春に感じる抜け毛の増加は、自律神経の乱れや冬からの環境変化、そして動物的な生え変わりの名残が複雑に絡み合って発生します。
多くの女性がこの時期にボリュームの減少や地肌の透け感を不安に感じますが、正しい知識を持ってケアを行えば、深刻な薄毛への進行を防ぐことは十分に可能です。
本記事では、春特有の抜け毛の原因を科学的かつ生活環境の視点から紐解き、今すぐ実践すべき具体的な頭皮ケアや生活習慣の改善策を網羅的に解説します。
春に髪が抜けやすくなる生物学的要因と環境要因
春の抜け毛増加は動物的な換毛期の名残と、激しい寒暖差による自律神経の乱れが重なって発生する生理現象の一種であり、多くの場合は一過性のものです。
気温の上昇と共に身体が活動モードへと切り替わる際、頭皮環境も劇的な変化に晒されます。この時期特有の要因を理解し、過度な不安を取り除くことが大切です。
私たちの体は季節の変化に適応しようと常に働いていますが、その適応エネルギーが髪の成長サイクルに一時的な負荷をかける場合があります。
動物としての「生え変わり」の名残
人間も動物の一種である以上、季節に合わせた体毛の調整機能を持っています。犬や猫に換毛期があるように、人間にも季節の変わり目に古い髪を落とし、新しい髪へと生え変わらせるリズムが存在します。
特に春は、冬の寒さから頭皮を守るために維持していた髪が役目を終え、気温の上昇に合わせて抜け落ちる時期に当たります。
これは自然な生理現象であり、病的な脱毛とは異なる点をまずは認識しましょう。
ヘアサイクルの同調現象
通常、髪の毛は一本一本異なるサイクルで成長と脱毛を繰り返しますが、春や秋といった季節の変わり目には、多くの髪が同時に「休止期」へ移行する傾向があります。これをヘアサイクルの同調現象と呼びます。
普段は1日に50本から100本程度の抜け毛が自然ですが、この時期は一時的に200本近くまで増えるケースも珍しくありません。鏡を見て驚くかもしれませんが、生え変わりの準備が進んでいる証拠でもあります。
寒暖差が招く自律神経の乱れと血行不良
春は「三寒四温」という言葉がある通り、周期的に気温が大きく変動します。昨日まで暖かかったのに急に冷え込むといった変化は、体温調節を司る自律神経に大きな負担をかけます。
自律神経がバランスを崩すと血管の収縮と拡張のコントロールがうまくいかず、末梢血管である頭皮への血流が滞ります。
頭皮への血流不足は、毛根にある毛母細胞への栄養供給を阻害します。栄養が届かなくなった髪は成長を止め、早期に抜け落ちてしまうリスクが高まります。
特に春先は、冬の間に蓄積された冷えの影響も残っているため、意識的な血行促進が必要となります。
春特有の外的刺激による頭皮環境の悪化
春の風は、花粉や黄砂、PM2.5などの微粒子を多く運んできます。これらの物質が頭皮に付着すると、アレルギー反応や炎症を引き起こす原因となります。
頭皮が炎症を起こすと髪を支える土台が弱まり、抜け毛を誘発します。
春の頭皮環境に影響を与える主な要因
| 要因 | 具体的な現象 | 頭皮への影響 |
|---|---|---|
| 自律神経の乱れ | 寒暖差による交感神経・副交感神経のスイッチ切り替え疲労 | 血管収縮による血行不良、栄養不足による毛髪成長の阻害 |
| 外的微粒子 | 花粉、黄砂、PM2.5、埃の付着 | 毛穴の詰まり、頭皮のかゆみ、接触性皮膚炎による脱毛 |
| 紫外線(UVA/UVB) | 真夏並みの紫外線照射による酸化ストレス | 頭皮の乾燥、毛包幹細胞へのダメージ、白髪や抜け毛の増加 |
紫外線量の急激な増加
意外と見落としがちなのが、春の紫外線です。5月の紫外線量は真夏に匹敵するほどの強さを持っています。
冬の間、紫外線の刺激が少なかった頭皮が無防備な状態で強い日差しを浴びると、「光老化」と呼ばれる現象が加速します。
頭皮のコラーゲンが破壊され、弾力が失われるため、毛穴が広がり髪を支える力が弱まります。
女性ホルモンの変動と生活スタイルの変化
春は進学や就職、異動など生活環境が大きく変わる時期であり、これに伴う精神的ストレスが女性ホルモンのバランスを崩し、結果として髪の成長を妨げる大きな要因となります。
女性の体はデリケートであり、環境の変化や心理的なプレッシャーがダイレクトに髪の状態へと反映されます。環境の変化とホルモンバランスが髪に与える影響は無視できない大きさです。
環境変化による心理的ストレスとコルチゾール
新しい環境への適応は、無意識のうちに強い緊張状態を生み出します。人間関係の構築や新しい業務への挑戦などは、ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」の分泌を促します。
過剰に分泌されたコルチゾールは、血管を収縮させる作用があるほか、亜鉛などの髪の成長に必要なミネラルを大量に消費してしまいます。
「春バテ」と髪の関係
新しい生活が始まって1ヶ月ほど経つと、緊張の糸が切れてどっと疲れが出る「五月病」や「春バテ」の状態に陥るときがあります。
この時期は食欲不振や睡眠障害を併発しやすく、髪を作るためのエネルギーが不足しがちです。身体が生命維持を優先するため、末端組織である髪への栄養供給は後回しにされ、抜け毛が増加するのです。
- 新しい職場や部署での人間関係による精神的な緊張状態の持続
- 子供の入学や進級に伴う生活リズムの朝型への強制的な変更
- 歓送迎会シーズンの暴飲暴食や睡眠時間の短縮
- 忙しさによるヘアケア時間の減少やドライヤー不足
- 花粉症薬の服用による喉の渇きや副作用としての倦怠感
エストロゲンの変動とヘアサイクル
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」は、髪の成長期を持続させ、健康で豊かな髪を保つ働きがあります。
しかし、春のストレスや生活リズムの乱れは、このエストロゲンの分泌を不安定にします。エストロゲンが減少すると髪の成長期が短縮され、十分に育つ前に抜けてしまう休止期脱毛へと繋がりやすくなります。
特に30代後半から40代の女性は、加齢によるホルモンバランスの変化も重なるため、春の環境変化による影響をより強く受けやすい傾向にあります。
生理周期の乱れやPMS(月経前症候群)の悪化を感じる場合、それは髪からのSOSサインである可能性も考えられます。
生活習慣の変化が招く栄養不足
春は歓送迎会やお花見など、外食や飲酒の機会が増えるシーズンでもあります。アルコールの分解には、髪の合成に必要なアミノ酸やビタミン、亜鉛が多く消費されます。
また、脂質の多い食事や深夜の食事は、皮脂の過剰分泌を招き、頭皮環境を悪化させる原因となります。
一過性の抜け毛か危険な薄毛かの見極め方
春の抜け毛が単なる季節性のものなのか、それともAGA(男性型脱毛症)の女性版であるFAGA(女性男性型脱毛症)やびまん性脱毛症の始まりなのかを見極めるには、抜けた髪の毛根の状態や全体のボリューム感を詳細に観察することが重要です。
季節性の抜け毛であれば、適切なケアと時間の経過と共に自然に回復しますが、進行性の薄毛であれば早期の対策が必要となります。自分の髪の状態を客観的にチェックしましょう。
毛根の形状による健康状態の判別
抜け落ちた髪の毛根を虫眼鏡やスマートフォンのカメラで拡大して観察すると、その髪が自然に寿命を迎えて抜けたのか、異常があって抜けたのかをある程度判断できます。
健康な抜け毛の毛根は、マッチ棒のように膨らみがあり、白っぽい色をしています。これは成長期を全うし、休止期を経て自然に抜け落ちた証拠です。
危険な毛根の特徴
一方、毛根に膨らみがなく細くなっている、あるいは黒っぽい尻尾のようなものが付いている場合は注意が必要です。
これは成長途中で栄養が遮断され、強制的に引き抜かれたか、成長しきる前に抜けてしまった可能性があります。
また、毛根全体がべっとりと脂で覆われている場合は、皮脂詰まりによる脱毛が疑われます。
季節性抜け毛と進行性薄毛の違い
| チェック項目 | 季節性・一過性の抜け毛 | 進行性の薄毛(FAGA等) |
|---|---|---|
| 抜け毛の期間 | 春(3月〜5月)の一時期に集中し、その後落ち着く | 季節に関係なく一年中抜け毛が多い状態が続く |
| 毛根の状態 | こん棒状に丸く膨らんでいる(自然脱毛) | 細く尖っている、歪な形、黒ずんでいる |
| 生え際・分け目 | 目立った変化はない、もしくは一時的 | 徐々に地肌が透け、範囲が拡大していく |
| 髪の太さ | 太くしっかりした髪が抜ける | 細く短い産毛のような髪が多く抜ける |
全体的なボリュームと分け目の変化
特定の部位だけでなく、頭髪全体のボリュームが減少し、分け目が以前よりも広がって見える場合は、「びまん性脱毛症」の疑いがあります。
春の抜け毛が一過性のものであれば、抜け毛が増えてもすぐに新しい髪が生えてくるため、極端に地肌が目立つケースは稀です。
ポニーテールをした時の束の太さが以前より細くなった、シャンプー時の手触りが明らかに頼りなくなったと感じる場合は、季節の影響を超えた慢性的な薄毛が進行している可能性があります。
特に、頭頂部から全体的に密度が低下していくのが女性の薄毛の特徴です。
春の頭皮環境を守る正しいスカルプケア
春の敏感な頭皮を守るためには洗浄力の強すぎるシャンプーを避け、紫外線対策を徹底し、優しく血行を促進するマッサージを取り入れましょう。
冬の乾燥ダメージを引きずったままの春の頭皮は、バリア機能が低下しています。そこに花粉や紫外線が降り注ぐため、まずは「守り」のケアを最優先に行います。
日々の習慣を少し変えるだけで、頭皮環境は劇的に改善します。
アミノ酸系シャンプーによる優しい洗浄
春は皮脂の分泌量が増え始めますが、ここで洗浄力の強い高級アルコール系シャンプーを使って皮脂を取りすぎると、頭皮は乾燥を防ごうとして逆に過剰な皮脂を分泌する悪循環に陥ります。
必要な潤いを残しながら汚れを落とす、アミノ酸系の洗浄成分を配合したシャンプーを選びましょう。
洗髪時は、爪を立てずに指の腹を使って頭皮を揉みほぐすように洗います。特に予洗いを十分に行うことが大切です。
38度前後のぬるま湯で2分程度しっかりと予洗いを行うと、シャンプー剤を使わなくても大半の汚れを落とせます。
頭皮の巡りを良くするマッサージ習慣
春先の自律神経の乱れによる血行不良を改善するには、物理的な刺激である頭皮マッサージが有効です。入浴中や入浴後の体が温まっているタイミングで行うとより効果的です。
- シャンプー前にブラッシングを行い、頭皮の汚れを浮かせつつ血行を刺激する
- 洗髪時は38度程度のぬるま湯を使用し、熱すぎるお湯による乾燥を防ぐ
- 頭皮用の日焼け止めスプレーや帽子を活用し、物理的に紫外線をブロックする
- 入浴中や就寝前に、指の腹で頭皮を動かすようなイメージでマッサージを行う
- 育毛剤や頭皮用美容液を使用し、乾燥した春の頭皮に保湿成分を補給する
頭皮専用の紫外線対策
顔や手足には日焼け止めを塗っていても、頭皮のUVケアは忘れがちです。しかし、頭頂部は体の中で最も太陽に近い場所にあり、紫外線の影響を強く受けます。
外出時は、通気性の良い帽子や日傘を使用し、物理的に紫外線を遮断しましょう。
分け目を変える工夫
いつも同じ分け目にしていると、その部分の頭皮だけが集中的に紫外線を浴びてダメージが蓄積します。
日によって分け目を数ミリずらす、あるいはジグザグに分けるなどの工夫をするだけで、特定箇所の光老化を防げます。
頭皮用の日焼け止めスプレーを使用するのも効果的ですが、帰宅後は必ずシャンプーで洗い流すことを忘れてはいけません。
内側から髪を育む食事と生活習慣の改善
健やかな髪を育てるためには、髪の材料となるタンパク質やミネラルを積極的に摂取し、成長ホルモンの分泌を促す質の高い睡眠を確保することが必要です。
外側からのケアも大切ですが、髪はあくまで体の中で作られる組織です。春の忙しさに流されて食事が疎かになると、どれだけ高価な育毛剤を使っても効果は半減してしまいます。
体の中から髪を支える土台を作り上げましょう。
髪の成長を助ける春の食材
髪の主成分はケラチンというタンパク質ですが、このケラチンを合成するためには亜鉛が必要です。また、頭皮に酸素と栄養を運ぶ血液を作るためには鉄分も欠かせません。
春に旬を迎える食材には、これらの栄養素を豊富に含むものが多くあります。
| 栄養素 | 髪への働き | おすすめの食材(春の旬含む) |
|---|---|---|
| タンパク質 | 髪の毛の主成分であるケラチンの材料となる | カツオ、サワラ、大豆製品、卵、鶏肉 |
| 亜鉛 | タンパク質を髪に合成する際に必須のミネラル | アサリ、ハマグリ、牡蠣、レバー、ナッツ類 |
| ビタミンB群 | 頭皮の代謝を促し、皮脂分泌をコントロールする | 豚肉、菜の花、アスパラガス、玄米、バナナ |
旬の食材を取り入れるメリット
例えば、春キャベツや菜の花などの春野菜はビタミン類が豊富で、抗酸化作用により頭皮の老化を防ぎます。
また、アサリやハマグリなどの貝類は亜鉛や鉄分を多く含んでおり、髪の成長を強力にサポートします。カツオなどの春の魚も良質なタンパク源となります。
質の高い睡眠と成長ホルモン
髪の成長に欠かせない成長ホルモンは、深い眠りについている間に最も多く分泌されます。春は環境の変化で興奮状態が続き、睡眠が浅くなりがちです。
就寝前の1時間はスマートフォンの画面を見るのをやめ、リラックスできる音楽を聴いたり、軽いストレッチを行ったりして副交感神経を優位に立たせましょう。
入浴もシャワーだけで済ませず湯船に浸かると、深部体温を上げ、その後の体温低下と共に自然な眠気を誘います。
睡眠の質を高める工夫は、自律神経のバランスを整え、春の抜け毛対策において最も基本的かつ強力な取り組みとなります。
春のヘアケアで避けるべきNG行動
良かれと思って行っているケアが、実は春のデリケートな頭皮にダメージを与えている場合があります。
「清潔にしなければ」という意識が強すぎて洗いすぎたり、間違ったドライヤーの使い方をしていたりする方は珍しくありません。
過剰な洗髪と朝シャン
花粉やほこりが気になるあまり、1日に何度もシャンプーをするのは逆効果です。必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥とかゆみを引き起こします。シャンプーは基本的に1日1回、夜に行うだけで十分です。
また、朝にシャンプーをする「朝シャン」も避けるべきです。洗髪直後の頭皮は、皮脂膜という天然の保護バリアが失われた状態にあります。
その状態で朝の強い紫外線や外気に晒されると、頭皮は深刻なダメージを受けてしまいます。夜のうちに汚れを落とし、寝ている間に皮脂膜を再生させてから朝を迎えるのが理想的なサイクルです。
春にやりがちな間違ったケアと改善策
| NG行動 | 頭皮への悪影響 | 正しいアプローチ |
|---|---|---|
| 1日2回以上の洗髪 | 必要な皮脂の喪失、乾燥、過剰分泌のリスク | 1日1回夜のみ。お湯だけの「湯シャン」も活用 |
| 濡れたまま寝る | 雑菌の繁殖、摩擦によるキューティクルの損傷 | 入浴後すぐに根元を中心に完全に乾かす |
| 爪を立てて洗う | 頭皮への微細な傷、炎症、バリア機能の破壊 | 指の腹を使い、頭皮を動かすようにマッサージ洗い |
自然乾燥の放置
春になり気温が上がってくると、ドライヤーを使わずに自然乾燥で済ませてしまう人が増えます。しかし、頭皮が濡れた状態が長く続くと、雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイや炎症の原因となります。
また、水分が蒸発する際に頭皮の熱を奪い、血行不良を招く場合もあります。
正しいドライヤーの手順
洗髪後はタオルで優しく水分を拭き取り、すぐにドライヤーで乾かしましょう。ただし、熱風を一点に当て続けると頭皮が火傷状態になり乾燥します。
ドライヤーは頭から20センチ以上離し、常に振りながら風を当てます。最後は冷風で仕上げるとキューティクルが引き締まり、頭皮の蒸れを防げます。
専門家の診断を受けるべきタイミング
セルフケアを続けても抜け毛が減らない場合や、頭皮の状態が明らかに悪化している場合は、迷わず専門機関を受診してみましょう。
春の抜け毛は通常1〜2ヶ月程度で落ち着きますが、それを超えて続くときや、急激に進行する場合は、甲状腺の病気や貧血など、内科的な疾患が隠れている可能性もゼロではありません。
受診の目安となる期間と症状
季節性の抜け毛であれば、梅雨入り前の6月頃には落ち着くのが一般的です。
しかし、夏になっても抜け毛が減らない、あるいは頭皮にかゆみや痛み、大量のフケや湿疹などを伴う場合は、皮膚科専門医の診断が必要です。
また、円形脱毛症のように局所的に髪が抜けている場合も、自己判断せず早急に受診しましょう。
皮膚科と専門クリニックの違い
頭皮の炎症や湿疹が主な原因であれば、一般の皮膚科が適しています。保険適用内で抗炎症薬などの処方を受けられます。
一方で、炎症はないものの、髪のボリューム減少や薄毛そのものが悩みの場合は、FAGA(女性男性型脱毛症)を取り扱う専門クリニックが適しています。
専門クリニックではマイクロスコープによる詳細な診断や、成長因子を用いた治療、内服薬の処方など、より専門的な取り組みが可能です。
早期発見・早期対応の重要性
薄毛の悩みはデリケートであり、受診をためらう人も少なくありません。しかし、毛根が完全に機能を失ってからでは、治療の効果を得るのが難しくなります。
「まだ大丈夫」と思わずに、違和感を覚えた段階で専門家の意見を聞くことは、将来の美しい髪を守るための賢明な投資と言えます。
カウンセリングのみであれば無料で実施しているクリニックも多いため、まずは相談から始めてみるのも一つの手段です。
よくある質問
- 春の抜け毛はいつまで続くのでしょうか?
-
個人差はありますが、一般的には3月から5月頃にピークを迎え、環境に身体が慣れてくる6月頃には自然と治まる傾向にあります。
もし7月に入っても抜け毛が減らない場合は、季節性以外の要因が考えられるため、専門医への相談を検討してください。
- 花粉症は抜け毛に関係しますか?
-
関係する可能性があります。花粉が頭皮に付着してアレルギー反応を起こすと、頭皮にかゆみや炎症が発生します。
炎症が起こると毛根がダメージを受け、抜け毛が増える原因となります。帽子をかぶる、帰宅後はすぐに髪を洗うなどの対策が有効です。
- 1日に何本くらい抜けると異常ですか?
-
通常時でも1日に50本から100本の髪は抜けますが、春や秋の生え変わり時期には一時的に200本近く抜ける場合もあります。
本数に過度に神経質になる必要はありませんが、抜けた髪が極端に細かったり短かったりするときは注意が必要です。
- 頭皮マッサージはいつ行うのが効果的ですか?
-
入浴中や入浴後の、体が温まって血行が良くなっているタイミングが最も効果的です。
また、朝のスタイリング前に行うことで、顔のむくみ解消と共に頭皮の血流を促し、日中の紫外線ダメージに対する抵抗力を高める効果も期待できます。
- 食事だけで改善しない場合はサプリメントを使っても良いですか?
-
食事で補いきれない栄養素をサプリメントで補うのは有効です。特に髪の成長に必要な亜鉛や鉄分、ビタミン類は食事だけで必要量を摂取するのが難しい場合があります。
ただし、あくまで補助的なものとして捉え、バランスの良い食事を基本とすることを忘れないでください。
参考文献
KUNZ, Michael; SEIFERT, Burkhardt; TRÜEB, Ralph M. Seasonality of hair shedding in healthy women complaining of hair loss. Dermatology, 2009, 219.2: 105-110.
HAMAD, Fatema AK. Seasonal hair loss. Medical Journal of Babylon, 2018.
HSIANG, E. Y., et al. Seasonality of hair loss: a time series analysis of Google Trends data 2004–2016. British Journal of Dermatology, 2018, 178.4: 978-979.
COURTOIS, M., et al. Periodicity in the growth and shedding of hair. British Journal of Dermatology, 1996, 134.1: 47-54.
RANDALL, VALERIE A.; EBLING, F. J. G. Seasonal changes in human hair growth. British Journal of Dermatology, 1991, 124.2: 146-151.
LYAKHOVITSKY, Anna, et al. Changing spectrum of hair and scalp disorders over the last decade in a tertiary medical centre. Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology, 2023, 37.1: 184-193.
PIÉRARD-FRANCHIMONT, Claudine; PIÉRARD, Gérald E. Alterations in hair follicle dynamics in women. BioMed Research International, 2013, 2013.1: 957432.
TRÜEB, Ralph, et al. Telogen Effluvium. In: Psychotrichology: Psychiatric and Psychosocial Aspects of Hair Diseases. Cham: Springer Nature Switzerland, 2025. p. 95-116.

