富士額はAGAと関係あり？M字型との違いや見分け方についても解説

今回のテーマは、「富士額とAGAの関係と、M字型との違い」についてです。

「富士額」は、現在ではなじみのない言葉の1つといえるでしょう。

これは、富士山のような形をした女性の生え際を表現していて、着物が日常着だった時代、美人の証といわれていました。

ところが現在では男性の生え際を指す言葉の意味もあるようで、「富士額だとAGAになるのでは」と心配している人も少なくありません。

結論からいいますと、富士額とM字型は異なります。ただ、「どちらもAGAに関係しているのか」という疑問に対しては、詳しい説明が必要です。

そこで当時記事では、富士額とM字型の違いから両者の見分け方、さらに富士額とAGAの関係について解説いたします。

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富士額とM字型の違いはどこにある？

富士額とM字型は異なると断言したのは、「生え際の形が異なる」「原因が異なる」という理由からです。

生え際の形が異なる

富士額は、生え際の中央部分が突き出し左右は緩やかなカーブを描いているという点に特徴があります。

富士山をちょうど逆さにしたような形に似ていることからこう呼ばれていますが、“ハート型”とした方がわかりやすいかもしれません。

一方M字型の生え際は、その名の通りアルファベットの”M”に近く、中央部分よりも両サイドが後退しています。

原因が異なる

富士額とM字型の違いの根拠として

• 富士額は100%うまれつきで、おとなになって出てくるということはまずない
• M字型は遺伝も関係していることがあるが、後天的である場合がほとんど

の2点が挙げられます。

要は、富士額＝はげではなく、M字型＝はげになる可能性が高いということです。

ただし、富士額の人が脱毛症になった場合、M字型が出てくる可能性はあります。

生え際が富士額かM字型かで悩んでいる人を以下に分類した場合…

• 富士額
• 富士額だが、薄毛が入っている
• M字型

現時点ではげとは無関係の人が①で、薄毛が進行する可能性がある人は②と③です。

富士額とM字型はこう見分けよう

富士額かM字型かどうかを見分けるポイントは、以下の３つです。

• 子供の頃の写真を使って現在と比べる
• 生え際の髪の状態をチェックする
• 左右の生え際の状態をチェックする

各ポイントについて詳しく説明します。

①子供の頃の写真を使って現在と比べる

子供の頃に撮影した写真の中で、生え際の様子がわかるものがあったら、それを使って現在と比べてみましょう。

生え際が当時の様子とほぼ同じであれば、富士額の可能性が高くなります。

先程も説明しましたが、富士額は100%遺伝だからです。

逆に、富士額に変化が見られたらM字型が入っている可能性がある、または普通の額だったのに、左右の生え際が後退している場合は、薄毛が進行していると考えられます。

②生え際の髪の状態をチェックする

生え際に生えている毛の状態からも、富士額かM字型のどちらか判断できます。

健康な髪の毛とそうでない髪の毛には、見た目でもわかる特徴があるからです。富士額であれば、生え際の毛は適度な太さとコシがあり、頭皮からしっかりと生えています。

M字型は生え際が後退してくため、生え際には細くて弱々しい毛が見られるでしょう。

それでも判断しにくいという場合は、抜け毛の量についてもチェックします。M字はげの場合は、普段よりも抜け毛の量が増える傾向にあります。

③左右の生え際の状態をチェックする

富士額もM字型も、左右の生え際が中央部分よりも後退し角度がついています。

しかし富士額の場合、左右の生え際の角度は緩めです。一方M字型の左右の生え際は、剃り込みが入っているような鋭角という場合がほとんどです。

両サイドの生え際を、よく見てみましょう。

角度は緩めですか？それとも剃り込みが入っているような鋭い角度でしょうか？

人によっては「ハート型っぽいけれど、両サイドは鋭角に後退して薄毛っぽい」ということもあります。その場合は、薄毛が始まった富士額かもしれません。

自分で見分けられないという場合は、クリニックなど専門家に相談する方法もあります。

判断しきれずに悩んでしまうのなら、利用を検討してみるとよいでしょう。

富士額とAGAは関係なし？あるとしたらどんな時？

• AGAに関係あるのはM字型
• AGAは進行性の脱毛症
• 富士額の人でもAGAになる可能性はある

M字型は、AGA（男性型脱毛症）の症状の１つです。

AGAは、テストステロンという男性ホルモンと、5αリダクターゼという還元酵素が結びついて生成される、ジヒドロテストステロンの増加が原因と考えられています。

5αリダクターゼは髪の生え際や頭頂部に多く（これがM字になる理由）、さらに毛母細胞にはジヒドロテストステロンをキャッチする受容体（レセプター）があります。

受容体がジヒドロテストステロンと結合すると脱毛因子が発生し、髪の成長は止まります。
成長が止まった毛は、正常なヘアサイクルを待たずに抜け落ちてしまうため、その部分は髪が減っていくのです。

M字はげは進行する

AGAによるM字はげは進行します。

進行するといっても、次の日起きたら剃り込みが入っていたというような急激なものではありません。

徐々に薄くなりその範囲が広がっていきます。

AGAはその進行程度から、軽度・中度・重度に分けて説明できます。

軽度

「生え際がM字っぽいかも」と、感じる程度の状態。左右の剃り込みは浅めで、細い毛が多く見られます。

この状態からAGAの治療を始めることが、理想的といわれています。

中度

左右の剃り込み部分の産毛がなくなり、地肌がむき出しになった状態。

軽度よりも左右の剃り込みは深くなり、パッと見ただけでも生え際が“M”になっていることがわかります。

重度

生え際がかなり後退し、このままいくと左右の剃り込みがくっつきそうと予想されるほど、“M”の食い込みが深い状態。

重度になると、生え際に加えてつむじも薄くなる場合がほとんどです。

何もしなければ最終的に薄毛の部分が全体に広がり、『サザエさん』に登場する磯野波平のような頭になります。

富士額でもAGAを発症する可能性はある

富士額とAGAは関係ありません。ただし、AGAは富士額に関係なく発症します。

つまり、「富士額だから一生はげにはならない」というわけではない、ということです。

富士額に加えて、M字型の特徴が確認できたら、薄毛対策に取り組みましょう。

M字はげだった場合の対処法

M字はげが疑われたら最初に、「生活習慣を見直す」「相談できそうなAGA専門クリニックを探す」を実行に移しましょう。

薄毛の原因の多くは、生活習慣の乱れからきています。

AGA専門クリニックを探すのは、AGAかどうか診断してもらえることと、1日でも早く治療を受けることができるからです。

生活習慣を見直す

抜け毛に影響を与えるのは、「偏った食生活」「睡眠不足」「ストレス」「運動不足」などです。

これらすべてを一気に変えるは大変ですので、最低でも食生活の見直しだけはしましょう。

髪に良い食事のポイントは、以下の通りです。

• タンパク質（肉・魚・豆類・乳製品など）を積極的に摂取する
• 亜鉛を多く含む食品（カキ、卵、カシューナッツなど）を積極的に摂取する
• 野菜類・海藻類・きのこ類なども欠かさず食べる
• ファーストフードはなるべく避ける
• 酒の飲み過ぎに気をつける

要するに、「栄養のバランスがとれた食事をする」ということですね。

続けるのは難しいかもしれませんが、髪をまもるためには栄養は不可欠です。

どうしても外食する必要がある場合は、定食を選んだり、メインディッシュにサラダを追加したりするなど栄養のバランスを工夫しましょう。

相談できそうなAGA専門クリニックを探す

AGAは進行性で、放っておくと薄毛の範囲はどんどん広がっていきます。

そのスピードは決して早くないものの、できるだけ早く治療に取り組むことが、薄毛を改善する最善の方法です。

AGAが疑われたら、皮膚科またはAGA専門クリニックで診察を受けましょう。

ただし、専門的な治療が必要なことやすべての皮膚科がAGAに詳しいわけではないことを考慮すると、AGAクリニックの方が無難です。

そうすると、どのクリニックを選べばいいのかが気になりますね。相性には個人差があるので、利用者の評価を参考にしつつ、通いやすさや費用など複数の点から検討してみましょう。

各クリニックが実施している事前相談を利用してクリニックの対応などを確認することも、効果的な方法です。

まとめ

富士額とM字型の違いからAGAとの関係、さらにAGAが疑われる時の対処法について説明しました。

ここで、当記事のポイントをまとめます。

• 富士額は遺伝によるもので、M字型とは区別される
• 富士額とAGAは直接関係なし。ただし、薄毛になる可能性はゼロではない
• AGAと関係あるのはM字型。気になったら生活習慣の見直しをする
• 生活習慣の見直しと同時に、AGA専門クリニックを受診する

富士額そのものはAGAとは関係ありません。

しかし、AGAになる可能性がゼロということではありませんので、気になる場合は定期的に生え際をチェックするようにしましょう。

仮にAGAになったとしても早く見つけることができますし、早めに治療を開始することで症状の改善が期待できます。

富士額・M字型の違いとAGA対策を知れば、無駄に心配することも少なくなるでしょう。薄毛についてあまり神経質にならず、毎日をお過ごしくださいね。