むとヘアサイクルがくずれ、頭皮環境が悪化して抜け毛が増えることがあります。
忙しい日常や対人関係の悩みを抱える方は、無意識にストレスをため込みがちです。頭皮や毛髪に関する負担を早期に軽減し、ストレスによって引き起こされる抜け毛を防ぐにはどうすればよいのか。
この記事では、ストレスとの向き合い方や身体内のメカニズム、そして適切なケア方法を詳しく解説します。
ストレスと抜け毛の関係
髪は日々のコンディションを映し出す鏡のような存在です。何気ない生活の中で受ける精神的な負担が髪のトラブルを引き起こすことは多々あります。
まずは、ストレスと抜け毛にどのような相関があるのかを整理しましょう。
ストレスが髪と頭皮に与える一般的な影響
人間の身体は、過度の緊張状態や不安を感じると、交感神経が優位になって血管が収縮しやすくなります。その結果、頭皮への血流が低下し、毛髪に必要な栄養が行き渡りにくくなってしまいます。
加えて、ストレスホルモンのコルチゾールが長期間過剰に分泌されると、毛母細胞に乱れが生じ、成長期の髪が十分に育たず抜け落ちる可能性があります。
慢性的にストレスを感じている方ほど、こうした抜け毛のリスクが高まる傾向があります。
ストレス反応とヘアサイクルの乱れ
髪は成長期・退行期・休止期というヘアサイクルをくり返しながら伸びていきます。しかし、過剰なストレスが加わるとこのヘアサイクルが乱れ、成長期が極端に短くなる場合があります。
本来の寿命よりも早く髪が抜けてしまうため、新しく生えてくる髪の量が追いつかず、全体的に毛髪が細くなったりボリュームが失われたりすることがあります。
ストレス要因の種類と性格特性との関係
ストレスの原因は、仕事や人間関係、将来への不安など多岐にわたります。性格特性として、几帳面な方や責任感が強い方、物事を考えすぎる方はストレスを溜め込みやすく、髪への影響を受けやすいとも言われます。
同じ出来事に直面しても、感じ方や受け止め方は個人差が大きいです。そのため、自分のストレスの受け止め方を客観的に知ることが大切です。
ストレスと抜け毛に関する簡易データ一覧
ストレスの原因 | 髪への影響 | 特徴的な抜け毛の症状 |
---|---|---|
仕事・勉強の過度なプレッシャー | 血行不良による頭皮の栄養不足 | 全体的なボリューム低下 |
対人関係の不和 | コルチゾール増加による毛母細胞の不調 | 急激な抜け毛や髪質の変化 |
睡眠不足や生活リズムの乱れ | 成長ホルモン分泌の低下による育毛障害 | 髪の細さやツヤの低下、抜け毛の増加 |
精神的トラウマや強い不安感 | 自律神経の乱れによる血流悪化 | まだ短い髪が抜ける、部分的な薄毛の進行 |
自律神経の乱れがもたらす頭皮環境への影響
心身のバランスをコントロールする自律神経が乱れると、身体のあちこちで機能不調が生じることがあります。頭皮も例外ではなく、抜け毛に発展するリスクが高まります。
自律神経の乱れによる抜け毛は、ストレスとの相互作用が深く関係しているため、対策を考えるうえで自律神経の働きを理解することは大切です。
自律神経と血管収縮・拡張の関係
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、ストレスを受けると交感神経が優位になります。すると血管が収縮し、頭皮への血流が低下します。
血行不良は毛根への栄養供給を阻害する原因の1つであり、持続すると抜け毛のリスクが高まります。また、副交感神経がうまく働かないとリラックス状態が得られず、疲れを感じやすくなるという悪循環を招きます。
自律神経の乱れと頭皮トラブル
自律神経が乱れると皮脂の分泌量や汗の量が変わり、頭皮環境が整いにくくなります。過剰な皮脂は毛穴づまりやかゆみを引き起こし、頭皮の常在菌バランスが崩れることもあります。
頭皮が炎症を起こせば毛母細胞の機能に悪影響を及ぼすため、十分に注意が必要です。
自律神経の乱れによる症状チェック項目
- 夜になってもなかなか眠れず、睡眠が浅い
- 朝起きたときに疲労感や倦怠感が強い
- 手足の冷えやほてりを感じることが多い
- 食欲不振または過食気味になる
- 息苦しさや動悸を感じることがある
ストレスと自律神経が複合する抜け毛リスク
仕事や家事、育児などに追われると、知らず知らずのうちに自律神経が乱れてしまいがちです。そこに精神的な負担が加わるとホルモンバランスまで崩れ、ダメージが二重三重に積み重なる恐れがあります。
自律神経のケアは、ストレスによる抜け毛を軽減するうえで大切な要素です。
自律神経の乱れが頭皮に及ぼす影響まとめ
項目 | 主な影響 | 抜け毛リスク |
---|---|---|
血行不良の継続 | 毛根への栄養不足 | ヘアサイクルの早期終了 |
皮脂分泌異常 | 毛穴づまりや頭皮の炎症 | 抜け毛や細毛の増加 |
睡眠の質の低下 | 成長ホルモンの分泌低下 | 毛髪の成長力低下 |
ホルモンバランスの乱れ | コルチゾール過剰分泌 | 新たな毛髪形成の阻害 |
ストレスによるホルモンバランスの変化
ストレスがもたらす影響の1つにホルモンバランスの変化があります。特に副腎皮質ホルモンの分泌量が増えすぎると、頭皮環境や毛母細胞にも悪影響を与えます。
加えて、男性ホルモンや女性ホルモンのバランスが乱れると、抜け毛が加速する可能性が高まるため注意が必要です。
コルチゾールの過剰分泌と抜け毛
ストレスを受けると副腎皮質からコルチゾールが分泌されます。一定量であれば身体を守る役割を果たしますが、慢性的に多く分泌される状態が続くと毛母細胞の働きを低下させる要因になります。
コルチゾールが増え続けると、髪が成長期を十分にまっとうできず、抜け毛が増える場合があります。
男性ホルモン・女性ホルモンへの影響
男性の場合、ストレスがきっかけでジヒドロテストステロン(DHT)という物質が増えやすくなると考えられています。このDHTはAGA(男性型脱毛症)を引き起こす主因の1つです。
一方、女性は女性ホルモンの分泌量が減ると髪のツヤやハリを維持しにくくなります。ストレスがホルモンの分泌サイクルを乱すと、男女問わず髪にダメージを与えやすくなります。
ホルモンバランスが崩れやすいシチュエーション一覧
シチュエーション | ホルモンへの影響 | 抜け毛に関するリスク |
---|---|---|
過度な仕事量や長時間労働 | コルチゾール上昇 | 慢性的な抜け毛の増加 |
睡眠不足と夜型生活 | 成長ホルモンの分泌低下 | 髪のハリやコシの低下 |
無理なダイエットや偏食 | 栄養不足、女性ホルモン低下 | 薄毛や切れ毛の増加 |
強い精神的ショック | 自律神経の乱れによる影響 | 急激な脱毛や円形脱毛症 |
ホルモンバランスを整えるポイント
ホルモンバランスを安定させるためには、質の良い睡眠や適度な運動、バランスの良い食事といった基本的な生活習慣が重要です。
特に成長ホルモンは深い睡眠時に多く分泌されるため、就寝前にスマートフォンを見る時間を減らすなどの工夫も役立ちます。男性ホルモンや女性ホルモンの乱れを感じる場合は、専門医の受診も検討してみてください。
日常生活で意識したいケアの要点
- 就寝前のリラックス方法を見つけ、睡眠の質を上げる
- 高タンパクかつビタミン・ミネラルを含む食事を心がける
- 過度なダイエットは避け、身体に必要な栄養を確保する
- スマートフォンやパソコンの使用時間を調節し、脳を休める
- メンタル面で負担を感じる場合は、医療機関や専門家に相談する
生活習慣と頭皮への負担の関係
ストレスが主な原因だとしても、生活習慣が乱れた状態が続けば頭皮や髪にさらなる負担をもたらします。睡眠不足や偏った食事、運動不足などが加わると、抜け毛が深刻化する恐れがあります。
睡眠不足と頭皮への影響
睡眠中に身体のさまざまな修復機能が働くため、睡眠時間や睡眠の質が悪いと髪や頭皮の回復が追いつきません。成長ホルモンが十分に分泌されず、抜け毛の進行につながるケースもあります。
また、睡眠の質が低いと次の日の疲労感も高まり、その疲れがストレスを増やす要因にもなります。
睡眠時間と髪のコンディションに関する比較表
睡眠時間 | 翌日の疲労感 | 髪のハリ・コシ | 抜け毛の感じやすさ |
---|---|---|---|
7時間以上 | 低い | 良好でツヤも保ちやすい | 比較的少なめ |
5~6時間 | やや高い | ややコシが失われがち | 増えることがある |
4時間以下 | 非常に高い | 顕著にハリ不足 | 急激に増える場合あり |
偏った食事と栄養不足
髪の主成分はタンパク質です。極端に摂取カロリーを抑えるダイエットや、炭水化物ばかりで他の栄養が不足している食事では、髪が育つための栄養素が足りなくなります。
ストレスが加わることでさらに栄養需要が高まっている場合、毛髪に十分な栄養が行き渡らず抜け毛が悪化するリスクがあります。
運動不足と血行不良
適度な運動を行うと血流が改善し、頭皮や毛髪への栄養供給もスムーズになります。一方、運動不足が続くと心肺機能が低下し、全身の血行不良が慢性化します。
ストレスがある状態で運動不足に陥ると、さらに抜け毛が進行しやすくなる可能性があります。
生活習慣を見直すためのポイント一覧
- 週に数回、短時間でもウォーキングや軽い筋トレを取り入れる
- 夜更かしを控え、なるべく決まった時間に就寝・起床する
- 栄養バランスを意識し、タンパク質・ビタミン・ミネラルを積極的に摂取する
- 無理なスケジュールや過度な勤務時間を続けず、休息をしっかり取る
ストレスによる抜け毛の予防策とケア方法
ストレスが原因となる抜け毛は、対策を重ねることである程度抑制できる可能性があります。根本原因であるストレスの軽減に加え、頭皮ケアや髪のケアを同時に行うことで抜け毛に立ち向かいやすくなります。
ストレス軽減のための心がけ
まずは心と身体を休ませる方法を確立することが重要です。深呼吸や瞑想などでリラックスできる時間をつくり、緊張状態が続かないように意識してください。
過度の責任感やネガティブ思考に傾きすぎるときは、気持ちを整理するために紙に書き出したり、専門家に相談したりするのも有効です。
簡単に実践しやすいリラクゼーション法の比較
リラクゼーション法 | 所要時間 | 特徴 | 持続効果 |
---|---|---|---|
深呼吸 | 1~5分程度 | いつでも手軽にできる | 一時的に効果 |
瞑想やマインドフルネス | 5~15分程度 | 心を静める習慣作りに役立つ | 比較的長く持続 |
軽いストレッチ | 5~10分程度 | 血流や筋肉のこわばりをほぐす | 即効性がある |
アロマテラピー | 個人差あり | 好みの香りでリラックスできる | 精神面に心地よい |
頭皮マッサージやヘアケア製品の活用
ストレスによって頭皮が硬くなりやすいため、マッサージでほぐすと血行が促進しやすくなります。シャンプー前やお風呂上がりに軽く指圧するだけでも効果が期待できます。
また、スカルプケア用のシャンプーや育毛剤などを併用すると、頭皮環境を整える一助になります。ただし、過度な力を加えて頭皮を傷つけないように注意しましょう。
専門医やカウンセリングを利用する
ストレスによる抜け毛が気になる場合、早めに医療機関や専門のカウンセリングを利用することも大切です。
自己流のケアで改善が見られなかったり、生活全般に支障が出たりしている場合には、適切な診断と指導を受けるほうが安全かつ早期のケアに繋がります。
ストレス対策・頭皮ケアを組み合わせるメリット一覧
- 同時進行でストレス原因を和らげ、頭皮環境を改善できる
- 生活習慣を見直すよいきっかけになる
- 抜け毛を予防しながら、新たな髪の育成を促せる
- 心身の健康が整いやすくなり、日常生活のパフォーマンスも向上する
AGA専門クリニックでのアプローチ
抜け毛の原因がストレスだけでなく、AGA(男性型脱毛症)の要素も含まれているケースは少なくありません。
AGA専門クリニックでは、ストレスが影響する抜け毛にも対応しつつ、男性ホルモンが関与する脱毛も総合的に診断・治療します。
AGAとストレスの複合的な影響
男性ホルモンによる脱毛が進行している場合、ストレスがそれをさらに加速させる可能性があります。血行不良や自律神経の乱れ、ホルモンバランスの崩れが重なり合うと、抜け毛が急激に増えることもあります。
AGA専門クリニックでは、内服薬や外用薬の処方と併せて、ストレスマネジメントの提案を行うことが多いです。
カウンセリングと検査で原因を特定
AGA専門クリニックでは、初回の診察で頭皮の状態や毛髪の太さ、血液検査の結果などを総合的にチェックします。そのうえで、患者のライフスタイルやストレス状況などをヒアリングして原因を多角的に探ります。
ストレスが強く関連している場合、精神面のケアも視野に入れた治療計画を立てられます。
AGA専門クリニックで行う主な検査の一覧
検査名 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
血液検査 | ホルモン濃度・栄養状態を確認 | 貧血やホルモン異常を把握 |
マイクロスコープ診断 | 頭皮や毛穴の状態を拡大して確認 | 毛根や頭皮トラブルを可視化 |
遺伝子検査 | AGA発症リスクを調べる | 将来の脱毛傾向を予測 |
ストレスを考慮した治療計画
飲み薬や塗り薬、サプリメントなどを組み合わせて治療を進めるだけでなく、日常生活のアドバイスやストレス対策などもセットで提案します。
たとえば睡眠指導や食事指導、適度な運動の提案など、トータルケアを行うことで改善効果が期待しやすくなります。
医療機関では、専門知識をもとに、個々の患者の状況に合わせた治療計画を組み立てることが可能です。
抜け毛改善のためのセルフケアのポイント
抜け毛が気になり始めたとき、まずは日常生活でできるセルフケアを積み重ねるとよいでしょう。ちょっとした習慣の積み重ねが、将来的な薄毛進行の予防や髪のボリューム維持につながります。
ストレスマネジメントの実践
ストレスが髪に与える影響を理解したうえで、その原因を緩和する方法を日常に取り入れましょう。ストレッチや呼吸法、音楽を聴く時間などを活用すると心身がリフレッシュし、交感神経の高まりを穏やかにします。
仕事や家庭の事情でなかなか難しい場合でも、短時間でできるリラックス方法を探してみると効果があります。
頭皮環境を整えるためのケア
髪を清潔に保つためには、適切な頻度と方法でのシャンプーが欠かせません。過度に洗いすぎると頭皮が乾燥しやすくなり、逆に洗わなさすぎると皮脂の過剰分泌につながります。
頭皮を指の腹で丁寧にマッサージすることで血行促進も期待できます。
自宅で取り組みやすいケア方法のまとめ
ケア方法 | 具体例 | 注意点 |
---|---|---|
シャンプー | スカルプケア用の洗浄力がマイルドなもの | ゴシゴシ洗いは避ける |
トリートメント | 髪のダメージや頭皮の乾燥を防ぐ | 毛穴に残らないようしっかりすすぐ |
頭皮マッサージ | 入浴時に指の腹で押し流すように行う | 強い力でやりすぎない |
ヘアドライ | 低温または適度な温度で乾かす | 熱風を近づけすぎない |
食事・栄養面からのアプローチ
髪の生成や育成にはタンパク質・亜鉛・ビタミンB群などの栄養素が必要です。肉、魚、大豆製品、海藻、野菜などをバランスよく取り入れましょう。
忙しい日々の中でも、コンビニや外食で選ぶ際にタンパク質を多めに摂取できるメニューを選ぶなど、少しの工夫で栄養バランスを補えます。
食事面で意識したいポイント一覧
- タンパク質豊富な肉・魚・卵・豆類を意識して摂る
- ビタミンやミネラル補給のため野菜や果物を取り入れる
- 鉄分が不足しないようレバーや赤身肉、ほうれん草などを活用する
- スナック菓子やジャンクフードは控えめにし、胃腸の負担を減らす
よくある質問
抜け毛に悩む方の多くは、日常生活から専門治療に至るまでさまざまな疑問を抱きます。自律神経の乱れを含むストレスが関与すると言われても、具体的な対策や気になることは人それぞれです。
ここでは、よく聞かれる質問をいくつか取り上げます。
- 仕事が忙しくて運動の時間が取れません。何か対策はありますか?
-
短時間でもこまめに身体を動かすことを心がけてみてください。エレベーターではなく階段を使ったり、昼休みに数分だけ散歩をするなど、小さい習慣の積み重ねが大切です。
血流を良くすると頭皮への栄養供給も促され、抜け毛リスクを抑えやすくなります。
- 頭皮がベタつきやすいのですが、毎日シャンプーをしても大丈夫でしょうか?
-
頭皮の状態によりますが、皮脂が多い方は1日1回のシャンプーで清潔を保つことが一般的です。重要なのは、洗浄力の強すぎないタイプのシャンプーを使用し、丁寧にすすぐことです。
過度に洗いすぎると頭皮が乾燥して逆に皮脂が過剰分泌される場合があるので注意しましょう。
- ストレスによる抜け毛は一時的なもので自然に治まりますか?
-
短期間のストレスで一時的に抜け毛が増えた場合は、ストレス源が解消されると徐々に落ち着くことがあります。
ただし長期的にストレスがかかっている場合や、自律神経の乱れが恒常化していると、抜け毛が慢性化してしまう恐れもあります。気になるときは専門医に相談することをおすすめします。
- 髪のボリュームが減ったように感じます。何か簡単に試せる対策はありますか?
-
まずは生活習慣と頭皮環境を見直しましょう。就寝前に深呼吸やストレッチを行い、睡眠の質を高めることも大切です。
頭皮マッサージやスカルプケア用のシャンプー・育毛剤も合わせて取り入れると、頭皮の血行が改善しやすくなります。
以上
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