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M字はげの基準とは|自己診断と専門医による判断の違い

M字はげの基準とは|自己診断と専門医による判断の違い

薄毛の中でも額の生え際が左右から後退し、アルファベットの「M」のような形になる状態は、本人の見た目の印象を大きく左右します。

生え際が気になり始めた方の中には、どの程度からM字はげと呼べるのか、また専門医の判断と自己判断にどのような違いがあるのかを知りたい方も多いでしょう。

実は、M字部分の後退度合いには、ある程度の基準が存在します。自己流で判断した場合と専門医が診察で確認するポイントは異なるため、正確な状態を把握して早めに対処することが大切です。

この記事では、M字はげの基準や自己診断の方法、専門医による評価の違いなどを詳しく解説し、治療や予防のヒントになる情報を提供します。

目次

M字はげとは何か

髪の生え際が左右から後退し、M字状に見える症状は男性型脱毛症(AGA)の代表的なパターンの一つです。多くの方が「もしかしてM字はげかも…」と感じる発端として、生え際の形が変化してくることがあります。

まずはM字型がどのような状態を指すのか、そして他の薄毛タイプとの違いを把握することが重要です。

M字型の特徴

M字型の薄毛の特徴は、額の両サイドが深く後退している点です。中央部分の生え際が少し残り、左右の毛髪が極端に薄くなっていくことで、おでこが広く見えるようになります。以下はM字型が生じやすい背景です。

  • 男性ホルモンの影響で生え際から薄毛が進行しやすい
  • つむじ付近より先に生え際が後退してくる
  • 髪をかきあげるとこめかみ周辺の薄毛が顕著に目立つ

髪型を工夫して隠そうとする方も多いですが、後退が進むと髪型だけではカバーが難しくなってくるケースも見受けられます。

一般的な薄毛との違い

薄毛の症状にはさまざまなタイプがあります。たとえば頭頂部から薄くなるタイプ、前頭部全体が徐々に広がるタイプなどです。M字型は名前の通り、生え際の両側が特に目立つ薄毛という点が特徴的です。

全体的に髪のボリュームが減っている方でも、M字部分だけ際立って後退していることがあります。また、以下の点も一般的な薄毛と異なる特徴です。

  • 前頭部中央より左右の生え際が早めに進行する
  • 頭頂部よりもこめかみの薄毛が先に目立ちやすい

前頭部の中央はそのまま残っていても、左右が下がるため、鏡を正面から見たときにMの形が映る方が多くなります。

早期対策の重要性

M字型の薄毛は、はじめのうちは鏡で注意深くチェックしないと気づきにくいかもしれません。ただ、一度気づき始めると、その後の進行状況が気になってしまい、ストレスを感じる場面も増えます。

早めに対策を始めることで脱毛の進行を抑えたり、発毛を促進したりできる可能性があります。逆に放置するとM字がさらに深くなるため、気づいた段階で専門のクリニックなどに相談することが重要です。

M字はげの進行パターン例

段階後退の程度見た目の特徴
1生え際に若干の後退がみられるまだ薄毛とは気づかれにくい段階
2M字部分がはっきりとわかるおでこが広く見え始め、髪型で隠す工夫が必要になる
3左右の生え際がさらに深く後退前頭部中央と両サイドの段差が顕著で、目視で確認できる
4おでこ全体が後退し広範囲に薄毛AGAがかなり進行し、対処が急がれる状態

早期対策を講じることにより、2や3の段階で脱毛の進行を緩やかにしたり、適切なケアを取り入れて毛髪を強化したりできるかもしれません。

M字はげの自己診断方法と注意点

M字はげの基準を自宅である程度チェックする方法はありますが、それだけでは正確な状態を把握しづらい面があります。

あくまで目安として考え、専門的な判断と組み合わせることでより確実に状態を掴むことが大切です。まずは自己診断の主なポイントと、注意すべき点を知りましょう。

生え際の形と広がり方の観察

自己診断で最初に着目すべきポイントは、生え際の形です。髪を上げて、前頭部左右の後退具合がどの程度進んでいるかを鏡で観察してみましょう。
以下のような項目を気にかけると、生え際の形がどれほど変わっているかを把握しやすくなります。

  • 左右の生え際が同じバランスで後退しているか
  • おでこが横に広がってきていないか
  • 前頭部中央と左右の境目に明らかな段差があるか

左右差がある場合には、後退のスピードに違いが出ている可能性があります。左右どちらが進行が早いかをチェックすることも重要な観察ポイントです。

家族歴や遺伝的要素のチェック

AGAによるM字はげの原因には、遺伝要素が大きく関わっていると考えられています。父親や母方の祖父など、近親者に薄毛の症状があると、同じように発症しやすい傾向があります。

単に家族に薄毛の人がいるだけでなく、M字部分が後退していた方がいるかどうかを確認することで、自分のリスクを判断できます。

男性型脱毛症と遺伝の関連

要素関連度主な内容
父親または母方の祖父が薄毛比較的高い関連性が報告されている男性ホルモン感受性に関わる遺伝子が親から子へ受け継がれる場合がある
男性ホルモン(DHT)の量体質によって増減する場合がある遺伝的にDHTを作りやすい体質だと、M字部分の薄毛が早い段階で進行する可能性が高まる

遺伝の有無だけで絶対的に決まるわけではありませんが、家族歴を知ることはM字はげリスクを推定する上での参考になります。

抜け毛の本数や毛根の状態

1日に抜ける髪の本数は一般的に50~100本程度と言われていますが、自宅で正確に数えるのは難しいです。ある程度の目安として、洗髪後の排水溝に溜まった髪の量などをチェックする方法があります。

あまりに急激に抜け毛が増えているように感じたら、その時点で何らかの薄毛リスクを考慮したほうがよいでしょう。

また、抜けた髪の毛根を観察するのも一つの手段です。毛根が細くなっているものが多い場合や、短い髪が抜け落ちている場合は、髪が成長し切る前に抜けている可能性があります。

市販の簡易チェックのメリット・デメリット

最近は、市販の薄毛セルフチェックツールなどが出回っています。スマートフォンのアプリや簡易スコープを用いた頭皮状態の確認など、気軽に試せる方法が増えています。

一方で、それだけで正しいM字はげの基準を把握できるとは限らないため、長期的には専門医による診断が重要です。
市販ツールを利用する場合は、以下のような点に留意してください。

  • アプリの計測結果が必ずしも正確とは限らない
  • スコープ画像の撮り方などで誤差が生じる可能性がある
  • M字部分以外の頭頂部の状態を同時にチェックできない場合がある

自己診断ツールはあくまでも簡易的な目安と捉え、結果を鵜呑みにしすぎないことが大切です。

専門医によるM字はげの判断基準

M字はげの基準を正しく知りたいのであれば、専門医による診察が有力な手段です。脱毛症に詳しい医師は、髪の状態や頭皮の特徴を多角的に評価して判断します。

自己診断と専門医の判断の違いを理解することで、誤った対策で時間を浪費せずに済む可能性があります。

専門医が確認するポイント

専門医は視診だけでなく、触診や問診も行いながら、薄毛のタイプを総合的に分析します。
医師が重視するポイントは以下のように多岐にわたります。

  • AGAに典型的な生え際の後退パターンかどうか
  • 頭頂部や後頭部など、他の箇所との薄毛進行度合いの差
  • 肌荒れやフケなど、頭皮環境に異常がないか

頭皮環境が悪化している場合、単なるM字はげだけではなく、湿疹や皮膚疾患などが影響している可能性もあります。専門医は総合的な観点から薄毛の原因を探ります。

頭皮や毛根の検査内容

専門クリニックでは、マイクロスコープや血液検査などを用いてより詳細な分析を行うケースがあります。マイクロスコープで見ると毛穴の状態や毛根の太さ、頭皮の乾燥具合がはっきりわかります。

血液検査は、ホルモンバランスや栄養状態に問題がないかを確認するために行うことが多いです。

主な検査と目的

検査方法目的得られる情報
マイクロスコープ検査頭皮や毛髪の状態を拡大映像でチェック毛穴のつまり具合、毛根の太さ、発毛サイクルの傾向
血液検査ホルモンバランスや栄養状態を把握DHTの生成に関与する酵素の活性、貧血の有無、栄養不足
触診・問診頭皮環境と生活習慣を確認皮膚疾患の疑い、頭のかゆみやフケの程度、食事や睡眠など
カメラ撮影・経過観察写真数カ月後の変化を比較するためのデータを収集生え際の後退度合いの推移、治療の効果を客観的に把握

頭皮状態や毛髪の成長サイクルに関しては、専門医の診断によって正確性が高まります。自己判断では見逃しがちな要素を把握しやすくなる点が大きなメリットです。

M字部分の後退度合いとスケール

専門的には、M字はげの進行を視覚的に分類するためのスケールが用いられることがあります。代表的なものとして「ノーウッド・ハミルトン分類」が広く知られています。

これは前頭部や頭頂部の薄毛状態を数字で分けるもので、M字部分の後退がどの段階にあるかを客観的に示せます。

ただし個人差も大きいため、このスケールだけを絶対視するのではなく、他の検査結果とあわせて総合的に判断します。

M字はげが進行する原因

M字はげを引き起こす要因には、さまざまな内的・外的要因が関わっています。男性型脱毛症(AGA)の特徴として、男性ホルモンの影響が大きいことは多くの方がご存知でしょう。

遺伝的な問題から生活習慣まで、複数の要素が影響し合って薄毛が進行します。

DHT(ジヒドロテストステロン)の影響

DHTは男性ホルモンの一種で、テストステロンが5αリダクターゼという酵素によって変換されて生成されます。

このDHTが毛根に作用すると、髪の成長サイクルを乱し、抜け毛を促進する要因になると考えられています。生え際や頭頂部の毛根はDHTの影響を受けやすく、特にM字部分は早めに進行するケースが見受けられます。

DHTと毛髪の関連

要素影響主な理由
DHTの増加毛周期を短縮し、発毛を抑制毛根の成長期が短くなるため、細く短い髪が増える
5αリダクターゼテストステロンからDHTを作り出す酵素として機能特に生え際と頭頂部にある毛根を弱らせる要因になることが多い

男性ホルモンそのものが悪いわけではありませんが、DHTが過剰に生成されやすい体質や、毛根が敏感な場合にはM字部分が顕著に後退しやすい傾向があります。

遺伝要素と男性ホルモン

すでに触れたように、家族にM字部分の薄毛がある場合には本人が同じパターンをたどる可能性が高まります。

また、男性ホルモンに対する毛根の受容体の感受性が高いと、DHTの影響を強く受ける可能性があるため、遺伝的に薄毛リスクを抱えやすい方は特に注意が必要です。

ただし、遺伝要素をもっていても、規則正しい生活や適切なケアを行うことで進行を遅らせることが期待できます。

生活習慣やストレスとの関係

生活習慣やストレスもM字はげの進行に密接に関わっています。たとえば不規則な食生活が続くと、髪を作るために必要な栄養素が不足して毛髪の成長が妨げられます。

睡眠不足や過度のストレスもホルモンバランスを乱し、抜け毛を増加させる一因になります。

特にストレスの多い現代社会では、日頃の疲れや精神的負担が抜け毛の増加を引き起こすことがあります。そのため、日常生活でできるだけストレスを軽減する工夫や、髪に良い食事内容を取り入れることが大切です。

M字はげを改善する治療法とその特徴

M字はげが深刻化している場合、内服薬や外用薬などを使った本格的な治療が選択肢に上がることがあります。治療方法にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットと注意点があります。

専門医と相談しながら、自分に合った治療プランを検討することが大切です。

内服薬治療(フィナステリド・デュタステリドなど)

フィナステリドやデュタステリドは、DHTの生成を抑制することで毛髪の抜けにくい環境を整えることを目指す薬です。男性型脱毛症への効果が期待できることから、多くのAGAクリニックで処方されています。

内服薬を服用することで毛根へのDHTの影響を減らし、発毛の土台を整える狙いがあります。

内服薬治療の特徴まとめ

薬名特徴主な注意点
フィナステリド5αリダクターゼ(Ⅱ型)に作用しDHT生成を抑える女性や子どもへの投与が推奨されていない
デュタステリド5αリダクターゼ(Ⅰ型・Ⅱ型)の両方をブロックする継続して飲み続ける必要がある

内服薬はDHTの生成を抑える点で効果を期待できますが、効果が出るまでに数カ月以上の継続が求められます。

一度服用をやめると再度DHTの働きが活発になり、薄毛が進行してしまうおそれがあるため、医師の指示を守りながら根気強く続けることが大切です。

外用薬治療(ミノキシジルなど)

外用薬で代表的なものがミノキシジルです。頭皮の血行を促して毛根に栄養を行き渡らせる働きが期待できるため、発毛をサポートするために用いられます。

市販の育毛剤にもミノキシジルが配合されている商品がありますが、専門クリニックで処方される外用薬のほうが濃度が高い場合が多いです。

  • 血行促進作用による育毛効果が期待できる
  • 副作用としてかゆみや頭皮のかぶれが起こる場合がある
  • 継続的な使用で効果を維持しやすくなる

外用薬は比較的手軽に使用できる一方で、適切な塗布量や塗布タイミングを守ることが必要になります。過剰に使えば早く効果が出るというわけではないので、専門医の指示を遵守することが大切です。

メソセラピーや発毛施術

薬の服用だけでは物足りない方や、さらに積極的に発毛を促進したい方には、頭皮に成長因子を注入するメソセラピーなどの施術を組み合わせる方法もあります。

頭皮の血流や栄養状態を外部からサポートし、内服薬や外用薬との相乗効果で発毛を目指す考え方です。専門クリニックでは、メソセラピー以外にもLED照射や高周波機器など多様な施術が提供される場合があります。

医療用ヘアケア商品の活用

シャンプーやトリートメントなど、市販のヘアケア商品よりもさらに専門的な医療用ヘアケア商品があります。これらは頭皮環境を良好に保ち、薬の効果をサポートする役割を期待できます。

過度な洗浄成分が含まれていないものや、頭皮に優しい成分を配合した商品など、専門医が推奨するラインナップを試してみるのも一つの方法です。

医療用ヘアケア商品と市販品の違い

項目医療用ヘアケア商品市販の一般商品
成分の種類頭皮トラブルに配慮した成分を厳選洗浄成分や香りを重視する場合がある
販売ルートクリニックや専門サロンでの取り扱いドラッグストアやネット通販で手軽に購入可能
効果の期待度頭皮の改善を目的とした設計でサポート効果がある商品によっては効果が限定的な場合も
価格帯比較的高額な場合が多い幅広い価格帯があり手に取りやすい

医療用ヘアケア商品は、薬での治療と組み合わせることでより高い効果を期待できるケースがあります。ただし、合わない商品もあるため、購入時には専門医と相談すると安心です。

日常生活で行う予防とケア

M字はげの基準に近い状態だと診断された場合でも、日頃のケアを改善することで進行を遅らせたり、髪の状態を良好に保つことが期待できます。健康的な生活習慣は、薄毛への対策としても重要です。

頭皮環境を整える洗髪方法

洗髪の仕方ひとつで、頭皮に余分な皮脂や汚れが溜まるのを防ぎ、髪の根元の成長をサポートできます。爪を立てずに指の腹で優しくマッサージするように洗うことが大切です。

また、シャンプーの泡立てを十分行うと、頭皮を傷つけずに汚れを落としやすくなります。

正しい洗髪の手順と注意点

項目手順
予洗いぬるま湯で髪や頭皮をしっかり濡らす
シャンプーの泡立て手のひらで十分に泡立ててから頭皮に乗せる
頭皮マッサージ指の腹を使って円を描くように優しく洗う
洗い流しシャンプーやトリートメントが残らないように丁寧に流す
乾かし方タオルドライ後、ドライヤーで髪と頭皮を適度に乾かす

洗髪時に過度な力で頭皮をこすりすぎると、必要な皮脂まで取り除いてしまい逆効果になる場合があります。適度な力加減で頭皮をケアすることを心がけてください。

栄養バランスのとれた食事

髪を作る主成分はタンパク質ですが、ビタミンやミネラルなどの栄養素も欠かせません。特に亜鉛は髪の成長に深く関わっており、タンパク質を髪の毛として作り上げる過程をサポートする働きが期待されます。

肉や魚、卵、大豆製品、海藻などをバランスよく摂取すると、髪への良い栄養補給につながるでしょう。

  • 良質なタンパク質:鶏肉、魚、豆腐など
  • ビタミン類:緑黄色野菜、果物
  • ミネラル:海藻類、貝類、ナッツ類
  • 亜鉛:牡蠣、レバー、牛肉

ジャンクフードや糖質の多い食品ばかりに偏ると、血糖値の乱高下からストレスを増やし、脱毛を進める可能性があります。食事内容を見直すことも、大切なM字はげ対策の一環と考えられます。

ストレスを軽減する方法

ストレスはホルモンバランスを乱す原因になります。過剰なストレスが続くと、血行不良や睡眠不足などから髪の成長に悪影響が及ぶことがあります。

毎日の中でストレスを上手に緩和する方法を取り入れるのは、M字はげの進行予防にも有効です。

気分転換やリラックスに役立つアイデア

  • 軽めの運動(ウォーキングやヨガなど)
  • アロマテラピーや入浴でゆったり過ごす
  • 趣味の時間を確保し、心身をリフレッシュさせる
  • 規則正しい睡眠習慣を維持する

ストレスを感じる場面を完全に回避することは難しい場合もありますが、意図的にリラックスできる時間を作ることで頭皮環境にも良い影響を与えられるかもしれません。

クリニックでの診察の流れ

M字はげの基準をしっかり把握するためには、専門クリニックを受診する選択肢があります。医師の診察を受けることで、自己判断だけでは得られない情報を得ることができます。

ここでは診察から治療開始、経過観察に至るまでの流れを紹介します。

予約から初診まで

まずはクリニックに電話やウェブサイトなどから予約を入れることが多いです。

多くのAGAクリニックは無料カウンセリングを実施している場合があり、生え際の状態や頭皮の状態についてざっくばらんに相談できます。

カウンセリングを受けた段階で、より専門的な検査を希望する場合には初診の日程を決める流れになります。

AGAクリニック選びの視点

視点チェック内容
立地や通いやすさ自宅や職場から無理なく通える場所か
カウンセリング無料カウンセリングの有無や予約の取りやすさ
治療費内服薬や外用薬、施術の費用体系が明確か
口コミや評判実際に治療を受けた人の声が参考になる場合がある

自分のライフスタイルや予算に合ったクリニックを選ぶことで、長期にわたる治療を継続しやすくなります。

診断と治療方針の説明

初診で医師の診察を受けると、まずはマイクロスコープなどを用いて頭皮や毛髪の状態を詳しくチェックします。

続いて問診で生活習慣や家族歴、これまでのヘアケアなどを確認しながら、薄毛の原因を総合的に分析します。

診断結果に基づいて適切な治療方針を提案し、内服薬を中心に進めるか、外用薬や施術を組み合わせるかを相談して決める流れが一般的です。

治療開始後の経過観察

治療を始めると定期的に通院し、薬の効果や副作用の有無、M字部分の後退度合いの変化を確認します。

特に内服薬や外用薬は効果が出るまでに時間がかかるため、何度かクリニックに通いながら頭皮の状態を撮影し、数カ月ごとの変化を比較するケースが多いです。

効果があれば継続しつつ、必要に応じて治療薬の種類や施術の内容を変更することで、よりよい結果を目指します。

経過観察でチェックするポイント

  • 生え際の後退が進んでいるか、現状維持か
  • 抜け毛の量や髪質に変化はあるか
  • 副作用(かゆみ、性欲減退、倦怠感など)はないか
  • メソセラピーや育毛施術の効果は確認できているか

結果が出るまでに個人差がありますが、継続的な観察と微調整が生え際の改善につながります。

FAQ

AGA治療を検討する方にとっては、M字はげの基準や治療内容だけでなく、具体的な疑問を解消することが安心につながります。以下によく寄せられる質問を紹介します。

治療薬の副作用は大丈夫?

内服薬治療で使用するフィナステリドやデュタステリドは、ホルモンバランスに働きかける薬です。個人差はありますが、性欲減退や勃起不全などが起こる可能性があると言われています。

ただし、すべての人に必ず出るわけではなく、専門医が体調や症状を見ながら調整を行うため、不安があれば遠慮せずに医師へ相談してください。

また、外用薬の場合は頭皮のかゆみやかぶれなどが起こるケースがあります。自己判断で薬の使用を中断するのではなく、医師に連絡して指示を仰ぐことが望ましいです。

どのぐらいで効果を実感できる?

治療開始後、少なくとも3カ月から6カ月程度は継続することで、頭皮や髪の状態に変化が見られることがあります。薄毛は徐々に進行するため、治療効果も段階的に現れます。

個人差が大きいので、早い人で3カ月ほどで抜け毛の減少を感じることもあれば、1年ほどかかる場合もあります。

継続的なチェックと医師とのコミュニケーションで、適切なタイミングに治療方針の見直しを行うことが大切です。

治療費はどの程度かかる?

AGA治療は保険適用外となるケースが多く、費用はクリニックや治療内容によって大きく異なります。

内服薬だけなら月1万円前後からスタートできるところもあれば、メソセラピーや発毛施術を組み合わせると数万円かかる場合もあります。

長期的な治療になることを考慮し、無理なく続けられる治療プランを医師と相談することが重要です。

予算を立てる際の目安

治療内容月額費用の例補足
内服薬のみ5,000円~10,000円種類や用量によって変動
外用薬(併用)3,000円~5,000円内服薬に追加して使用する場合が多い
メソセラピーなど施術10,000円~30,000円施術の内容や回数により幅が大きい

続けやすいかどうか、トータルの費用を含めて医師に相談すると安心です。

他の生活習慣で注意すべきことは?

髪の成長を促すには、十分な睡眠と栄養バランスが重要です。夜更かしや不規則な食生活が続くとホルモンバランスが乱れ、抜け毛を悪化させる可能性があります。

アルコールの過度な摂取や喫煙なども血行不良を引き起こし、頭皮への血流が滞る原因になるため注意が必要です。

適度な運動やストレスケアなど、全身の健康を意識した生活習慣が髪にも良い影響をもたらします。

以上

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