医療レーザー脱毛の機械の種類と仕組みの違いを解説|目的別の機械の選び方

医療レーザー脱毛の機械の種類と仕組みの違いを解説|目的別の機械の選び方
院長 藤田

こんばんは。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。

医療レーザー脱毛はどこも同じに見える、という人はいませんか?実は、料金や脱毛部位以外にも、絶対に見落としてはいけない項目があります。

それが、医療レーザー機器の違いです。扱っている機械により、効果の出方や痛みの感じ方が変わるので、契約前に必ずチェックしておくべきと言えます。

しかし、レーザーの種類と言われてもなんだか難しそう…と思うかもしれません。そこで、今回の記事では、医師がレーザーや機械の種類と特徴について、詳しくかつわかりやすく解説しました。

機械によって、毛が抜けるまでの期間・痛みの感じ方・肌色や肌質による脱毛の可否(色黒肌かどうかなど)・脱毛にかかる時間などが変わってきます。

ご自身に合った機械を見つけることが、より満足度の高い脱毛効果を得るための第一歩です。

今回の記事の内容を参考に、レーザー機器への理解を深め、クリニック選びに役立ててください。

目次

医療レーザー機器には1つ以上のレーザーが搭載されている

まずはじめに、「レーザーの種類」と「レーザー機器の種類」で混同してしまう人が多いので、簡単に解説しておきます。

脱毛で使われるレーザーの種類は、現在のところ数種類と限られています。このレーザーを一つ、もしくはそれ以上搭載しているのが、レーザー機器というわけです。

機械によっては、2つのレーザーを搭載している便利な機械もあるのです。

レーザー機器の種類により特徴が異なる
レーザー機器により特徴は様々

また、同じレーザーを使用していても、機械の仕組みが違ったり、痛みが違ったりします。

具体的な例を挙げると、「ライトシェアデュエット」も「メディオスターNeXT PRO」も同じダイオードレーザーを使用しますが、脱毛の仕組みも痛みも異なります。

ライトシェアデュエットでは、ジェルを使わず、大小2種類のハンドピースがついていて、部位の大きさによって使い分けできることから、「デュエット」の名前が付いています。

メディオスターNeXT PROでは、ジェルを使用します。こちらは蓄熱式脱毛機と言って、ライトシェアデュエットとは脱毛の仕組みが異なり、痛みが少ない機械として有名です。(詳しくは後で解説します)ハンドピースは一つです。

例えば、ジェルを使わないことから、冷えるのが苦手な人、ジェルのベタベタ感が苦手な人、早く脱毛を終わらせたい人(ジェルを塗布する時間がいらない)はライトシェアデュエットが向いています。

反対に、肌が弱くジェルで保護したい人や、痛み少なく脱毛したい人は、メディオスターNeXT PROの方が良いということになりますね。

このように、同じレーザーでも、機械の種類により、仕組みも特徴もまったく異なるのがわかっていただけたでしょうか?

レーザーごとにも特徴があるので、まずは各レーザーの特徴を押さえつつ、その後機械の違いも見ていきましょう。

医療脱毛で使用されるレーザーの種類と特徴

医療脱毛で使用されるレーザーの種類は、主に3種類あります。それぞれ、波長の長さやどんな肌質に合っているかなど異なるので、特徴を比較・解説していきます。

レーザー機器が使用できるのはクリニックのみ
レーザー機器はクリニックでのみ導入可能

各レーザーの特徴比較

比較項目アレキサンドライトレーザーダイオードレーザーヤグレーザー
波長の長さ755nm800nm1064nm
メラニンへの反応
美肌効果ありなしなし
向いている肌質&毛質剛毛〜普通、普通肌ショット式は剛毛〜普通
蓄熱式は産毛、色黒肌
産毛、色黒肌
硬毛化した毛

クリニックでは、様々な種類の機械を置いているところがあります。

複数種類のレーザー機器を用意していればしているだけ、幅広い肌質・肌色(普通肌、敏感肌、色黒肌など)や毛質(太い毛、細い毛、産毛、硬毛化した毛など)に対応することができます。

アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトレーザーは、日本人の肌質や毛質にぴったりの波長を持つレーザーだと言われており、シミやそばかすの治療にも使用されるレーザーです。

あくまでも脱毛効果がメインで、美肌効果は副次的な効果であり、必ずしも期待はできませんが、例えば顔脱毛をするならアレキサンドライトレーザーを選べば美肌効果も得られるかもしれません。

また、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)という肌のぶつぶつ(二の腕などによくできる)にも効果的で、アレキサンドライトレーザーにより改善した症例があります。

シミやそばかす治療に使われることからもわかる通り、メラニン色素にしっかりと反応するレーザーなので、肌の色が黒い人や、日焼けしている人には照射することができません。

また、メラニン色素の少ない産毛には反応しにくいというデメリットもあります。

一番メジャーとも言えるレーザーで、このレーザーを使用している機械なら、安定した高い脱毛効果が見込めます。

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーは、アレキサンドライトレーザーに次いでメジャーな種類のレーザーです。

ダイオードレーザーを使用している機械には2種類あり、ショット式(熱破壊式)と蓄熱式があります。

ショット式の方はメラニン色素に反応し、剛毛な人も高い脱毛効果を実感することができます。

痛み少なく脱毛したい人には、蓄熱式が向いています。また、色黒肌や日焼け肌、産毛にも蓄熱式は効果的で、人気が高まってきています。

ショット式と異なり、ほくろを避けずに照射することもできます。

アレキサンドライトレーザーのように美肌効果は特にありませんが、ショット式は剛毛な人でも効果を感じられ、蓄熱式は痛みが少ないなど、様々なメリットのあるレーザーとなっています。

ヤグレーザー

ヤグレーザーは、脱毛する際に初めから使われることは少ないレーザーです。

どういうことかと言うと、波長がアレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーよりも長いので、レーザーが肌の奥まで届きやすくなっており、深いところにある毛乳頭へ熱を与えたり、硬毛化した毛を脱毛するのに向いています。

そのため、最初はアレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーの機械で脱毛し、それでも抜けにくい毛や、状態が変わってしまった毛(硬毛化した毛など)を脱毛する目的で、ヤグレーザーはよく使われます。

他のレーザーに比べてメラニンに反応しづらいという特徴もあるので、色黒肌や日焼け肌の人でも脱毛できることが多いです。

ヤグレーザーだけの機械もありますが、ヤグレーザー+アレキサンドライトレーザーのように、他のレーザーと合わせて搭載されている機械もあります。

いざという時のお助けレーザーのような感じなので、ヤグレーザーも使用できるクリニックだと、より安心感があります。

医療レーザー機器の種類と特徴

次に、医療レーザー機器の種類ごとに、特徴やメリット・デメリットを解説します。

紹介したレーザーは3種類でしたが、同じレーザーを搭載した機械でも、効果の出方や痛みの軽減方法が違ってきます。

この機械にはこのレーザーが使用されている、というように把握しておくと、クリニック選びにも役立ちます。

ジェントルレーズ

ジェントルレーズ 引用:ささゆりヘルスクリニック

ジェントルレーズのレーザーの種類は、アレキサンドライトレーザーです。アメリカのシネロン・キャンデラ社の機械で、日本でも多くのクリニックで採用されています。

有名なところだと、湘南美容クリニックで採用されています。

ジェントルレーズでは、レーザー照射の際にDCD(Dynamic Cooling Device)と呼ばれる冷却窒素ガスを噴射し、肌の表面を-21度に冷やすことで肌をレーザーから守ります。

照射とともにシュパッと音がして冷却ガスが噴射され、レーザーの熱さは感じるものの、冷たさも同時に感じる不思議な感じです。

ジェントルシリーズ(ジェントルレーズプロ、ジェントルマックスプロ含む)は、冷却ガスのみで肌を冷やせるので、ジェルが必要なく、ベタベタ感が抑えられたりジェルの塗布と除去の時間が取られない、といったメリットもあります。

ジェントルレーズプロ

ジェントルレーズプロ
ジェントルレーズプロ 引用:赤坂クリニック

ジェントルレーズプロは、ジェントルレーズの最新機種です。

照射スピードが早くなったことや、より大きな照射口で一度に広い範囲を脱毛できるようになったことが主な特徴です。

また、出力を細かく調整できるので、対応できる肌質や毛質も幅広くなりました。

冷却ガスの噴射は同じなので、照射された感覚は特に変化ありませんが、より短時間で脱毛したい人はジェントルレーズプロの方が良いでしょう。

ジェントルマックスプロ

ジェントルマックスプロ
ジェントルマックスプロ 引用:赤坂クリニック

ジェントルマックスプロは、ジェントルという名が同じ通り、ジェントルレーズの派生機種なのですが、2種類のレーザーが使用できるのが大きな特徴です。

上記2種類の機械ではアレキサンドライトレーザーのみでしたが、ジェントルマックスプロではヤグレーザーも使用できるため、様々な肌質や毛質に対応できます。

冷却ガス噴射やジェル不要の点は他2機種と同じです。

ライトシェアデュエット

ライトシェアデュエット
ライトシェアデュエット 引用:前田メディカルクリニック

ライトシェアデュエットも、ジェントルシリーズに次いで導入数が多くなってきています。

ダイオードレーザーのショット式の機械で、デュエットの名の通り、2種類の照射口で広範囲も狭い範囲も効率よく脱毛できるようになっています。

一つは吸引機能付きの照射口で、全身など広い範囲を脱毛するのに向いています。肌を吸引すると同時にレーザーを照射することで、痛みを軽減することができます。

もう一つは冷却機能付きの照射口で、顔やVIOなど狭い範囲を脱毛するのに向いています。こちらはジェルが必要となります。

冷却機能の方はジェルの塗布と除去が必要なので、ジェル不要のジェントルレーズなどに比べると、施術時間が長くなりがちです。

ソプラノアイスプラチナム

ソプラノアイスプラチナム
ソプラノアイスプラチナム 引用:ひたちなか中央クリニック

ソプラノアイスプラチナムは、アレキサンドライトレーザー・ダイオードレーザー・ヤグレーザーの3波長のレーザーを同時に照射できる蓄熱式の機械です。

ジェルを塗り、肌表面を滑らせるようにして、じんわりと熱を与えて脱毛するのが特徴です。

ジェルの塗布と除去に時間はかかるものの、肌を滑らせるようにまんべんなく照射するので、打ち漏れがなく照射スピードも早い機械となっています。

蓄熱式なので、ショット式のような痛みはなく、ほんのりとした温かさを感じるような感覚で脱毛することができます。

ソプラノチタニウム

ソプラノチタニウム
ソプラノチタニウム 引用:千春皮フ科クリニック広尾院

ソプラノチタニウムは、ソプラノアイスプラチナムの上位機種で、施術スピードがより早い機械です。

3種類の波長のレーザーを同時照射できる点や、ジェルの塗布が必要な点などは、ソプラノアイスプラチナムと同じです。

メディオスターNeXT PRO

メディオスターNeXT PRO
メディオスターNeXT PRO 引用:沖縄マリアクリニック

メディオスターNeXT PROは、ダイオードレーザー使用の蓄熱式脱毛機です。

蓄熱式脱毛機の中では、ソプラノシリーズと同じくらいかそれ以上にメジャーな機械となってきています。

産毛にも効果があり、色黒肌でも脱毛できるというメリットがあります。

ジェルを塗布して、その上を滑らせるように脱毛するので、受けた感覚はソプラノシリーズと似ています。

クラリティツイン

クラリティツイン
クラリティツイン 引用:大城皮フ科クリニック

クラリティツインは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの2種類を使用できる機械です。

冷却機能がついていて、他の機械の冷却方法とはまた異なり、ドライヤーのような感じで冷たい風が出ることにより痛みを軽減します。

ジェントルレーズの冷却ガス噴射では、シュパッという音とともに肌への刺激を感じますが、クラリティツインではそのような刺激はほとんどありません。

導入しているクリニックはそこまで多くない印象です。

スプレンダーX

スプレンダーX
スプレンダーX 引用:アリシアクリニック

スプレンダーXでは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーが同時照射されます。

連続照射できるため、全身でも1時間程度で脱毛でき、冷却機能で痛みを抑えることができます。

アリシアクリニックなどで導入されている機械です。

【目的別】医療レーザー機器の選び方

それでは、各医療レーザー機器の特徴を整理したところで、こんな人にはこのレーザー機器が向いているというのを紹介していこうと思います。

剛毛な人・毛深い人に向いているレーザー機器

剛毛な人、毛量が多い人、毛が太い人に向いていると思われるのが、ショット式(熱破壊式)の脱毛機器です。しっかりと毛乳頭を破壊することができ、約2週間後には毛がポロポロと抜けるので、効果が目に見えて実感しやすいです。

  • ジェントルレーズ
  • ジェントルレーズプロ
  • ジェントルマックスプロ
  • ライトシェアデュエット
  • クラリティツイン

顔脱毛で美肌効果があったらいいなと思う方はジェントルレーズシリーズかクラリティツイン、全身脱毛で体が冷えるのが苦手な方はライトシェアデュエットが良いでしょう。(ライトシェアデュエットの全身脱毛では吸引機能を使用し、冷却機能は使わないため)

痛み少なく脱毛したい人に向いているレーザー機器

ショット式のレーザーの熱をしっかり感じるような脱毛が苦手な人は、蓄熱式のじんわりとした温かさを感じる施術の方が良いと思います。

  • ソプラノアイスプラチナム
  • ソプラノチタニウム
  • メディオスターNeXT PRO

いずれもジェルの塗布と除去が必要なので、施術時間は長くなる傾向にありますが、ジェルは肌を守る効果もあるので、敏感肌の人や肌が弱い人にも良い機械です。

色黒肌・地黒肌・敏感肌の人に向いているレーザー機器

肌の色が黒い人や肌が弱い人は、蓄熱式の肌に刺激の少ない脱毛器か、ヤグレーザー使用の脱毛器が向いています。

  • ジェントルマックスプロ
  • ソプラノアイスプラチナム
  • ソプラノチタニウム
  • メディオスターNeXT PRO
  • クラリティツイン

特に色黒肌・地黒肌の人の場合、ショット式のメラニン色素に反応するような機械では脱毛できないため、上記の蓄熱式の機械を選ぶように注意してください。

硬毛化した毛を脱毛したい人に向いているレーザー機器

硬毛化というのは、レーザーの熱によって毛根組織が活性化し、毛が硬く太くなってしまう現象です。

似たもので増毛化もあり、毛の本数が増えてしまうこともあります。

これはレーザー脱毛に限らず、エステの脱毛でも起こりうることで、確実に防ぐのは難しいと言われています。

対処法としては、レーザーの波長を変化させると効果があると言われており、硬毛化した場合は長い波長を持つヤグレーザーで照射すると効果が出ることが多いです。

そのため、ここではヤグレーザー使用の脱毛機器を紹介します。

  • ジェントルマックスプロ
  • クラリティツイン

産毛が多い箇所や、顔脱毛で硬毛化が起きやすいと言われているため、心配な人はヤグレーザー使用の機械が置いてあるクリニックに行くと良いと思います。

短時間で脱毛したい人に向いているレーザー機器

ジェルを使用する機械ではどうしても施術時間が長くなってしまいます。

例えば、顔脱毛だとジェル使用で30分程度、ジェル不使用で10分程度とかなりの開きがあります。

予定が多く忙しいの施術時間はなるべく短くしたいという人は、ジェル不使用で脱毛できる以下の機械がぴったりです。

  • ジェントルレーズ
  • ジェントルレーズプロ
  • ジェントルマックスプロ
  • ライトシェアデュエット(全身のみ)
  • クラリティツイン

ショット式(熱破壊式)と蓄熱式の違い

最後に、ショット式(熱破壊式)レーザー機器と、蓄熱式脱毛機の違いを改めて説明しておきます。

脱毛の仕組み・毛が抜けるまでの期間が違う

どちらも基本的に脱毛効果は同じと言われていますが、ショット式の方が毛乳頭を破壊して毛が抜けるので、1〜2週間も経つと毛がポロポロ抜けてきます。

蓄熱式は、バルジ領域という発毛組織に熱を与えて毛が生えないようにし、徐々に毛が生えなくなってくる仕組みなので、ポロポロ毛が抜けることがありません。

ショット式と蓄熱式の違い
ショット式(熱破壊式)と蓄熱式ではターゲットが違う

このように、毛の抜け方に大きな違いがあります。

痛みの強さと感じ方が違う

ショット式では毛乳頭にまで刺激を与えるので、その分痛みを感じやすいですが、蓄熱式ではもっと浅い箇所のバルジ領域に熱を与えれば良いので、そこまで刺激はありません。

蓄熱式の方が痛みが少なく、じんわりとした熱さを感じる程度で、痛みの強いVIOなどの部位も耐えやすくなっています。

値段だけでなく機械の種類もチェックしよう

脱毛するクリニックを選ぶ時には、機械の種類のチェックは必須です。自分の肌質や毛質、目的に合った機械なのか、事前に確認しておきましょう。

ホームページからよくわからない場合は、無料カウンセリングの際に聞いてみてください。

  • レーザーの種類は大きく分けて3種類ある
  • レーザー機器の種類は幅広い、向いている肌質や毛質が機械ごとに異なる
  • 複数のレーザーを扱っている方が幅広い肌質・毛質に対応できる
  • 痛みが少ない方が良い人は蓄熱式脱毛機がおすすめ

こちらの記事の内容が、レーザー機器の理解の助けになれば幸いです。

以上


この記事を書いた医師

内科総合クリニック人形町院長 藤田医師
Dr. 藤田 英理

内科総合クリニック人形町 院長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
東京大学医学部保健学科および横浜市立大学医学部を卒業
東京大学付属病院や虎の門病院等を経て2019年11月に当院を開業
最寄駅:東京地下鉄 人形町および水天宮前(各徒歩3分)

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる