髪のツヤや手触りに大きく関わる「キューティクル」です。
名前は聞いたことがあるかと思いますが、具体的にどのような役割を果たしているのか、どうすれば健やかに保てるのかご存知でしょうか。
この記事では、キューティクルの基本的な知識から、髪全体の構造、そしてキューティクルを守り、女性の美しい髪を維持するための具体的なケア方法まで詳しく解説します。
日々のヘアケアを見直し、健やかで輝く髪を目指しましょう。
キューティクルとは何か?髪の最も外側を覆う保護層
髪の健康と美しさを考える上で、キューティクルの理解はとても大切です。髪の一番外側にあるキューティクルは、私たちの髪を守る重要な役割を担っています。
キューティクルの定義と位置
キューティクルとは、毛髪の表面を覆っている薄い層のことです。
硬いタンパク質(ケラチン)で構成される細胞が、魚の鱗や瓦屋根のように重なり合って形成されています。髪の内部組織を守る鎧のような存在と考えると分かりやすいでしょう。
髪1本1本の最も外側に位置し、外部からの刺激やダメージに対する最初の防御ラインとなります。
キューティクルの構造 – 重なり合う細胞
キューティクルは、通常4枚から10枚程度の透明な細胞が重なってできています。
この細胞は根元から毛先に向かって規則正しく配列しており、その重なり具合が髪の滑らかさやツヤに影響します。
健康な状態では、この鱗状の細胞がぴったりと閉じ、髪内部の水分や栄養分を保持して外部からの有害物質の侵入を防ぎます。
キューティクルを構成するタンパク質
| 構成要素 | 主な成分 | 特徴 |
|---|---|---|
| キューティクル細胞 | ケラチンタンパク質 | 硬く、外部刺激から髪を守る |
| 細胞間脂質(CMC) | セラミド、脂肪酸など | 細胞同士を接着し、水分保持に関与 |
キューティクルと髪のツヤの関係
髪のツヤは、キューティクルの状態に大きく左右されます。
キューティクルが整然と並び、表面が滑らかであれば、光がきれいに反射して髪はツヤツヤと輝いて見えます。
逆にキューティクルが剥がれたりささくれたりしていると、光が乱反射してしまい、髪はパサついてツヤがないように見えてしまいます。
髪の基本的な構造 – キューティクル・コルテックス・メデュラ
美しい髪を保つためにはキューティクルだけでなく、髪全体の構造を知ることが役立ちます。
髪は主に3つの層から成り立っており、それぞれが異なる役割を持っています。
毛髪の3層構造
髪の毛は、外側から「キューティクル(毛小皮)」「コルテックス(毛皮質)」「メデュラ(毛髄質)」という3つの層で構成されています。
これは、海苔巻きに例えると、海苔がキューティクル、ご飯がコルテックス、具材がメデュラに相当します。
髪の主要な構造
| 層 | 位置 | 主な役割 |
|---|---|---|
| キューティクル | 最外層 | 内部の保護、ツヤや手触りに関与 |
| コルテックス | 中間層 | 髪の強度、弾力、色(メラニン色素)を決定 |
| メデュラ | 中心部 | 役割は完全には解明されていない(空洞の場合もある) |
キューティクル(毛小皮) – 髪の表面を守る鎧
すでに述べたように、キューティクルは髪の最も外側を覆う保護層です。
硬いケラチン細胞が鱗状に重なり、外部の物理的、化学的な刺激から髪の内部を守っています。健康なキューティクルは髪の水分保持にも重要です。
コルテックス(毛皮質) – 髪の性質を決める中心部
コルテックスは髪の約85%から90%を占める主要な部分です。繊維状のケラチンタンパク質が束になって構成されており、髪の太さや強さ、弾力性を決定します。
また、メラニン色素を含んでおり、これが髪の色(黒髪、茶髪など)を決めています。
パーマやカラーリングは、このコルテックスに作用することで髪の形状や色を変化させます。
メデュラ(毛髄質) – 髪の中心にある謎多き部分
メデュラは髪の中心部に位置する層ですが、その役割はまだ完全には解明されていません。
細い髪には存在しないこともあり、空洞になっている場合もあります。太くて硬い髪ほどメデュラが存在する傾向があります。
一部では、髪の保温性や軽さに関係しているのではないかと考えられています。
キューティクルの重要な役割 – 美髪を守るバリア機能
キューティクルは単なる髪の表面ではなく、髪の健康と美しさを維持するために欠かせない多くの重要な役割を担っています。そのバリア機能が正常に働くことで、髪は健やかに保たれます。
髪内部の保護 – 外部刺激からの防御
キューティクルの最も基本的な役割は、髪の内部組織であるコルテックスを外部の様々な刺激から守ることです。
紫外線や熱、摩擦や化学薬品など、髪にダメージを与える可能性のある要因から内部を保護するバリアとして機能します。
キューティクルがしっかり閉じている状態であれば、これらの刺激が内部に到達しにくくなります。
水分保持と栄養流出の防止
髪の潤いやしなやかさは、内部の水分量によって保たれています。
キューティクルは、コルテックス内の水分やタンパク質などの栄養分が外部へ流出するのを防ぐ役割も担っています。
キューティクルが損傷して開いたり剥がれたりすると内部の水分や栄養が失われやすくなり、髪のパサつきや乾燥、弱体化につながります。
キューティクルが守るもの
| 保護対象 | 概要 |
|---|---|
| コルテックス | 髪の主成分。強度や色を保持 |
| 水分 | 髪の潤いとしなやかさを維持 |
| タンパク質 | 髪の構造を支える栄養素 |
手触りと質感への影響
髪を触ったときの滑らかさや指通りの良さも、キューティクルの状態に依存します。
キューティクルが整っていれば髪表面が滑らかになり、手触りが良くなります。
逆に、キューティクルが乱れていると髪表面がザラザラし、指通りが悪くなったり、髪が絡まりやすいです。
光の反射とツヤの創出
キューティクルは髪のツヤを生み出す上で決定的な役割を果たし、表面が均一で滑らかであればあるほど光は正反射しやすくなり、美しい輝きが生まれます。
キューティクルのケアは、見た目の美しさを追求する上でも非常に重要です。
キューティクルが傷む主な原因 – 日常生活に潜むリスク
キューティクルは非常にデリケートで、日常生活の中の様々な要因によって簡単に傷ついてしまいます。
どのような行為や環境がキューティクルにダメージを与えるのかを確認し、意識的に避けることが美髪への第一歩です。
物理的な摩擦によるダメージ
髪同士の摩擦、タオルやブラシ、寝具などとの摩擦は、キューティクルを剥がしたり、ささくれさせたりする大きな原因です。
特に濡れた髪はキューティクルが開いているため、非常にデリケートな状態です。濡れたままでのブラッシングや、ゴシゴシと強くタオルで拭く行為は避けましょう。
摩擦ダメージを引き起こす行為
| 行為 | 具体的な例 |
|---|---|
| 過度なブラッシング | 無理な力でのブラッシング、目の細かすぎるブラシの使用 |
| タオルドライ | ゴシゴシと強くこする |
| 睡眠中の摩擦 | 枕カバーとのこすれ(特に髪が濡れている場合) |
化学的な処理によるダメージ
カラーリングやパーマ、縮毛矯正などの化学的な処理は薬剤によってキューティクルを開かせ、内部に作用させるため、キューティクルに大きな負担をかけます。
頻繁な施術や髪の状態を考慮しない無理な施術は、キューティクルの損傷を深刻化させる可能性があります。
熱によるダメージ
ドライヤーの高温、ヘアアイロンやコテの使用もキューティクルを傷める原因となります。
高温はキューティクルを構成するタンパク質を変性させ、硬くもろくしてしまいます。
また、急激な温度変化はキューティクルを浮き上がらせ、剥がれやすくします。
- ドライヤーの長時間使用
- ヘアアイロンの高温度設定
- コテの頻繁な使用
紫外線や乾燥などの環境要因
紫外線は、肌だけでなく髪にもダメージを与えます。
特にキューティクルは紫外線の影響を受けやすく、タンパク質を構成するアミノ酸の結合を破壊してキューティクルを脆く、剥がれやすくします。
また、空気の乾燥も髪の水分を奪い、キューティクルを乾燥させて浮き上がらせる原因となります。
キューティクル損傷のサイン – 見た目と手触りの変化
キューティクルが傷んでいるかどうかは、髪の見た目や手触りの変化で判断できます。
早めにサインに気づき、適切なケアを行うとダメージの進行を防げます。
ツヤの低下とパサつき
健康なキューティクルによるツヤが失われ、髪全体がパサついて見えるのは、損傷の初期サインです。
キューティクルが乱れて光が均一に反射しなくなるため、輝きが失われます。触ってみると、潤いがなく乾燥している感じがします。
手触りの悪化と指通りの低下
キューティクルが剥がれたりささくれたりすると、髪の表面が滑らかでなくなり、ザラザラとした手触りになります。
ブラッシングの際に引っかかりを感じたり、指通りが悪くなったりするのも、キューティクルが傷んでいる証拠です。
キューティクル損傷による手触りの変化
| 状態 | 手触り | 指通り |
|---|---|---|
| 健康 | 滑らか、しっとり | スムーズ |
| 損傷 | ザラザラ、ゴワゴワ | 引っかかる、悪い |
枝毛や切れ毛の発生
キューティクルの損傷が進行すると髪の内部を保護する力が弱まり、コルテックスがダメージを受けやすくなります。
その結果、髪の強度が低下して毛先が裂ける「枝毛」や、途中で切れてしまう「切れ毛」が発生しやすくなります。これらは、かなりダメージが進行しているサインと言えます。
髪の広がりやうねり
キューティクルが損傷して開いた状態になると、髪が必要以上に空気中の水分を吸収しやすくなります。
これにより髪が膨張して広がったり、まとまりが悪くなったり、うねりが出やすくなったりします。
特に湿度の高い日に髪がまとまらないと感じる場合は、キューティクルの損傷が原因かもしれません。
キューティクルを守るためのヘアケア方法 – 美髪を育む習慣
キューティクルを健やかに保つためには、日々のヘアケア習慣の見直しが重要です。
シャンプーからドライ、スタイリングに至るまで、少しの工夫でキューティクルへの負担を減らせます。
正しいシャンプーの方法
シャンプーは髪と頭皮の汚れを落とす基本ですが、やり方によってはキューティクルを傷める原因にもなります。
まず、シャンプー前にブラッシングで髪の絡まりをほどき、ホコリを落とします。次に、ぬるま湯(38度程度)で髪と頭皮を十分に予洗いします。
シャンプー剤は手のひらでよく泡立ててから髪につけ、指の腹を使って頭皮をマッサージするように優しく洗いましょう。髪の毛自体をゴシゴシこすり合わせるのは避けてください。
すすぎは泡が完全になくなるまで、時間をかけて丁寧に行います。
シャンプー時の注意点
| ポイント | 理由 |
|---|---|
| 予洗い | 汚れの大部分を落とし、シャンプーの泡立ちを良くする |
| 泡立て | 摩擦を減らし、キューティクルへの負担を軽減する |
| 指の腹で洗う | 爪を立てず、頭皮を傷つけないようにする |
| 丁寧なすすぎ | シャンプー剤の残留を防ぎ、頭皮トラブルを避ける |
トリートメントやコンディショナーの活用
シャンプー後の髪は、キューティクルがやや開いた状態になっています。
コンディショナーやリンスは、開いたキューティクルを閉じ、髪の表面を滑らかにして保護する役割があります。一方、トリートメントは髪の内部に浸透し、栄養分を補給してダメージを補修する効果が期待できます。
髪の状態に合わせて使い分けたり、併用したりすると良いでしょう。塗布する際は毛先を中心に、ダメージが気になる部分に丁寧になじませます。
- コンディショナーは髪表面の保護する
- リンスは髪表面の保護する(コンディショナーより軽い仕上がり)
- トリートメントは内部補修や栄養補給の役割
- ヘアマスクは集中ケア(トリートメントより高濃度)
優しいタオルドライとドライヤーの使い方
濡れた髪は非常にデリケートです。タオルドライはタオルで髪を挟み込み、優しくポンポンと叩くようにして水分を吸収させます。ゴシゴシこするのは厳禁です。
ドライヤーは髪から15cm以上離し、同じ場所に熱風を当て続けないように注意しながら、根元から毛先に向かって乾かします。
オーバードライ(乾かしすぎ)もキューティクルを傷めるので、8割程度乾いたら冷風に切り替えてキューティクルを引き締めると、ツヤが出やすくなります。
紫外線対策と保湿ケア
外出時には帽子や日傘、髪用のUVカットスプレーなどを活用して、紫外線から髪を守りましょう。
また、髪の乾燥を防ぐために、洗い流さないトリートメントやヘアオイルなどで日常的に保湿ケアを行うのも大切です。
特に空気が乾燥する季節や、エアコンの効いた室内では意識的に保湿を心がけましょう。
日常でできるキューティクルケア
| ケアの種類 | 具体的な方法 |
|---|---|
| 紫外線対策 | 帽子、日傘、UVカットスプレーの使用 |
| 保湿ケア | 洗い流さないトリートメント、ヘアオイルの使用 |
| ブラッシング | 目の粗いブラシで優しく、毛先からとかす |
専門的なキューティクルケアとクリニックでの相談
セルフケアだけでは改善が難しい深刻なダメージや、薄毛などの悩みがある場合は、専門家の知識と技術を頼るのも有効な選択肢です。
ヘアサロンや専門クリニックでは、より効果的なケアが受けられます。
ヘアサロンでの集中トリートメント
多くのヘアサロンでは、髪の状態に合わせたプロフェッショナル用の集中トリートメントメニューを提供しています。
高濃度の補修成分や保湿成分を髪の内部まで浸透させ、キューティクルの補修や強化を目指します。
定期的に受けることで、髪質改善効果が期待できます。美容師に髪の悩みを相談し、適切な施術を選んでもらいましょう。
専門クリニックでの診断と治療
キューティクルの損傷が激しい場合や、それが薄毛や抜け毛につながっている可能性がある場合は、女性の薄毛治療を専門とするクリニックへの相談を検討しましょう。
医師が頭皮や毛髪の状態を詳しく診断し、ダメージの原因を特定します。その上で、医学的根拠に基づいた治療法(内服薬、外用薬、注入治療、サプリメント指導など)を提案してくれます。
- マイクロスコープ診断
- 血液検査
- 毛髪ミネラル検査
キューティクルケアと薄毛治療の関係
キューティクルが健康であることは、髪全体の健康、ひいては薄毛予防にもつながります。
キューティクルが髪内部を守ることで、髪が途中で切れたり、弱ったりするのを防ぎます。
クリニックでの薄毛治療と並行して、日々のキューティクルケアを丁寧に行うと、より健やかで美しい髪を育てていくことが可能です。
クリニックでのケア選択肢
| ケア/治療法 | 期待される効果 |
|---|---|
| サプリメント指導 | 髪の成長に必要な栄養素の補給 |
| 育毛メソセラピー | 頭皮に直接有効成分を注入し発毛促進 |
| 処方薬(内服/外用) | 医学的根拠に基づいた発毛・育毛促進 |
専門家への相談の重要性
自己判断でのケアには限界があります。特に髪や頭皮に深刻な悩みがあるときは早めに専門家(美容師や医師)に相談することが、問題解決への近道です。
髪の状態を正確に把握し、自分に合ったケアや治療法を見つけましょう。
よくある質問
キューティクルに関して、患者さんから寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
- キューティクルは再生しますか?
-
一度剥がれたり、深刻なダメージを受けたりしたキューティクルが、完全に元の状態に再生することはありません。
髪の毛は死んだ細胞でできているため、自己修復能力がないからです。
しかし、適切なトリートメントやケアによって、キューティクルの状態を改善してそれ以上のダメージを防ぎ、見た目や手触りを良くすることは可能です。
- シリコン入りのシャンプーはキューティクルに悪いですか?
-
シリコン(シリコーン)は髪の表面をコーティングし、指通りを良くしたり、ツヤを出したりする目的で多くのシャンプーやコンディショナーに配合されています。
シリコン自体が直接キューティクルを傷めるわけではありません。コーティング効果によって、摩擦などの外部刺激から髪を守る側面もあります。
ただし、洗浄力が弱いシャンプーだとシリコンが髪や頭皮に蓄積し、ベタつきや毛穴詰まりの原因になる可能性も指摘されています。
ご自身の髪質や頭皮の状態に合わせて、シリコン配合・ノンシリコン製品を選ぶと良いでしょう。
- キューティクルケアにおすすめの成分はありますか?
-
キューティクルの補修や保護に役立つとされる成分はいくつかあります。加水分解ケラチンや加水分解シルクなどのタンパク質由来成分は、髪のダメージ部分に吸着し、補修効果が期待できます。
また、セラミドや18-MEA(メチルエイコサン酸)などの脂質成分は、キューティクル同士を接着しているCMC(細胞膜複合体)を補い、水分保持能力を高めるのに役立ちます。
ヘアオイルでは、アルガンオイルやホホバオイルなどが、髪表面をコーティングして保護する効果があります。
- 食生活はキューティクルに関係しますか?
-
直接的にキューティクルの状態を左右するわけではありませんが、健康な髪を育むためにはバランスの取れた食生活が重要です。
髪の主成分であるタンパク質(ケラチン)を作るためには、良質なタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵など)の摂取が必要です。
また、タンパク質の合成を助ける亜鉛(牡蠣、レバー、ナッツ類など)や、頭皮の血行を促進するビタミンE(アーモンド、アボカドなど)、髪の成長に関わるビタミンB群(豚肉、マグロ、レバーなど)なども意識して摂取すると良いでしょう。
健康な体から、健康な髪が育まれます。
参考文献
ROGERS, George E. Known and unknown features of hair cuticle structure: a brief review. Cosmetics, 2019, 6.2: 32.
HASHIMOTO, Ken. The structure of human hair. Clinics in dermatology, 1988, 6.4: 7-21.
MERCER, E. H., et al. The electron microscopy of the human hair follicle: Part 2. The hair cuticle. The Journal of Biophysical and Biochemical Cytology, 1957, 3.2: 215.
TAKAHASHI, Toshie; YOSHIDA, Satoshi. A highly resistant structure between cuticle and cortex of human hair. International Journal of Cosmetic Science, 2017, 39.3: 327-336.
BOULOS, Ramiz A., et al. Unravelling the structure and function of human hair. Green Chemistry, 2013, 15.5: 1268-1273.
JONES, Leslie N. Hair structure anatomy and comparative anatomy1. Clinics in dermatology, 2001, 19.2: 95-103.
LAI-CHEONG, Joey E.; MCGRATH, John A. Structure and function of skin, hair and nails. Medicine, 2017, 45.6: 347-351.
BHUSHAN, Bharat. Nanoscale characterization of human hair and hair conditioners. Progress in Materials Science, 2008, 53.4: 585-710.

