医療脱毛って永久なの?いつまでもつのかを解説。必要な回数は何回?

院長 藤田

こんばんは。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。

一度脱毛すれば、毛が二度と生えてこないといわれる「永久脱毛」。

ただ、ネット情報や口コミを調べてみると「永久脱毛をしたのに毛が生えてきた」「永久脱毛は“永久”ではない」など、なんだか心配になってしまうような噂を目にします。

そこでこの記事では、医療脱毛は本当に永久脱毛と言えるのか医療脱毛での脱毛効果はいつまでもつのか本当のところはどうなのかを解説しました。

医療脱毛で永久脱毛をするのにかかる値段や、永久保証の医療脱毛が受けられるクリニックも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

この記事の監修者

皮膚科医 藤井先生

藤井 あさ美 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

医学博士。日本皮膚科学会皮膚科専門医。愛媛大学医学部卒業後、大阪大学医学部皮膚科入局。退役軍人病院(ロサンゼルス)皮膚科、岐阜大学医学部付属病院皮膚科を経て現職(あさ美皮フ科亀戸駅前院長)。

所属:日本レーザー医学会日本皮膚科学会日本乾癬学会日本アレルギー学会

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目次

医療脱毛は永久じゃない?本当のところを解説

世の中の大半の方は、『永久脱毛』は「永久に(毛が)脱毛される=毛が全く生えてこない状態」と認識されているかと思います。

藤井あさ美先生(皮膚科)

ただ、実際の「永久脱毛」の意味合いは、「永久に(毛が)脱毛される」とは少し違ったものとなります。

日本には永久脱毛の正式な定義が存在しないので、医療脱毛で可能な『永久脱毛』は、米国で用いられている定義による説明がされています。

米国で用いられている永久脱毛の定義とは、下記の3点です。

永久脱毛の定義

①最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20%以下の状態(米国電気脱毛協会による永久脱毛の定義)

②治療後の毛髪の再生数が長期的に安定して減少すること(米国FDAによる永久脱毛の定義)

通常の毛周期を越えて毛の本数が著明に減少した状態を維持していることを「Permanent hair reduction(永久減毛)」とする(1998年ハーバード大学教授のロックス・アンダーソン博士が提唱した永久脱毛の定義)

①~③いずれの定義にも「永久に毛が脱毛される」とは書かれていません。

つまり、永久脱毛の本来の意味合いは、毛を永久に無くすことではなく「目立つ毛を確実に減らし、それが長期間続くこと」を意味しているのです。

永久脱毛を直訳すれば「Permanent hair removal」が近いはずなのに、米国では「Permanent hair reduction(永久減毛)」と表現されているという点からも、本来の脱毛の意味合いがうかがえます。

永久脱毛の本当の意味:「目立つ毛を確実に減らしていき、生涯にわたってムダ毛の処理をしなくても済む脱毛を目指すもの」

永久脱毛と言えるのは、医療レーザー脱毛とニードル脱毛だけ

永久脱毛とは、目立つ毛を確実に減らしていき、生涯にわたってムダ毛の処理をしなくてすむ脱毛であるわけなのですが、どの脱毛方法であっても永久脱毛が叶うわけではありません。

生涯にわたってムダ毛の処理をしなくても済む脱毛とは、毛の再生率が一定以下となるのが大前提。つまり、「毛が再生しない脱毛方法=永久脱毛」です。

藤井あさ美先生(皮膚科)

毛が再生しないためには、毛の元となる器官である毛根・毛乳頭・バルジ領域を破壊する必要があり、その条件を満たせるのは医療レーザー脱毛とニードル脱毛のみです。

永久脱毛の方法2つ「医療用レーザー脱毛」「ニードル脱毛」

永久脱毛を目指す方法としては、医療脱毛の方が普及している

医療レーザー脱毛とニードル脱毛ではニードル脱毛の方が脱毛効果が高く、米国FDAでは永久脱毛の定義としてニードル脱毛を具体的に挙げています。

「Permanent hair reduction(永久減毛)」が医療レーザー脱毛だとすれば、ニードル脱毛はその脱毛効果の高さから「Permanent hair removal」と表現されることもあり、ニードル脱毛は非常に確実性の高い脱毛方法です。

ニードル脱毛
ニードル脱毛は毛を1本1本処理するため時間がかかる

ただ、ニードル脱毛は毛1本1本に対して針を指して電気を流す施術のため、痛みが強いのに加え、とてつもない時間と労力、そしてお金がかかります

医療レーザー脱毛は広範囲に一気にアプローチでき比較的痛みも少なく料金も少なくすみます。

藤井あさ美先生(皮膚科)

施術者と患者双方にとってメリットが多いため、現在では医療レーザー脱毛の方が広く浸透しているのです。

エステサロンでは永久脱毛は受けられない

毛根・毛乳頭・バルジ領域を破壊する行為は医療行為であり、医療機関でしか受けられません。

脱毛プランを提供するエステサロン(脱毛サロン)が多くありますが、医療機関ではないエステサロンでは永久脱毛は受けられず、あくまで抑毛・制毛にとどまります

エステサロンでの脱毛は、発毛組織を破壊しない範囲で行います。
藤井あさ美先生(皮膚科)

永久脱毛を受けたいという方は、必ずクリニックで脱毛を受けるようにしましょう。

医療脱毛はいつまでもつ?

永久脱毛の定義をご紹介してきましたが、医療脱毛を受けると結局ムダ毛はどうなるのか、具体的なイメージがわきづらいですよね。

上記の定義を踏まえた上で、医療脱毛は施術完了後にどのような過程をたどるのか、分かりやすくご説明します。

一度脱毛した毛は元通りにはならない

永久脱毛とは、毛をつくる器官である毛根・毛乳頭・バルジ領域といった発毛器官を破壊する施術です。

正しい照射方法で、適切な熱が与えられ発毛器官が破壊されていれば、一度破壊された発毛器官は再生しません。よって、毛がもとどおりの太さや頻度でふたたび生える可能性は低いです。

医療脱毛は、発毛器官を破壊する医療行為です。
藤井あさ美先生(皮膚科)

逆を言えば、一度脱毛が完了した後に再び毛を生やしたくても出来ません。ヒゲやVIOなどであっても元通りにはならないため、本当に永久脱毛をしてもいいのかよく検討してから脱毛に臨むようにしましょう。

医療脱毛後に毛が生えてきたとしても、うぶ毛程度

永久脱毛とは、「目立つ毛を確実に減らし、それが長期間続く」「生涯にわたってムダ毛の処理をしなくても済む」が本来の意味合いですので、全くもって1本も毛が生えてこなくなるわけではないのはご理解いただけたかと思います。

実際、医療脱毛を8回、10回と受けたような場合であってもチラホラと発毛が見られたり、毛量は減ったけれどまだ生えてきたりするケースは珍しくありません。

ただし、発毛器官が破壊された毛穴からは、今までと同じような濃さや量の毛は生えてきません

藤井あさ美先生(皮膚科)

もし生えてきたとしても、うぶ毛のような毛がほんのわずかに生えてくる程度。お手入れの頻度も大幅に少なくなります。

医療脱毛後にまた毛が生えてくる理由

医療脱毛後に毛が生えてきてしまうのは、次のような理由が考えられます。

  • うぶ毛は脱毛しにくい
  • 発毛器官が上手く破壊されておらず再生した(脱毛直後は器官が弱っていて毛が生えていなかったが、時間をかけて細胞が再生され毛が生えるようになった)
  • 妊娠などでホルモンバランスが崩れて一時的に毛が目立ち始めた
  • 長期間休止期で眠っていた毛根が目覚めた

医療脱毛で使用する医療レーザーは、毛に含まれるメラニン色素に反応させ脱毛していくため、メラニン色素の少ないうぶ毛は脱毛しにくいです。

また、メラニン色素の含有量や毛や肌の状態により上手く発毛器官を破壊できなかった場合や、脱毛時と休止期が重なってしまい、レーザー照射を免れた毛穴が存在した場合もまた毛が生えてくる可能性があります。

藤井あさ美先生(皮膚科)

いずれの場合も、レーザーの再照射やニードル脱毛でより完璧に脱毛できます。ホルモンバランスが関係した発毛については、バランスが整うことで次第に元の状態へ戻っていきます。

永久に生えないために必要な医療脱毛の通院回数

最近の医療脱毛は5回コースが主流となっていますが、5回の照射では永久脱毛が完了しない部位もあります。

特にうぶ毛の多い顔や背中、お腹や胸といった部位や、毛が密集していて、色素沈着があるためパワーを上げきれないVIOラインがこれにあたります。

脱毛の進行具合と必要な回数を、部位ごとにまとめました。

毛が少なくなってくる
(30%~40%程度生えてこなくなる)
毛が目立たなくなりお手入れが楽になる
(60%~70%程度生えてこなくなる)
お手入れがほぼ必要なくなる
(80%~90%程度生えてこなくなる)
ワキ2~3回4~5回6~8回
脚、腕2~3回4~5回6~8回
うなじ、背中3~4回5~6回7~9回
5~6回7~8回9~11回
VIO5~6回7~8回9~11回

必要な回数は脱毛の進行具合だけでなく、部位や、もともとの毛の量や濃さによっても異なります。

ある程度お手入れが楽になる程度であれば、5回ほどで満足のいく結果を得られる場合が多いです。

藤井あさ美先生(皮膚科)

完全に1本も生えてこないつるつるの状態を目指したいのであれば、8~11回程度の通院が目安となります。

うぶ毛までくまなく脱毛し、よりつるつるの状態にしたいという場合は、残った毛をニードル脱毛すればさらにきれいな仕上がりを目指せます。

医療脱毛クリニックでの永久脱毛にかかる値段

永久脱毛にかかる値段は、脱毛回数や脱毛したい部位・範囲によって異なります。

医療脱毛5回を受けた場合の平均価格は下記のとおりです。

5回
全身脱毛15~20万円
全身脱毛+VIO20~25万円
全身脱毛+顔20~25万円
顔・VIO含む全身脱毛30~40万円
脇脱毛のみ1万円程度
VIO脱毛のみ8~9万円
見える部位のみ10万円程度

脇脱毛はファースト脱毛の人気部位で、5回でも満足いく状態を目指せるため、安い料金でチャレンジできます。

全身脱毛の場合、相場は15~20万ですが、最近では10万円以下で脱毛できるクリニックも登場しています。

全身脱毛5回コースが10万円以下のクリニックを見る
スクロールできます
じぶんクリニック
DMTC美容皮膚科(旧:脱毛の窓口)
エミナルクリニック
アリシアクリニック
TCB東京中央美容外科
院名じぶんクリニックDMTC美容皮膚科エミナルクリニックアリシアクリニックTCB東京中央美容外科
全身脱毛料金7万7000円(VIO含む5回)9万9000円(VIO含む5回)7万6000円(VIO含む5回)8万8000円(VIO含む5回)9万8000円(5回)
1回あたり料金1万5400円1万9800円1万5200円1万7600円1万9600円
詳細

永久保証の医療脱毛が受けられるクリニックはどこ?

医療脱毛で「永久保証」と銘打っている施設はなく、「無制限通い放題」「期限付き通い放題」「フリープラン(〇回までなら通い放題など)」というパッケージを用いているクリニックがほとんどです。

数が限られるため、どうしても選択肢が少なくなってしまうことは心得ておきましょう。

、どうしても選択肢が少なくなってしまうことは心得ておきましょう。

通い放題の医療脱毛施術を受ける際の注意点は、下記の2点です。

・通い放題できる期間に制限はあるのか
・施術範囲はどこになるのか

通い放題といっても、期間が定められていたり、通える間隔が決まっているクリニックが多いです。

通える期間・間隔によっては、5~8回コースとあまり通える回数が変わらなかったと後で後悔するケースも考えられますので、契約前にしっかり把握しておきたい部分です。

また、脱毛したい部位と対象範囲が合っているかどうかも確認が必要です。

永久保証の医療脱毛が受けられるクリニックは、次のようなクリニックがあります。

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脱毛部位料金
渋谷美容外科クリニック

公式サイトを見る
VIO含む全身脱毛初回限定無制限コース:54万7800円
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