- パーマをかけるとハゲるのか
- パーマをかけることのリスク
- パーマをかけた前後に気をつけたいこと
- 薄毛を根本改善したい場合の対処法
おしゃれなヘアスタイルになるパーマ、「かけてみたい」と考える男性は少なくないでしょう。
しかし、薄毛の方は「パーマをかけると、はげてしまうのでは!?」と心配に思うかもしれません。実際、パーマとはげることは関係するのでしょうか?
そこで今回は、薄毛男性がパーマをかけるときの注意点などを含め、クリニック院長藤田先生に解説していただきます。
この記事の執筆者
藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長
東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。
薄毛男性がパーマをかけるメリット
- 薄毛でもパーマはかけられる
- パーマをかけることでコンプレックスが解消される可能性がある
薄毛男性がパーマをかけること自体はNGではない
パーマをかけるときの薬剤は、頭皮や毛髪にダメージを与える可能性があることは確かです。しかし、最近のパーマ液は進化しているため、頭皮に負担が少ないものも多く普及しています。
パーマをかけるときの注意点はいくつかありますが、薄毛の方がパーマをかけること自体は決してNGではないのです。
薄毛男性がパーマをかけるメリット①ボリュームアップして見える
パーマは髪全体がボリュームアップしたように見せることができるため、パーマのかけ方次第では薄毛を目立たなくさせることも可能です。見た目のコンプレックスを解消できることは、薄毛の人にとって大きなメリットと言えるでしょう。
薄毛や抜け毛の進行パターンは人によって異なります。はげている部分によって、おすすめのパーマが違うため、それぞれご紹介します。
ボリュームアップして見えるパーマのかけ方1.前頭部が薄い場合
前頭部が薄い「U型」の男性は、おでこの広さが気になるケースが多いでしょう。
おでこを隠すために前髪を伸ばす方がいますが、反対に薄毛が目立ってしまうためNGです。むしろ、前髪は思い切り短くする方がおすすめ。
パーマはトップ部分にかけるといいでしょう。目線が上に行くことで、前頭部の薄毛を目立ちにくくさせます。
ボリュームアップして見えるパーマのかけ方2.左右の生え際が薄い場合
左右の生え際が薄い「M型」の男性は、サイドを刈り上げて残りの髪は少し長くし、パーマをかけるといいでしょう。アシンメトリーにして左右どちらかに髪を流すスタイルもおすすめです。
「髪を流さない方の生え際が目立ってしまうのでは?」と思うかもしれませんが、流した方の髪に目線がいくため、意外にも目立ちにくくさせます。
ボリュームアップして見えるパーマのかけ方3.頭頂部が薄い場合
頭頂部が薄い「O型」の男性は、ふんわりとしたパーマをかけることがおすすめです。
外国人風のやわらかめのウェーブにしてもらえるよう美容師さんに依頼してみましょう。強めのパーマだと頭頂部の地肌が目立ってしまうため、要注意です。
薄毛男性がパーマをかけるメリット②朝のセットが楽になる
薄毛部分が目立たないようにするために朝のヘアセットに時間をかけている方も少なくないでしょう。パーマをかければ、水で濡らしてワックスをつけるだけでヘアセットが完了します。
コンプレックスを素早く解消できることはメリットと言えます。
薄毛男性がパーマをかけるメリット③はげる部分を「隠す」行為をしなくなる
薄毛が目立ちにくいおしゃれなヘアスタイルになれば、自分に自信を持つことができます。
薄毛部分が気になり帽子で隠したり人目を気にしてネガティブになったりすることなく、仕事やプライベートを思い切り楽しむことができるでしょう。
はげる可能性は?パーマをかけるリスク
- 頭皮の状態が良くない場合、パーマはかけない方がいい
- パーマをかけることのリスクを知った上で判断
パーマをかけない方がいい人
薄毛の方でも「パーマをかけること自体はNGではない」とお伝えしましたが、下記のような状態の場合、パーマをかけない方がいいでしょう。
- 頭皮に強いかゆみがある
- 頭皮が炎症している
- 抜け毛の量が尋常ではない
- 以前パーマをかけたときに頭皮に痛みを感じた
1日50~100本程度は誰でも髪が抜けるため、抜け毛があること自体は正常ですが、手ぐしをしたときに異常に多く抜けるなど、通常とは違う状態の場合はパーマを控えた方がいいでしょう。
パーマをかけたときに頭皮に痛みを感じたことがある方は、薬剤を変えれば問題ない場合もあります。一度美容師に相談してみるといいでしょう。
パーマによるリスク①薬剤が頭皮に負担を与える
頭皮が弱酸性なことに対して、パーマをかけるための薬剤1液はアルカリ性で、2液は酸性です。
そのため、パーマの薬剤が頭皮につくことで炎症が起きることがあります。また、体質によって薬剤が合わないケースも。
頭皮が炎症したり頭皮環境が悪くなったりすることによって、はげる可能性を高めてしまうかもしれません。
パーマによるリスク②髪が傷む
パーマによって毛髪はダメージを受けます。髪が傷むことがはげることに直結するわけではありませんが、切れ毛が増えたり髪が細くなったりし、髪全体のボリュームダウンを感じる場合があります。
パーマによるリスク③パーマ中に髪が抜ける
パーマはロッドを巻いて薬剤をつけることで、理想の形をつくります。巻くときには髪を強く引っ張るため、頭皮に負担がかかったり髪が抜けたりする可能性が考えられます。
パーマをかけるときの注意点とかけた後の注意点
- パーマをかける前には頭皮環境をチェック
- パーマのかけ方によってもはげるリスクは異なる
- パーマをかけた後のケアも重要
パーマをかけるときの注意点①頭皮環境を確認してからかける
上述した「パーマをかけない方がいい人」に当てはまっていないか確認しましょう。
痛みやかゆみがないかはもちろん、目視で頭皮に赤みがないかなどをチェックするといいでしょう。
パーマをかけるときの注意点②毎月パーマをかけるのはNG
1ヶ月以内にパーマを頻繁にかけることはやめましょう。2ヶ月以上は期間を空けることをおすすめします。
パーマをかけるときの注意点③ヘアカラーと別日に行う
ヘアカラーも、パーマ同様薬剤を使用するため、頭皮や毛髪に負担がかかる可能性があります。同日に行うとさらに負担が増すため、別日に行うようにしましょう。
何日空けるべきか、どちらを先に施術すべきかは美容師さんと相談して決めるといいでしょう。
パーマをかけるときの注意点④信頼できる美容院を探す
美容院の数はコンビニの数よりも多いと言われています。信頼できる美容院を探しましょう。パーマに力を入れている美容院や薄毛相談ができる美容院、男性専用の美容院など様々あります。
また、薄毛相談というデリケートな話を聞かれたくない場合は、完全個室の美容院を探すこともひとつです。
パーマをかけるときの注意点⑤パーマの種類を選択する
「パーマ」と言っても様々な種類があり、薬剤の種類やかけ方が異なります。美容師さんと相談して、自分に合うパーマを選ぶといいでしょう。
パーマの種類1.コールドパーマ
一般的なパーマのことです。ロッドに髪を巻き、1液と2液を順に塗布して髪にウェーブをつくります。
パーマの種類2.水パーマ
水パーマとはスチーム(水蒸気)を使ってパーマをかける方法です。ツヤ感のあるカール感が出ることが特徴です。
弱めのパーマ剤でもパーマがかかり、施術時間も通常よりも短縮できることがメリットですが、髪質によってはかかりにくいことがあります。
パーマの種類3.デジタルパーマ
加熱できるロッドと薬剤を使用してパーマをかける方法です。コールドパーマよりも強くかかるため、髪質上コールドパーマではかかりにくい方が選択することが多い方法です。
パーマの種類4.エアウェーブ
ロッドに空気を送ってウェーブをつくる方法です。デジタルパーマのように施術中熱くならず、最小限のダメージでパーマをかけることができます。外国人風のヘアスタイルをつくりたいときにおすすめのパーマです。
パーマをかけたあとの注意点①ワックスをしっかりと洗い流す
パーマヘアをスタイリングする際には、ワックスを使うことが多くなります。ワックスが頭皮に付着すると頭皮環境が悪化し、はげる原因になってしまいます。よく泡立てたシャンプーで、頭皮をマッサージするように洗い流しましょう。
パーマをかけたあとの注意点②ヘアケアをする
髪のダメージを軽減するために、パーマをかけたあとはいつも以上にヘアケアを念入りにしましょう。男性ではトリートメントを使用する方は少ないかもしれませんが、傷ついたキューティクル補修のためにもトリートメントは効果的です。
薄毛問題を解消したいのであれば、クリニック治療がおすすめ
薄毛の原因がAGA(男性型脱毛症)の場合、治療をしないと進行してしまいます。育毛剤や発毛剤の使用もいいですが、症状は一人ひとり異なるため、その人に合った治療をしないと効果が出にくいケースもあるのが実情です。
薄毛は1人で悩まずにクリニックへ相談に行くのがおすすめです。
カウンセリングや診断を受けることで、その人にマッチした治療方法や治療薬を処方してもらえるでしょう。
まとめ
今回は「パーマをかけるとはげるのか?」という問いに対して解説いたしました。パーマ自体がはげる原因になるわけではありませんが、頭皮や髪に負担がかかることは確かです。
リスクを認識し、注意点に気を付け、美容師さんと相談した上で合うパーマを施術するといいでしょう。