- 分け目ハゲの原因とは?
- 分け目ハゲの原因となる分け目を変える方法
- 分け目ハゲの原因となる紫外線対策
- 分け目ハゲを目立ちにくくするヘアスタイル

分け目部分が薄くなってくると、どうしても「全体的にハゲた印象」になってしまいがちです。おしゃれなヘアスタイルを楽しむため、そして見た目年齢を若々しくい続けるためにも、分け目ハゲは改善したいものですね。
そこで、今回は分け目ハゲが起きる原因と対策について、クリニック院長藤田先生に解説していただきます。

藤田 英理(ふじたえり)内科総合クリニック人形町 院長
東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。
分け目ハゲの原因とは?



- 分け目ハゲとは分け目部分の毛髪が薄いこと
- 分け目ハゲの原因はヘアスタイルや生活習慣
分け目ハゲとは?
分け目ハゲとは、髪の分け目が薄毛になりハゲていることを指します。年齢や性別に関係なく起こります。分け目が見やすくなるよう左右の髪を両手でおさえ、鏡で見たときに地肌の面積が広ければ、分け目ハゲと判断されます。
分け目ハゲの原因①髪が引っ張られている
髪の生え方には元々クセがあるため、意識的に変えないと日々同じ分け目になってしまいます。特に長年同じヘアスタイルをしていると、同じ方向にばかり髪が引っ張られ続け、頭皮や毛根に負担がかかり、結果として髪が抜けて分け目の地肌が透けて見えやすくなります。
一般的に、髪が長い人ほど髪の重みで頭皮への負担が大きくなります。また、分け目ハゲが進行するばするほど分け目を変えることも難しくなるため、できる限り分け目は左右交互に変えていくといいでしょう。
分け目ハゲの原因②紫外線
長年同じ分け目をしていると、分け目部分の頭皮が集中して紫外線を受けることになり、「光老化」という老化現象を引き起こします。
光老化は通常の老化とは異なり、紫外線を浴びることによって細胞が老化して機能しなくなる現象です。光老化が起こると抜け毛が起きたり発毛しづらくなったりするため、分け目ハゲにもつながります。普段から顔や手などは紫外線対策をしていても、頭部の紫外線対策は、つい忘れがちな箇所なので注意しましょう。
分け目ハゲの原因③ストレス
ストレスが溜まると自律神経が乱れてしまうことがあります。自律神経が乱れるとリラックスできない状態が続き、血行が悪くなったり成長ホルモンが分泌されなくなったりします。その結果、髪が抜けたり細くなったりしてしまいます。分け目ハゲに限らず、髪全体の抜け毛・薄毛につながるため、ストレスの溜め過ぎには気をつけましょう。
分け目ハゲの原因④睡眠不足
睡眠時間が短いだけではなく、眠りが浅い、眠った気がしないなど、眠りの質が悪いことで自律神経の乱れることがあります。自律神経の乱れは分け目ハゲに限らず、髪全体の抜け毛・薄毛にもつながります。今一度、良質な睡眠がとれているか、生活を振り返ってみてください。
分け目ハゲの原因⑤AGA
髪が抜ける原因のひとつに、AGA(男性型脱毛症)を発症している可能性も考えられます。
AGAはヘアサイクルが乱れるため、髪の毛が十分育たずに抜け落ちてしまうことが特徴です。AGAは進行パターンが決まっているため、分け目だけがハゲるのではなく、前頭部や後頭部、頭頂部もハゲていきます。
もしこのような状態が見られたら、AGA発症の可能性があると言えます。
【AGAの進行パターン】

分け目ハゲの対策とは?



- 分け目ハゲが起きた原因を考え対処をする
- AGAの場合、治療しないと進行する
分け目ハゲの対策①髪の分け目を定期的に変える
長年同じ分け目にしていると、分け目が変わりにくいことがあります。同じヘアスタイルをしていることで分け目ハゲができている場合、髪の分け目を定期的に変えるよう意識しましょう。
分け目の変え方1.髪の根元を濡らす
乾いた状態では分け目が変わりにくいため、まずは髪を濡らします。お風呂上がりではない場合、髪の根元を濡らすだけでもOKです。
分け目の変え方2.分け目と反対の髪を乾かす
分け目が右の場合、左の髪を右に持っていき、左の頭皮から乾かしましょう。このとき、髪がふわっと立ち上がるように、髪を根元から持ち上げてドライヤーをあてるといいでしょう。
分け目の変え方3.分け目をずらして乾かす
分け目が右の場合、左の髪が乾いたら、次は分け目がある右部分を乾かしましょう。このとき、分け目で髪を乾かすのではなく、分け目よりさらに右部分の髪を持ち上げ、ドライヤーをしましょう。
分け目の変え方4.新しい分け目を決め、セットをする
1~3を行えば分け目をなくすことができます。新しい分け目をどこにするか決め、ドライヤーをセットモードにして髪を整えたら完成です。
分け目ハゲの対策②髪の分け目をつくらない
髪の分け目をつくらないヘアスタイルにすることもひとつの方法です。
分け目がないヘアスタイル1.ショートヘア
髪が立つくらい短くすることで分け目がなくなり、分け目ハゲが目立ちにくくなります。ショートヘアは清潔感があり、ビジネスシーンにもマッチするスタイルです。
分け目がないヘアスタイル2.ツーブロック
あらゆる男性に似合いやすいツーブロックは人気ですが、トップの髪を長くすると分け目ができてしまう可能性があります。ツーブロックにするときはトップの髪を短くし、分け目ハゲが目立たないスタイルにするのがおすすめです。
分け目がないヘアスタイル3.パーマ
ゆるやかなパーマをかけて分け目をなくすヘアスタイルです。パーマは髪がボリュームアップして見える効果もあるため、全体的に薄毛が気になる方にもおすすめです。
他にも、分け目ハゲを隠したり目立ちにくくしたりするヘアスタイルは色々とあるため、美容師さんに相談するといいでしょう。
(出典:写真AC)
分け目ハゲの対策③髪の紫外線対策をする
頭皮が紫外線ダメージを受けないようにするため、日常的な紫外線対策を取り入れましょう。
髪の紫外線対策1.帽子や日傘で紫外線から頭皮を守る
紫外線対策として、帽子や日傘で紫外線から頭皮を守りましょう。実は曇りの日でも紫外線が多い日はあります。「今日は大丈夫かな」と油断せず、習慣化するといいでしょう。近年では「日傘男子」という言葉があるように、日傘をさす男性も増えてきています。
髪の紫外線対策2.UVスプレーを活用する
紫外線対策には、頭皮や髪の毛に使用するUVスプレーを活用することもおすすめです。スプレータイプは外出前にサッと使えるので便利です。UVスプレーはあらゆるメーカーから販売されているため、合うものを見つけるといいでしょう。
髪の紫外線対策3.保湿効果のあるオイルやトリートメントをする
帽子やUVスプレーをせずに紫外線を浴びてしまった場合、ケアをすることで紫外線ダメージを緩和することができます。保湿効果のあるヘアオイルやトリートメントをすることで髪や頭皮を乾燥から守り、抜け毛や分け目ハゲなどを防ぎましょう。
分け目ハゲの対策④ストレス発散をする
分け目ハゲの原因がストレスの場合は、上手に発散できる方法を見つけましょう。
ストレス発散方法1.運動をする
運動をすることで全身の血行が良くなり、自律神経を整えられます。WHO(世界保健機関)では、健康のための運動として、1週間あたり150分以上の中等度の運動を推奨しています。まとまった時間での運動が難しい場合は休憩時間に歩いたり、車ではなく自転車を使ったりすることから意識してみましょう。
ストレス発散方法2.音楽を聴く
厚生労働省は心のセルフケアとして、音楽を聴くことを薦めています。アップテンポの音楽はエネルギーや活力を与え、スローな音楽は不安や緊張を和らげます。また、歌うこと自体もストレス発散になるため、声に出して歌ってみることもいいかもしれません。
ストレス発散方法3.腹式呼吸をする
不安感が高まったり緊張状態が続いたりすると息が浅くなってしまうことがあります。まずは「息を吐く」ことを意識しましょう。ゆっくりと口から息を吐いたら、鼻からスーッと息を吸い込みます。この腹式呼吸を意識して、5~10分繰り返すと心が落ち着いてくるでしょう。
分け目ハゲの対策⑤生活環境を見直す
睡眠不足を自覚している場合、睡眠時間を確保したり質の良い睡眠をとれたりするよう見直しましょう。また、睡眠だけではなく食事も頭髪に影響を与えます。
睡眠や食事などの生活環境を見直すことで、分け目ハゲだけでなく頭髪全体に良い影響を与えることでしょう。
生活環境の見直し1.睡眠の質を向上する
睡眠時間を確保できるよう生活リズムを見直しましょう。また質の良い睡眠をとるために、寝室に音や明かりがないようにしたり、寝る直前のスマホやパソコン・食事・深酒を控えたりすることが大切です。
生活環境の見直し2.バランスの良い食事
食事で摂った栄養が髪の栄養になります。そのため、バランスの良い食事を意識しましょう。特に髪の毛の主成分であるタンパク質をはじめ、ビタミンEや亜鉛などを意識して摂るのがおすすめです。
分け目ハゲの対策⑥クリニックへ相談に行く
分け目ハゲの原因がAGAの場合は治療をしないと進行していきます。ドラッグストアで販売している発毛剤を使うのもいいですが、早めになんとかしたいとお考えであれば専門クリニックへ相談に行ってみるのもひとつです。
分け目ハゲの原因が本当にAGAかどうかカウンセリングや診察によって判断してもらえる上に、一人ひとりに合った治療方法を提案してくれるでしょう。
まとめ
今回は、分け目ハゲが起こる原因と対策についてご紹介しました。
分け目ハゲが進行すると、全体的なハゲにつながってしまうこともあります。またAGAという病気が発症している可能性もあるため、セルフケアで解決できない場合はクリニックへ相談に行ってみてください。
