
こんばんは。総合内科専門医の藤田です。
健康食品の中でも人気の高い青汁ですが、そのまま飲むだけでなく「おかずの材料」としても取り入れることができます。
いつもの食卓に青汁入りおかずを取り入れることで、目先が変わるだけでなく、青汁に含まれる食物繊維やカリウム、ビタミン類を補うことができるのでおすすめです。
そこでこのページでは、青汁を使ったおすすめのおかずレシピを5つ紹介するとともに、青汁をおかずに取り入れる際の注意点を紹介しています。
毎日の青汁摂取に飽きがきてしまった方や、何かバリエーションを持たせたいと思っている方はぜひ参考にしてみて下さい。
この記事の執筆者

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長
東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。
この記事の監修者

岩美 真由美さん 管理栄養士・健康運動指導士
管理栄養士・健康運動指導士としてフリーランスで活動。特定保健指導では生活習慣病予防を、介護予防事業では高齢者のフレイル予防と、食事と運動の両面から健康づくりのお手伝いをしています。
青汁をご飯・おかずに入れるときの注意点

青汁をご飯やおかずに取り入れる際、特に健康面から気を付けることなどはありますか?

はい、今回紹介させて頂くレシピを利用される場合ですが、糖尿病、心臓病、脂質異常症などで食事制限のある方は、医師や管理栄養士に相談してください。そのほか、青汁をおかずに入れる場合には以下の6つの点について注意して下さい。
- 粉末青汁はパッケージに記載のある量を守るようにしましょう。
- 1歳以降のお子さんには、お子さん向けの青汁を使用しましょう。
- 妊娠・授乳中の方や、食べ物に制限のある方は医師に相談しましょう。
- ワルファリンを服用中の方、通院中の方、その他医薬品を処方されている方は、医師や薬剤師に相談しましょう。
- 腎臓の機能が低下している方は、カリウムを多く摂ることで高カリウム血症になることがあります。
- 青汁はドリンクとして飲む、料理に取り入れる量を合わせて1日の所要量を超えないようにしましょう。
※ 高カリウム血症では不整脈や血圧の低下を引き起こすことがあるため※1、医師や管理栄養士に相談してください。
【おすすめレシピ1】グリーンポテトサラダ


定番のポテトサラダに青汁を加えてみました。青汁の味が全然気にならず、おいしく食べることができますよ。マヨネーズと無糖ヨーグルトを1:1 にすることで、カロリー控えめにすることができます。
- じゃが芋 … 1個(150g)
- きゅうり … 1/3本(30g)
- 人参 … 1/5本(20g)
- 黄パプリカ … 1/8個(10g)
- ロースハム … 2枚(20g)
- プチトマト … 2個(40g)
- 粉末青汁 … 1本(4g)
- マヨネーズ … 大さじ1
- 無糖ヨーグルト … 大さじ1
- 塩こしょう … 適量
所要時間:20分
- じゃが芋は皮を向き、2cm幅のいちょう切りにする。人参もいちょう切りにし、鍋にひたひたの水を入れ、塩少々を加えてじゃが芋と人参を一緒に茹でる。
- ①を湯がなくなるまで茹で、汁気をとばしてからじゃが芋を軽くつぶして、冷ましておく。
- きゅうりは小口切りにして塩もみし、水で洗って絞る。ハムは角切り、黄パプリカも角切りにする。プチトマトは飾り用に半分に切る。
- 粉末青汁、マヨネーズ、無糖ヨーグルトを混ぜ合わせる。②③を和えて塩こしょうで味をととのえる。
【免疫機能を向上したい方におすすめ】
疲れやストレス、睡眠不足、栄養不足などによって体が弱ると、風邪の原因となるウイルスや細菌に抵抗する免疫機能が低下するといわれています。
じゃが芋には免疫力を高めるとされるビタミンCが多く含まれています。じゃが芋のビタミンCは、加熱しても壊れにくい特徴が。効率的にビタミンCを摂りたい方にはじゃが芋料理も取り入れてみましょう。
【おすすめレシピ2】青汁入りごまだれ冷奴


こちらはダイエット中の方にもおすすめです。低カロリーの豆腐でしっかりたんぱく質が摂れます。豚肉は茹でることで脂を少なくすることができますよ。ごまだれは市販のものを使ってもOKです!
- 絹ごし豆腐 … 1丁(400g)
- きゅうり … 1/2本(50g)
- 豚肉こま切れ肉 … 100g
- プチトマト … 2個(40g)
- 粉末青汁 … 1本(4g)
- 練りごま … 大さじ1(15g)
- しょうゆ … 大さじ1(18g)
- 酢 … 小さじ2(10g)
- 砂糖 … 小さじ2/3(2g)
所要時間:20分
- 豚肉こま切れ肉は細切りにして茹でて冷水にとる。水気をしっかり切っておく。
- きゅうりはせん切りにする。プチトマトは半分に切る。
- 青汁入りごまだれを作る。ごまだれの材料に粉末青汁を入れてよくかき混ぜる。
- 豆腐を器にのせ、①②を器に盛りつける。上から青汁入りごまだれをかけて出来上がり!
【疲労回復したい方におすすめ】
疲労回復の基本は、十分な睡眠と栄養バランスのよい食事を摂るのが基本です。三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)とともに、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1を積極的に摂りましょう。※2
ビタミンB1が不足すると、糖質を摂取してもエネルギーに変えることができず、乳酸などの疲労物質がたまり疲れやすくなります。豚肉にはビタミンB1が多く含まれています。※1
【おすすめレシピ3】青汁入りラタトゥイユ


野菜に火を通すことでかさが減り、たくさん野菜を摂ることができます。また、油や水に溶けるビタミン類を摂ることができます。
青汁の青臭さを感じることなく食べることができるため、より手軽に青汁を取り入れることができますよ。
- ズッキーニ … 1本(200g)
- なす … 2本(250g)
- 玉ねぎ … 1個(200g)
- 黄パプリカ … 1個(150g)
- トマト水煮缶 … 1缶(400g)
- にんにく … 1かけ
- 粉末青汁 … 2本(8g)
- 白ワイン … 1/4カップ(50ml)
- ローリエ … 1枚
- コンソメスープの素 … 1個
- オリーブ油 … 大さじ1
- 塩こしょう … 適宜
所要時間:40分
- ズッキーニ、なすは2~3cm幅の半月切りにする。玉ねぎは2cm角に切る。黄パプリカは乱切りにする。にんにくはみじん切りにする。
- 鍋にオリーブ油を弱火で熱し、にんにくのみじん切り、玉ねぎを入れて全体に油がまわるまで炒める。
- ①のズッキーニ、なすを加え、中火でしんなりするまで炒める。黄パプリカも加えさらに炒める。
- トマト水煮缶をつぶして缶汁ごと加え、白ワインとローリエ、コンソメスープの素を加えて、さっと混ぜ合わせる。鍋にフタをして弱火で20分ほど煮る。汁気が足りないようなら途中で水を適量加える。
- フタを取り、1分ほど軽く混ぜて、塩こしょうで味をととのえる。
【野菜不足の方におすすめ】
このラタトゥイユで1人分300gの野菜を摂ることができます。(トマト水煮缶を含む)健康な生活を維持するためには「1日350g以上の野菜を食べよう」といわれています。
野菜には不足しがちなビタミンやミネラル・食物繊維が多く含まれています。野菜をたくさん食べる人は、脳卒中や心臓病、ある種のがんにかかる確率が低いという結果が多くの研究でわかっています。※3
ラタトゥイユのように、野菜は加熱することでカサが減って、たくさん食べることができますよ。
【おすすめレシピ4】青汁入りビビンバ


にんにくの香りが食欲をそそり、青汁を入れても青汁っぽさを感じません。肉、野菜、ご飯を一度に摂れるため、忙しいときの食事におすすめです。
- 牛ひき肉(または合びき肉)… 160g
- しょうゆ … 大さじ11/3(24g)
- 白すりごま … 大さじ11/3(20g)
- 砂糖 … 大さじ1(13g)
- 酒 … 大さじ1(15g)
- 粉末青汁 … 1本(4g)
- ごま油 … 小さじ2(6g)
- にんにくすりおろし … 1かけ分
- もやし … 100g
- にんじん … 1/2本(50g)
- ニラ … 1/3束(30g)
- 雑穀米(白ご飯) … 普通茶碗1杯分(150g)
- コチュジャン … 適量
所要時間:15分
- にんじんはせん切りにする。ニラは4cm幅に切る。調味料と粉末青汁を混ぜ合わせておく。
- フライパンにひき肉と調味料を入れて混ぜ、上にもやし、にんじん、ニラをのせてフタをする。強火で熱して煮立ってきたらフタを取り、中火にして混ぜながら火を通す。
- 器にご飯を盛り、②をのせて好みでコチュジャンを添える。
【貧血気味の方におすすめ】
青汁入りビビンバの食材「牛ひき肉」には、良質なたんぱく質を多く含む以外に、不足しがちな鉄も豊富に含まれています。最も多い貧血の種類は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料である鉄が不足する「鉄欠乏性貧血」です。
特に女性の場合、月経や妊娠などで鉄を多く必要とするため、不足しないようにしたいですね。※2 鉄の吸収率を高めるには、ビタミンCも十分摂りましょう。ビタミンCは鉄の吸収をサポートしてくれます。※1
青汁入りビビンバに使用しているにんじんやニラ、青汁にビタミンCが多く含まれていますよ。
【おすすめレシピ5】青汁×じゃこ入り厚焼き卵


見た目は『え???』となるかもしれませんが、青汁の青臭さを全く感じることなく、おいしく食べることができますよ。
卵に粉末青汁を加えることで、卵に含まれていない食物繊維を摂ることができます。じゃこを入れて、不足しがちなカルシウムも補うことで、摂取できる栄養素の種類が増えます。
- 卵 … 3個(150g)
- じゃこ … 大さじ1(15g)
- 粉末青汁 … 2本(8g)
- だし汁 … 大さじ2(30g)
- 塩 … 少々
- しょうゆ … 小さじ1(6g)
- みりん … 大さじ1(15g)
- サラダ油 … 小さじ1/2(2g)
- 大根おろし … 適宜
所要時間:15分
- 卵を溶きほぐし、じゃこと粉末青汁、調味料を入れる。
- フライパンを温め、油を薄く塗り、卵の1/3量を流しいれる。半熟状になったら、クルクルと巻いていき空いた部分と卵の下に油を塗る。残りの卵を流して同様に焼く。
- 食べやすい大きさに切り、大根おろしを添える。
※だし汁は好みで加減しても構いません。だしの量が増えるとふっくらした口当たりになります。刻みねぎやわかめを入れてもおいしい厚焼き卵ができますよ。
【良質のたんぱく質を手軽に摂りたい方におすすめ】
卵は良質なたんぱく質が豊富に含まれているのが特徴。体内の吸収率もよく、各種栄養素をバランスよく含んでいます。卵に不足している栄養素がビタミンCと食物繊維です。青汁を加えることでこれらの栄養素を補うことができて、さらに栄養バランスがアップしますよ。
参考文献(References)
- 1 「栄養素の通になる第4版」上西和弘著 女子栄養大学出版部 82.127.171.172ページ
- 2 「一生役立つ きちんとわかる栄養学」飯田薫子・寺本あい監修 西東社 150.151.158.159.164.165.259ページ
- 3 e-ヘルスネット「野菜、食べていますか?」|厚生労働省