- 最新の術式であるFUTの方が安く一世代前のFUE法がなぜか高い
- 交通費やホテル代はサービスで付いてくるので田舎在住でも気にしないでOK
- 基本料金が余計にかかっても大量の植毛は3回以上に分けて受けるべし
- 自毛植毛は飲み薬治療よりは高くウィッグより少し安い
- 植毛する量によって選ぶべきクリニックを変えるべき理由とは?
- 植毛クリニックランキング
「自毛植毛は気になるけど、高そうだし植毛クリニックの公式サイトを見ても自分の場合いくらくらいなのかよく分からない。」
と思っているあなたに向けた記事になります。
芸能人のイラスト画像を使うことで、あなたが植毛した場合どのくらいになるのかだいたいの相場感をつかんでいただき、植毛を受けるのか、それとも別の方法で対策するのかの参考になるよう解説していきます。
この記事の執筆者
藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長
東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。
植毛費用=基本料金+(グラフト単価×移植グラフト数)
藤田先生、植毛費用の計算式を教えてもらってもいいでしょうか?
(植毛したグラフト数×グラフト単価)+基本料金で概算額が出せます。さらに患者さんが選んだ術式がFUEなのかFUTなのかによって1.5倍弱の価格差が出るので、ケースごとの具体的な計算が必要です。
解説いたします
植毛の概算額を算定するさい、まず「グラフト」あるいは「株」という植毛用語を覚えてください。
※グラフトと株は同じ意味を指します
頭皮の毛穴から複数の髪の毛が生えていることは恐らく何となくご存じだと思います。この毛穴から複数生えている髪の毛の一束(ひとたば)がFollicular Units(フォリキュラーユニット:通称FU)です。
【Follicular Units】
日本人の場合、上記画像のように一つの毛穴から平均2本の髪の毛が生えていて、この2本が束になっているFUを「1グラフト」とか「1株」と呼びます。
※例えば、1,000グラフト植毛すると髪の毛は2,000本増える計算です。
当然ながら植毛するグラフト数が増えれば増えるほど手術費用は上がっていきます。クリニックによっては多く植毛すると割引してくれるところもあるので、可能であれば一度に多くの植毛をすることも検討してみてください。
FUT(エフユーティ)は安くFUE(エフユーイー)は高い
植毛費用が高いのか安いのか、コスパはどうなのか判断する基準の一つに、植毛には大きく分けて以下の2つに術式があることを知っておくと頭の中が整理できるでしょう。
- メスを使わないFUE法
- メスを使うFUT法
厳密には上記に加えてCHOI式というのもありますが、古すぎる術式なので選択肢から除外し、当記事ではFUTとFUEで植毛した場合のそれぞれの概算額を解説していきます。
医療ロボットによる植毛手術は広義にはFUEに入ります。
現状はまだまだ人間の手の方がはるかに優秀で、ロボットで植毛するとドナーロス率(移植に必要な毛根を死なせてしまう率)は4割を軽く超えてしまい、「論外」のレベルです。
また、採取した後の後頭部の傷跡も相当目立つので少量の植毛でもロボットではやらない方が賢明だと思います。
それでもどうしてもロボットで植毛したいなら最低5年、できれば10年待ってロボット植毛の技術力が人間の技術力を明らかに超えたと専門家の誰もが認めた時に、受けるか否かを判断してください。
※上記写真は日本国内で採用されている植毛ロボットとは違うメーカーのものです。ロボット植毛を実施している国内の植毛クリニックからクレームを付けられる可能性があるので外国製のロボットの写真にしてあります。
芸能人を例にして植毛の概算費用を計算してみた
植毛する際、どれくらいの本数でどれくらい見た目が変わるのかが分からなくて悩む人が多いのですが、良いアドバイスはありますか?
実在の芸能人を例にすると分かりやすいと思うので、サッカー岡崎選手、お笑い芸人フット岩尾さんとトルエン斎藤さん、俳優ケン・ワタナベさん、元宮崎県知事東国原英夫さんを例にして概算額を解説していきます。
M字の岡崎選手とO字のフット岩尾さんで計算
まずは、サッカー元日本代表の岡崎選手と、お笑い芸人フットボールアワーの岩尾さんを例題にして、FUTとFUEでそれぞれ手術費用がいくらになるのか解説していきますね。
岡崎選手がM字、フット岩尾さんがO字(頭頂部)、と薄くなっている場所が違います。両者とも植毛する量は1,000グラフト(髪の毛換算で約2,000本)くらいで、概算額は下記になります。
FUT | FUE | |
概算額 | 70万円 | 120万円 |
クリニック名 | ヨコ美・紀尾井町 | アイランドタワー・親和・銀座HS |
余談ですが、岡崎選手は自毛植毛か貼るタイプのウィッグを使っていますね、ほぼ間違いなく。M字は一度薄くなると現在の岡崎選手ほど回復することは医学的にありえないので。
元イングランド代表のルーニー選手のように植毛したことを公表すればCMの依頼がドンドン来たと思いますが、なぜか長友選手がAGAヘアクリニックというところのイメージキャラクターに選ばれてCMに出ています。
高感度を上げるチャンスだったのに本当にもったいないです。
世界のケン・ワタナベ
続いて「世界のケン・ワタナベ」さんです。額の後退が岡崎選手より進んでいるので、3,000グラフトは必要です。
FUT | FUE | |
概算額 | 210万円 | 360万円 |
クリニック名 | H&S新宿・ヨコ美・紀尾井町 | アイランドタワー・親和・銀座HS |
車が買えてしまう値段になりますが、これくらいの量までならウィッグよりも自毛植毛の方が割安です。
元宮崎県知事の東国原英夫さん
「そのまんま東」という芸名よりも東国原という名字のほうが有名になったかと思いきや、最近政治活動のほうでは迷走が続いている東国原英夫さんです。世界のケン・ワタナベさんよりさらに後退が進んでいて、5,000グラフトは最低でも必要だと思います。
あと、タイプは違いますが下記画像の男性くらいの「OM融合型」もやはり5,000グラフトは必要です。植毛で対策できる限界量も、このあたり(5,000グラフト)までになります。
FUT | FUE | |
概算額 | 350万円 | 600万円 |
クリニック名 | H&S新宿・ヨコ美・紀尾井町 | アイランドタワー・親和・銀座HS |
トレンディエンジェル斎藤さん
ついでに説明してしまいますが、下記はお笑い芸人トレンディエンジェル斎藤さんのイラストです。
ここまでAGA(男性型脱毛症)が進行してしまうと、自毛植毛では後頭部から移植する髪の毛の本数がまったく足りず、ウィッグにするしかないので、自毛植毛はAGA対策の選択肢から除外してください。
地方に住んでいる人はキャンペーン情報を見逃さないようにしよう
藤田先生、有名な植毛クリニックはほぼ東京に集中しています。地方に住んでいる人はどうすればいいのでしょうか?
事前のカウンセリング時にかかった交通費および手術前後の交通費、それに加えて手術後の1泊分の宿泊費をキャンペーンで負担してくれるクリニックが多いので、利用しましょう。
解説いたします
恐らくどこのクリニックでもほぼ必ずやっているキャンペーンです。もはやキャンペーンと言っていいのかどうか不明ですが、以下の3つはだいたいどこのクリニックも負担してくれます。
- カウンセリング時にかかった往復交通費
- 手術当日の往復交通費
- 手術後1泊分のホテル宿泊費
「遠方に住んでいるから地方都市で良いクリニックを探したい」と考える必要はありません。
例えば、北海道に住んでいるからといって札幌にこだわる必要はなく、東京でも大阪でも福岡でも旅費はどこで植毛しても変わりません。
むしろ遠方でカウンセリングや手術した方が知り合いに偶然会う確率も減るので、遠方での植毛のほうが利点が大きいでしょう。
ただし、①については、植毛手術を受けないと費用負担はしてくれないので、ご注意ください。
大量の植毛は3回以上に分けて受けた方が高い生着率をキープできる(最重要)
東国原さんのように5,000グラフトの植毛が必要な場合のことを聞きたいのですが、5,000グラフトは1回の手術で行うものでしょうか?複数回に分けるとその都度支払う基本料金がもったいない気がして。
5,000グラフトの植毛を行いたいなら、基本料金がもったいなくても最低でも3回に分けて手術してください。非常に大切なポイントです。
解説いたします
多くの植毛専門クリニックでは、1回の植毛手術につき基本料金として20万円前後のお金を取ります。それでも基本料金がもったいないからといってメガセッションと言われる大量の植毛手術を受けるのは非常に危険です。
なぜ危険なのでしょう?
- 大量に採取しても後頭部がスカスカにならないのはFUT法でもFUT法は一度に2,000グラフト以下しか植毛できない
- FUE法は一度の手術で2,000グラフト以上植毛できても傷跡を修復しない術式なので後頭部がスカスカになる
- FUE植毛での集中力の限界は500グラフトまで。それを超えて長時間手術を行うとドナーロス率が一気に上がる
植毛手術には2つの術式があることはすでに説明しました。どちらの術式にも長所短所があるということと、何より植毛医の集中力の限界があるということを心に留めておいてください。
FUE法は、後頭部をパンチと呼ばれる専門の医療器具で1グラフトづつくり抜いていく術式なので、やろうと思えば丸一日かけて5,000グラフト一気に植毛することは不可能ではありません。
しかし良識ある先生に伺えば分かりますが、FUE法での集中力の限界はせいぜい500グラフトまでです。500グラフトを超えると下記の図のようにドナーロス率(≒生着率)が一気に上がってしまい、5,000グラフト植毛したのに2,500グラフトしか生着していないといった異常事態が発生します。
あなたのAGAがかなり進行していて、東国原さんのケースのようにトータルで5,000グラフトの植毛が必要であれば、以下のような植毛を推奨します。
- 第1回目の植毛:FUT法で2,000グラフト
- 第2回目の植毛:FUT法で1,500グラフト
- 第3回目の植毛:FUT&FUEのハイブリッド植毛で1,500グラフト
植毛手術後に全ての髪の毛が生えそろうのに通常2年くらいかかるので、1回目と2回目、および2回目と3回目の植毛は最低2年の間隔を開けてください。
それから、(これを言うと大手クリニックからクレームが来る可能性が、、、)FUE法での植毛は、FUTでこれ以上後頭部から毛根を取り切れなくなった第3回目以降の植毛時に適している術式です。
自毛植毛手術は、複数回に分けて丁寧にやれば生涯5,000グラフトくらい採取できますが、最初の植毛をFUEで行ってしまうと生涯で3,000グラフトくらいまでしか採取できなくなります。
FUEは、少ない量であればFUTよりも傷跡が目立たずにすむので、決して技術的に問題がある術式ではありません。手術後の痛みも少なくてすむし、長所もたくさんあるのです。
しかし傷跡を縫い合わせることで傷跡の総面積を縮小できるFUT法と違い、FUEは傷跡面積を縮小できない手術法なので、大量にFUE法で植毛すると下記画像のように後頭部がスカスカになってしまいます。
基本料金を取らないクリニックもあります
生着率を考慮した場合、植毛は複数回に分けて行うべきということが理解できたとしても、一つ疑問がわいてくるでしょう。
「複数回に分ける必要性は分かったけど、植毛を3回に分けたら基本料金も3回分支払うことになるから損するんじゃないのか?」
という疑問、これは全くそのとおりです。複数回に分けるとその都度基本料金を取られます。1回あたりの基本料金はどこも20万円くらい取りますからね。
そこで重要になってくるのが、「基本料金が無いクリニックを探す」という視点です。
当記事の最後のほうに「植毛クリニックランキング」を掲載しており、ランキングは基本料金の有無も加味した上で順位付けしてあります。
ベストのやり方は、腕が良く基本料金のないクリニックで複数回に分けて植毛を行うこと、これ尽きるということです。
自毛植毛は飲み薬治療よりは高くウィッグより少し安い
話は変わりますが、アデランスやアートネイチャーなどでの増毛やウィッグと比較した場合、自毛植毛は高いのでしょうか安いのでしょうか?
1,000グラフトくらいまでの軽いものであれば植毛が一番お得ですが、植毛のMAX量である5,000グラフトだとウィッグが安いと思います。増毛はどのケースでも一番高いですね。
解説いたします
自毛植毛費用とウィッグや増毛(人工毛の結び付け)の費用の比較表を作ってみました。
自毛植毛 | 結ぶウィッグ | 貼るウィッグ | 増毛 | |
1,000株 | ◎ | 〇 | △ | X |
3,000株 | 〇 | △ | X | X |
5,000株 | △ | 〇 | X | X |
植毛するグラフト数(=株数)によって価格が逆転しています。
貼るウィッグと増毛は常に高く、自毛植毛と結ぶウィッグ(いわゆる“かつら”)は3,000株(=3,000グラフト)までは自毛植毛のほうが安く、それを超えるとウィッグの方が安いです。
理論上、自毛植毛は5,000株くらいまでは可能で、おすすめはアデランスやアートネイチャー、スヴェンソンが出している「結ぶタイプのウィッグ」。
ウィッグは「かぶっている」という後ろめたさと日々戦わなければならず、気持ちはよく理解できます。
それでもアデランスやアートネイチャー、スヴェンソンなどのしっかりとした精巧なウィッグであれば、他の人には絶対に分かりません。AGA治療薬をストップできその分の費用を浮かすことができ、副作用の心配も要らなくなります。
5,000株(グラフト)もの大量の自毛植毛を考えているのであれば、少しだけで立ち止まり、ウィッグを検討してみるのも一つの手でしょう。
プロペシアやザガーロ、ミノキシジルなどのAGA治療薬は短期的には安くてもずっと飲み続ける必要があり、長い目で見れば一番高くつく薄毛対策になる可能性も。
【有名院比較】植毛量によって選ぶべきクリニックはこう変わる
藤田先生、植毛量によって選ぶべきクリニックは変わると以前におっしゃていました。詳しく教えてもらえますか?
そのとおりですね。植毛はコスパも大切ですが、それ以前に移植するグラフト数によって選んでいいクリニックが全然違ってきます。例えばシェア圧倒的首位のアイランドタワークリニックは大量の植毛に向いているクリニックとは言えません。
解説いたします
植毛株数(=植毛グラフト数)によってオススメするクリニックは以下のように変化していきます。
植毛株数 | 推奨するクリニック |
---|---|
1から999株 | アイランドタワークリニック |
1,000から2,999株 | 親和クリニック |
3,000株以上 | H&Sクリニック新宿・ヨコ美クリニック・紀尾井町クリニック |
具体的な理由を説明していきますね。
生涯999株以下の植毛で済みそうな方向けの植毛クリニック
サッカー岡崎選手のようにM字部分が少し後退していたり、フットボールアワー岩尾さんのように頭頂部が少し薄いけど、遺伝的に今以上に髪の毛が後退することはないだろうという方は、植毛クリニックで国内シェア圧倒的No.1と言っても差し支えないアイランドタワークリニックだと思います。
当サイト内で何度も言及しておりますが、メスを使わないFUEという植毛法は大量の植毛には向きません。
よって、1000株未満という少量の植毛でOKなのであれば、大手の安心感という意味も含めてアイランドタワークリニックで良いのかなと言うのが私の意見です。
なお、アイランドタワークリニックは多店舗展開しているクリニックですので品質(医師の腕)にバラツキがあるのでは、と心配される方がいると思います。
ただ、FUE法は医師の腕の差はあまり関係無く、品質が均等な簡易な植毛法です。
それでもどうしても医師の実績が気になる方は、カウンセリング時に確認しておくと良いでしょう。
1000から2999株の植毛でおすすめの植毛クリニック
日本人は1株(グラフトとも言います)につき平均2本の髪の毛が毛穴から生えていますが、1000から3000株くらいまでの自毛植毛を希望している方は、親和クリニックが選択肢になると思います。
親和クリニックは、アイランドタワークリニックと同じでメスを使わないFUE専門院ですので大量の植毛には向いていませんが、3,000株未満であればギリギリFUEの守備範囲内ですし、親和クリニックは業界大手にしてはわりと良心的な価格設定です。
3,000株をアイランドタワークリニックで植毛するとすごい値段になってしまいますので、品質的に両院はほぼ同等であることを考えると、2割くらい割安で済む親和クリニックはお財布的にも優しいのかなと思います。
生涯3,000株以上植毛する人向きの植毛クリニック
OM融合型(上記写真)にまでAGAが進行してしまい、生涯3,000グラフト(=株)以上の後頭部からの髪の毛移植(自毛植毛)が必要な場合には、最低でも2回、できれば3回以上に分ける必要があります。2回目まではメスを使うFUT(ドナーストリップ法)がマスト(必須)です。
大事なところなので繰り返します。大量の植毛が必要な場合、アイランドタワークリニックや親和クリニックなどが採用しているFUE法は絶対NG。ロボット植毛もダメです。
言葉が厳しくて恐縮ですが、注意喚起ではなく「警告」とさせてください。大量植毛でFUE法を選択するのは自殺行為です。
大量の植毛を行うなら必ずドナーストリップ法(FUT)を選択してください。そうしないと前や頭頂は隠せても後頭部がスカスカになってしまうので、十分に注意してください。
FUTができる国内のクリニックを2院紹介します
- ヨコ美クリニック(横浜)
- 紀尾井町クリニック(東京赤坂・新大阪)
上記2院が国内でFUT法ができる大量植毛に向いた植毛クリニックですが、事実上はヨコ美クリニック一択であることを説明いたします。
少し脱線しますが、ここまで名前が出てこなかった湘南美容クリニックさんに触れてみたいと思います。
以前、湘南美容クリニックにFUTの名手がいらっしゃったのですが、退職されて他院に移籍されました。
湘南美容クリニックは全国に5院あり、その先生は湘南美容クリニックの薄毛治療責任者だったので全国どこでもFUTでの植毛を受けられたのですが、大変残念ながら退職されてしまったので湘南美容クリニックさんは大量の植毛を行うのにおすすめのクリニックではなくなってしまいました。
よって、大量に植毛したいならヨコ美クリニックか紀尾井町クリニックの二択になるのですが、紀尾井町クリニックのエースだったY院長が退職されてしまい、国内で長くFUTをやられている先生はヨコ美クリニックの今川先生のみとなってしまいました。
従いまして、大量の植毛(メガセッションと言います)を行うならヨコ美クリニックに行ってください。紀尾井町クリニックでのFUT植毛でももちろん構わないのですが、エース執刀医が抜けエースを慕っていた腕利きの看護師さん達も抜けてしまいましたので、ヨコ美一択で良いのかなと思います。
植毛クリニックランキング2024年版
植毛クリニックをランキング付けしてたので参考にしてください。
景品表示法という法律があり、客観的な根拠が示されていないランキングは景品表示法に引っかかります。
以下の植毛クリニックランキングは十分に客観的根拠を示しているつもりです。それでも取り締まる側の役人に何をイジワルされるか分からないので、大変不本意ですが、私の考えを反映させた主観的ランキングという事にさせてください。
ランキングの根拠はコストパフォーマンス(コスパ)です。安くて腕の良いクリニックが当然上位にきます。いわゆる識者と呼ばれる専門家や業界の人がこのランキング順位を見れば、こんな感想を言うでしょう。
「金儲け目的のアフィリエイトサイトだと報酬順に並ぶはずだからこういう順位にはならないけど、真面目にランキング付けするとなると、まあこうなるよね。」
と。ではランキングにまいります。
第1位:アイランドタワークリニック
店舗 | 新宿・名古屋・大阪・福岡 |
電話 | 0120-43-1082 |
理事長 | 井川 浩晴 |
単価 | 1株(=グラフト)あたり9,900円 |
術式 | FUEのみ |
植毛クリニック市場で60%を超える圧倒的なシェアを誇るアイランドタワークリニックが第1位です。
アイランドタワークリニックの最大の長所は、どの医者に当たっても品質が変わらない点にあります。
名医はがいないかわりに下手な医師もいない。100点満点の植毛はできないけれど70点になることもない。いわゆる「当たり外れが極端に少ない」のがアイランドタワークリニックの大きな評価ポイントということになります。
ぐるなびや食べログで口コミ評価の高いラーメン屋に行って、食べてみたら大して美味しくなかったという経験をされたことはないでしょうか。
その一方で、ロイヤルホストやデニーズなどのファミリーレストランは若干割高だと感じることがあるかも知れないし、「めちゃくちゃ美味しいかった」とも思わないかも知れません。
でも、「マズい」と思った経験も恐らくほとんどありませんよね。
アイランドタワークリニックも同じです。少し高いと感じるかも知れないけれど、ハズレることはまずありません。
植毛のような絶対に失敗できない時に頼りになるのは、見たことも会ったこともない第三者の口コミ情報よりも「市場シェア率60%以上」という圧倒的な実績です。
ステマが横行するネットでは口コミは当てになりませんが、数字(市場シェア率=患者からの支持率)は嘘をつかないので、手堅くいきたい、失敗したくないと思うのなら、アイランドタワークリニックを選択するのが賢者の知恵と言えるでしょう。
ここのカウンセラーは、アイランドタワークリニックで実際に植毛を受けた人を採用しているので、カウンセラーのM字や頭頂部を無料カウンセリング時に見せてもらってください。
そうすることでアイランドタワークリニックで植毛した場合、どの程度の仕上がりになるのか、あなた自身の目で事前に確かめる事ができます。
第2位:親和クリニック
店舗 | 新宿・名古屋・大阪・福岡 |
電話 | 0120-8686-71 |
総院長 | 音田 正光 |
単価 | 1株(=グラフト)あたり900円 |
術式 | FUEのみ |
第2位は親和クリニックです。
メスを使わないFUE専門院ですので、最大でも3000株までしか植毛してはダメという制限(私の意見)はありますが、植毛クリニック業界でシェア2位という大手にしては十分割安と言えると思います。
植毛業界の巨人であるアイランドタワークリニックに比べると2割ほど安い値段で植毛できますので、FUEで植毛すると決めたなら親和クリニックを選ぶのは賢明な判断だと思います。
ただし、くどいですが生涯の通算で3,000株(約6,000本)未満の場合のみ親和クリニックを選ぶようにしてください。ここすごく大切なポイントなのでしっかり頭に叩き込んでくださいね。
第3位:ヨコ美クリニック
住所 | 神奈川県横浜市西区北幸2丁目1−22 ナガオカビル 8F |
電話 | 045-311-8811 |
院長 | 今川 賢一郎(執刀医) |
単価 | 1株(=グラフト)あたり500円 |
術式 | FUT・FUE |
第2位は神奈川県横浜市にある独立系の自毛植毛クリニック、「ヨコ美クリニック」です。
執刀医の今川院長は、メガセッション(大量植毛)に向いているFUTの名手として長く活躍されています。ここ数年でFUTに加えてFUEもマスターし、さらに、SMP(ヘアタトゥ)も自由自在なので、ヨコ美クリニックで解決できないことはほぼ何もありません。
そして、これだけの幅広い技術を高いレベルで持っているにもかかわらず、価格は業界最安値です。
国内植毛シェア首位のアイランドタワークリニックの手術費用は「基本料金20万円+1グラフトにつき900円」ですが、ヨコ美クリニックは1グラフト600円で基本料金は「ナシ」です。
医師だけでなく看護師も一流
ヨコ美クリニックのもう一つのストロングポイントは「看護師」です。
アイランドタワークリニックの初代院長で、植毛界のレジェンドとも言われる現アスク井上クリニックの井上院長が、
「ヨコ美の仕上がり、特に生え際(M字)の美しさは文句が付けられないですね。植毛は看護師の腕次第で仕上がりに大きな差が出るのでヨコ美の看護師は相当訓練されているんでしょう。」
と言っていたのを聞いたことがあります。 アスク井上クリニックの井上院長とヨコ美クリニックの今川院長は仲が悪いので有名です。その仲が悪い相手を褒めるということは、そういうこと(=ヨコ美の植毛技術が高い)なのでしょう。
恐らくあなたは、「植毛の名医は誰なんだろう?」と探し回っていたと思います。これを機に看護師にも是非注目してみてください。
今川医師の現状が不明です
ヨコ美クリニックの今川院長は、業界内では「変人」で通ってます。他院を猛烈に叩くことで有名で、特に一世代前の術式であるFUE法については容赦ないです。
他者への批判は、外から客観的に見ていると正直気持ちの良いものではありません。ただし批判の内容(公式サイトに載っています)を見ていると、具体的でいちいち的を射ています。
ユーザーからの匿名の質問に対して実に紳士的に寄り添うように丁寧に回答しているのがとても印象的で、こういった姿勢のクリニックは他にありません。
ヨコ美の今川院長は、業界内に敵の多い先生ですが、患者にとっては心強い味方です。医師と看護師両方とも優秀なのに価格は業界最安値なので、ここ(ヨコ美)を避けて通る理由が何一つ見つからないですが、一点気になるのは今川医師はご高齢で、メスを現在も握っておられるのか情報が入ってきていません。
気になる方はカウンセリングに行って執刀医が誰なのか確かめてみてください。
以上
参考文献
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BICKNELL, Lindsay M., et al. Follicular unit extraction hair transplant harvest: a review of current recommendations and future considerations. Dermatology online journal, 2014, 20.3.
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