髪をかき上げたときや鏡をのぞいたときに、頭皮から白い粉のようなものが落ちてくると不安になる方は多いでしょう。とくに「つむじ付近が白く見える」「大きめのフケが目立つ」という悩みは珍しくありません。
この記事では、頭皮の白い粉とフケの違いや原因、治療法の選び方について詳しく解説します。健康的な髪を保つためのヒントを得たい方は、ぜひ参考にしてください。
頭皮の白い粉とは何か
頭皮から舞い落ちる白い粉の正体がフケなのか、それとも別のものなのか迷う方は少なくありません。このパートでは、頭皮の白い粉とは具体的にどのような状態を指すのか、その特徴や背景について解説します。
頭皮の白い粉が生じるメカニズム

頭皮の白い粉といっても、一言で語るのは難しいです。主な原因として挙げられるのは乾燥と皮脂の酸化です。頭皮が乾燥すると角質がはがれやすくなり、小さな粉のように見えます。
また、過剰な皮脂が酸化すると、固まりやすくなり、指で触れた際にぽろぽろと粉のように落ちることがあります。髪を触ったときに細かい白いものが落ちてくる場合は、乾燥による影響が強いことが多いです。
フケ以外の可能性
白い粉が必ずしもフケとは限らない点にも注目してください。白く固まった皮脂汚れやヘアケア剤の残留物なども、粉っぽいかたちで頭皮や髪に残る場合があります。
頭皮の炎症が進むと、皮膚のバリア機能が乱れ、通常よりも角質が厚くなり、はがれる範囲も大きくなることがあります。
頭皮に白い粉が付くときのチェックポイント
細かい粉が生じると、日常生活で気になることが多いです。衣類に落ちてしまったり、外出時に肩のあたりに白いものが目立ったりする場面で悩む方もいらっしゃいます。
以下のような点を意識すると、状況を把握しやすくなります。
- 朝起きたときの枕や寝具の状態
- ヘアブラシに白いかけらが付着しているか
- 頭皮にかゆみや痛みがあるか
- 髪を分けたときの地肌の色や状態
AGAとの関係
男性型脱毛症(AGA)と直接的に頭皮の白い粉が結びつくわけではありません。
ただし、頭皮環境が悪化しているとヘアサイクルに影響を与える可能性があります。頭皮が健康でない状態が続くと、発毛や育毛にも悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
頭皮状態の主な特徴と対処の概要
| 状態 | 主な特徴 | 対処の概要 |
|---|---|---|
| 乾燥が強い | 頭皮のかさつき、細かい粉の落ちやすさ | 保湿ケアの徹底、刺激の少ないシャンプーの利用 |
| 皮脂汚れ | ベタつき、大きめのフケ混在 | 皮脂除去効果のあるシャンプー、適度な洗髪 |
| 炎症 | 赤み、かゆみ、厚めの角質がはがれる | 皮膚科受診、抗炎症ケア |
フケと白い粉の違い
フケとは皮膚の角質がはがれ落ちたものであり、健康な頭皮でもある程度は生じます。このパートでは、一般的なフケと白い粉の違いを解説しながら、特徴の見分け方を取り上げます。
フケの定義
フケは頭皮の表皮がターンオーバーによって剥離したものです。通常のターンオーバーにおいてもフケは生成されますが、健常な状態なら目立たない程度で済みます。
頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌、菌の繁殖などが重なると、フケが増えたり大きくなったりして、目立つようになります。
フケの種類
フケは大きく2種類に分かれます。
- 乾燥性フケ:パラパラと舞うように落ちる、小さくて粉状のもの。空気が乾燥する時期や誤ったシャンプー方法により発生しやすくなります。
- 脂性フケ:湿り気があり、ベタつきが強いタイプ。頭皮の皮脂が過剰に分泌され、マラセチア菌などの増殖と関係するケースが多いです。
白い粉との見分け方

フケも白い粉も見た目だけで判断しにくいことがありますが、指先でつまんだときの大きさや質感が異なります。フケは皮膚片のため薄く、平たい形をしていることが多いです。
白い粉と呼ばれるものは、皮脂汚れやヘアケア剤の残りなども含まれており、場合によっては固形感が強く、丸みを帯びた破片のこともあります。
でかいフケと頭皮の状態
大きめのフケが出る場合は、頭皮のターンオーバーが乱れて角質がまとまったかたちではがれている可能性があります。
乾燥性フケの場合でも、刺激や洗浄不足が重なればでかいフケにつながることがあります。脂性フケの場合は汚れが層になって厚くなることがあり、目立ちやすいです。
頭皮の角質ターンオーバーの簡易比較
| 状態 | 正常なターンオーバー | 乱れたターンオーバー |
|---|---|---|
| 周期 | 約28日程度 | 過剰または低下 |
| フケの大きさ | 目立ちにくい小さな片状 | 大きいかたまりや粉状などさまざま |
| 頭皮のトラブルの有無 | ほとんど感じない | かゆみ、炎症、赤みなどが起こりやすい |
頭皮の白い粉とフケの原因
頭皮の白い粉やフケが生じる背景には、生活習慣やケア方法など多くの要因が関わります。原因を見極めることで、適切な対策をとりやすくなります。
乾燥による角質剥離
頭皮の乾燥は大きな原因です。空気が乾燥する季節や、過度に洗浄力が強いシャンプーを使うと頭皮のうるおいが失われ、角質が剥がれやすくなります。
暖房や冷房の影響も大きく、頭皮環境の水分バランスが乱れると白い粉やフケが増加する傾向があります。
皮脂の過剰分泌
一方、皮脂が過剰に分泌されるタイプの方は、脂性フケになりやすいです。皮脂が酸化すると固まりやすく、でかいフケの原因にもなります。
過度なストレスや偏った食事、ホルモンバランスの変化も皮脂分泌を増やす要因として知られています。
マラセチア菌の増殖
頭皮には常在菌の一種であるマラセチア菌が存在します。通常は悪さをしませんが、頭皮環境が乱れるとマラセチア菌が増殖しやすくなり、フケや炎症を引き起こすことがあります。
過剰な皮脂と合わさることで脂性フケが出やすくなります。
ヘアケア習慣や製品の影響
合わないシャンプーやヘアケア製品、カラーリング剤などによる刺激も頭皮のトラブルのもとになります。
洗い残しや過剰なスタイリング剤の使用により、頭皮に汚れが残ると、白い粉やフケと似た状態が発生しやすいです。
主な原因と対策のポイント
| 原因 | 対策のポイント | 関連するトラブル |
|---|---|---|
| 乾燥 | 保湿力の高いシャンプー、適度な温度の洗髪 | かゆみ、かさつき、粉状のフケ |
| 皮脂の過剰分泌 | 皮脂除去タイプのシャンプー、食生活の見直し | ベタつき、でかいフケ |
| マラセチア菌増殖 | 抗真菌成分入りシャンプー、頭皮クリニック相談 | 炎症、湿り気の強いフケ |
| 刺激 | 低刺激製品の使用、カラーやパーマの頻度調整 | かぶれ、赤み |
つむじ付近が白く見える場合
頭皮の白い粉やフケがつむじ周辺に集中していると、見た目の印象も変わりがちです。なぜつむじ付近がとくに目立つのか、その背景と対策をまとめます。
つむじ付近は刺激を受けやすい
つむじ付近は毛流れが乱れやすいポイントです。ブラシやドライヤーを当てる際に局所的な刺激を受けやすく、乾燥や皮脂づまりが起こりやすい可能性があります。
分け目やつむじのように地肌が見えやすい部分は、紫外線の影響も受けやすいため、乾燥に傾きがちです。
つむじが白いと感じる仕組み

「つむじが白い」と感じるのは、皮膚の剥がれた粉が積み重なっていたり、乾燥による粉が集まりやすかったりするためです。
また、つむじは頭皮が見えやすい箇所なので、他の部分よりも白っぽく目立ちやすいです。
抜け毛や薄毛との関係
つむじのあたりが薄くなってくると、白い粉やフケが残りやすくなり、視覚的にも目立ちます。
つむじはAGAの初期段階でも症状が出やすい部位であり、頭皮の異常サインを見逃していると、脱毛が進行しやすい点が懸念されます。
つむじ付近をケアするポイント
ブラッシングやシャンプー時に、強い力でかきむしらないよう注意してください。
つむじ周辺は髪の流れが複雑なため、むやみにゴシゴシ洗うと頭皮を傷つける可能性があります。ぬるま湯でしっかりと洗い流し、洗浄力の強すぎないシャンプーで優しく洗いましょう。
つむじケア方法の参考一覧
| 方法 | 具体的なアプローチ | 注意点 |
|---|---|---|
| 適度なブラッシング | 目の粗いブラシでやさしく整える | 一方向に強い力を入れない |
| 洗髪前の予洗い | シャワーのお湯だけで1分ほど地肌を流す | 熱すぎる湯温は乾燥を招きやすい |
| シャンプーの選択 | 保湿成分配合・低刺激性の商品を選ぶ | 髪質や頭皮状態に合わないものは避ける |
| 頭皮への直接ケア | スカルプ用美容液や育毛剤の使用 | 使用前にパッチテストを行い刺激を確認する |
でかいフケが目立つ場合
フケの大きさが大きいと、見た目のインパクトが強くなり、なおさら不安になるかもしれません。このパートでは、でかいフケが出る背景や改善策について紹介します。
大きなフケが発生する理由
角質が大きめのかたまりとしてはがれる場合、頭皮のターンオーバーが極端に早まっている、または皮脂汚れが硬化していることが考えられます。
乾燥と脂性が同時に起きている混合状態や、炎症反応が強い場合も大きなフケが出る原因になります。
炎症や皮膚疾患の可能性
頭皮のかゆみや赤み、痛みをともなう場合は皮膚疾患が隠れていることもあります。
脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、乾癬などは大きめのフケや厚いかさぶたのようなものが出やすく、専門の皮膚科医や頭髪クリニックの診断を受けることが望ましいケースもあります。
でかいフケがもたらす印象
見た目の問題だけでなく、服に落ちる量が増えたり、髪をかき分けたときに目立ちやすくなったり、ストレスが高まる原因にもなります。
周囲の目線を気にしてしまうと、生活の質にも影響が出るかもしれません。
日常ケアと改善策
頭皮トラブルを根本的に解決するには、まずケア方法を見直すことが重要です。
でかいフケの場合、過度な洗髪はかえって皮脂を増やすこともあるため、皮膚科や専門医に相談してシャンプー選びや生活習慣を調整することを検討してください。
でかいフケが出やすい背景のまとめ
| 背景 | 具体的な内容 | 対応策 |
|---|---|---|
| ターンオーバーの乱れ | 角質がまとめて剥がれる | 頭皮環境の改善、保湿・栄養バランスの見直し |
| 脂性と乾燥の混在 | 両方の影響で白い大きめのかたまりが生じる | シャンプーの見直し、皮脂コントロール |
| 炎症や皮膚疾患の進行 | 赤みやかゆみをともない大量にフケが出る | 専門医に相談、適切な薬剤の使用 |
治療法の選び方

頭皮の白い粉やフケを改善するには、原因に合わせてケアや治療法を選ぶ必要があります。このパートでは、一般的な治療・ケア方法の選び方について説明します。
シャンプーや頭皮ケア製品の選定
フケ対策シャンプーには抗真菌成分入りのものや、頭皮にやさしい保湿系のものなど、さまざまな種類があります。
自分の頭皮状態が乾燥型なのか脂性型なのかを見極め、適切なタイプを選ぶことが重要です。刺激が強すぎるものは逆効果になりやすいため、低刺激の製品を選ぶとよいでしょう。
フケ対策シャンプーの特徴一覧
| タイプ | 主成分や特徴 | 向いている頭皮タイプ |
|---|---|---|
| 抗真菌成分入り | マラセチア菌の増殖を抑える成分配合 | 脂性フケ、炎症を起こしやすい頭皮 |
| 保湿成分メイン | セラミドやヒアルロン酸など保湿効果 | 乾燥性フケ、敏感な頭皮 |
| アミノ酸系 | 低刺激性洗浄成分を使用 | 乾燥と脂性が混合した頭皮 |
生活習慣の見直し
フケや白い粉が慢性化する場合、食生活や睡眠習慣、ストレス対策にも目を向ける必要があります。脂っこい食事や糖分の過剰摂取は皮脂分泌を促しやすいです。
さらに、睡眠不足や過度なストレスはホルモンバランスに影響を与え、頭皮トラブルを長引かせる一因になります。
皮膚科やAGAクリニックの受診
フケが大きく、かゆみや炎症が強い場合、セルフケアだけでは改善しないことがあります。
そのような場合、皮膚科やAGAクリニックで専門の診断を受け、外用薬や内服薬などを組み合わせた治療が必要になるかもしれません。
男性型脱毛症の進行とあわせて頭皮トラブルがあるなら、総合的に診てもらうことをおすすめします。
育毛剤やサプリメントの利用
頭皮環境を改善するために、育毛剤やサプリメントを活用する方法もあります。育毛剤には保湿や血行促進の成分が含まれ、頭皮の状態を整えやすくなります。
サプリメントではビタミンB群や亜鉛など、髪の成長に大切な栄養素を補給することが期待できます。ただし、効果を感じるまでに時間がかかるため、継続的な取り組みが重要です。
AGAクリニックで相談すべきケース
フケや白い粉の問題は、AGA(男性型脱毛症)と無関係なように思えるかもしれません。しかし、頭皮環境の悪化は抜け毛や薄毛に密接に関わることがあります。
頭皮診断とヘアサイクルの評価
AGAクリニックでは、頭皮の状態や毛髪の生え方を詳細にチェックします。
フケや白い粉の原因が頭皮環境の悪化によるものなのか、ホルモン由来の脱毛が進行しているのかを見極めることで、より的確な治療方針を立てやすくなります。
AGAと頭皮トラブルの相乗効果
AGAによって毛髪が細くなっている部分は、地肌が直接外部刺激を受けやすいです。頭皮が乾燥しやすくなる、あるいは皮脂が過剰に分泌されるなど、フケや白い粉が目立つ状況が進みやすいのも特徴です。
トラブルが重なれば脱毛が一層進み、さらにストレスを感じる悪循環に陥る可能性があります。
AGA進行と頭皮環境の関連
| 状態 | 影響 | 症状の例 |
|---|---|---|
| 毛髪が細くなる | 地肌がむき出しになる | 白い粉やフケが残りやすい、紫外線のダメージを受けやすい |
| 皮脂分泌が活発になる | 頭皮トラブルのリスクが上がる | ベタつき、炎症、でかいフケ |
| 薄毛が広範囲に広がる | 洗髪やスタイリングが難しくなる | 適切なシャンプーが行き届かない、頭皮ケア不足 |
クリニックで受けられるケア
専門のクリニックでは、内服薬や外用薬によるAGA治療と並行して、頭皮の状態を整える施術を行う場合があります。
メソセラピーや専用のスカルプケアプログラムなど、総合的に頭皮環境を改善する選択肢が得られます。
プロによるアドバイスの重要性
自己判断でケアを続けても改善しづらい場合、専門の医師や毛髪診断士などの意見を参考にするのが賢明です。自分では気づかない習慣の見落としや、誤った製品の選び方があるかもしれません。
プロの視点で原因を見極め、適切なアプローチを提案してもらうことが回復への近道となるでしょう。

よくある質問
頭皮の白い粉やフケに関する疑問は尽きません。さいごに、よく寄せられる質問を取り上げ、シンプルに回答していきます。
- 白い粉とフケは同じですか?
-
性質が重なる部分はありますが、まったく同一とはいえません。白い粉には皮脂汚れやヘアケア剤の残りなども含まれることがあり、フケとは異なる性質をもつ場合があります。
- フケ用シャンプーを使っても改善しないのはなぜ?
-
原因が乾燥や皮脂過多、炎症など複合的なケースだと、1種類のシャンプーだけでは対応が難しいことがあります。頭皮の状態を確かめ、必要に応じて皮膚科やAGAクリニックを受診することがおすすめです。
- つむじ周辺のフケだけ目立つのはどうしてですか?
-
つむじ周辺は髪の流れが複雑で地肌が見えやすいため、フケや白い粉がたまりやすく、目立ちやすいです。シャンプー時のすすぎ残しや紫外線の刺激なども影響する可能性があります。
- 頭皮の白い粉やフケは放置していても大丈夫ですか?
-
軽度であれば一時的に改善することもありますが、炎症が起きたり抜け毛が進行したりするリスクが高まる恐れがあります。慢性化を防ぐためにも、正しいケアや早めの受診を考えてください。
以上
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