おはようございます。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。
ニードル脱毛は、針脱毛や電気脱毛とも呼ばれていて、永久脱毛として認められている脱毛方法です。
針と聞くと痛そうなイメージがあると思いますが、その名の通り確かに痛みは強く値段も高いので、一般的には他の脱毛方法を選ぶ人が多いでしょう。
しかし、ニードル脱毛ならではのメリットがあるのも事実です。特に、以下のような方にはニードル脱毛がぴったりです。
- 確実に毛をなくしたい人
- 産毛や白髪を脱毛したい人
- 地黒・色黒肌でレーザーや光脱毛を受けられない人
この記事では、ニードル脱毛の仕組みや特徴、効果、痛みなど詳しく解説します。
ご自身が本当にニードル脱毛を受けるべきなのか、迷っている方はぜひこの記事を参考に理解を深めていただければと思います。
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ニードル脱毛の仕組み・特徴
まずは、ニードル脱毛の仕組みや特徴から詳しく説明します。医療レーザー脱毛やエステサロンで行う光脱毛との違いなども解説します。
ニードル脱毛は毛穴に細い針を刺し電気を流す方法
ニードル脱毛とは、毛穴に細い金属の針(絶縁針)を差し込み、そこに1秒未満の一瞬の電流を流すことで毛乳頭や毛母細胞などの毛根組織を破壊する脱毛方法です。
ニードル脱毛の他、針脱毛・電気針脱毛・絶縁針脱毛・電気脱毛などと呼ばれることもあります。
細胞を破壊する行為は医療でのみ認められているので、ニードル脱毛を行えるのはクリニックのみとなります。
また、日本の厚労省に当たるFDA(アメリカ食品医薬品局)では永久脱毛と認められている唯一の方法です。医療レーザーよりも確実性が高く、その場ですぐに毛が抜けていきます。
針は皮膚に炎症ややけどなどの影響のないように、絶縁体で保護した針となっています。
直接毛根にアプローチできる分、痛みは強く、広範囲をすべてニードル脱毛で行うのは少し辛いものがあるでしょう。
脱毛する際は、毛を少しだけ生やしておく(1mm〜5mm程度)必要があります。これは、ピンセットで毛をつまみ、毛穴の方向を確認して針を差し込むためです。
医療レーザー脱毛や光脱毛のように前日や当日のシェービングをしてしまうと施術を受けることができないので、この違いに注意してください。
医療レーザー脱毛・光脱毛との違い
医療レーザー脱毛や光脱毛とは、脱毛の仕組みが大きく異なります。
この2つの脱毛方法は、レーザーや光をメラニン色素に反応させ、熱を与え脱毛する方法です。(厳密には、光脱毛は減毛・抑毛効果となります)
ニードル脱毛のように、毛根組織に直接電流を流して組織を破壊するのではなく、レーザーや光の熱によって間接的に毛根組織を刺激します。
上記2つは、ニードル脱毛ほど即効性や確実性はありませんが、広範囲を一度に脱毛するのに向いている方法です。
また、医療レーザー脱毛の場合はパワーが強いため、広範囲を効率的に脱毛することができます。
ただし、医療レーザー脱毛や光脱毛では、ほくろに生えている毛・白髪・産毛・色素沈着の強い部位の毛などは脱毛するのが難しい場合があります。
広範囲を低価格で脱毛したい時には医療レーザーや光が向いていますが、どうしても抜けきらない部分的な毛をニードル脱毛で仕上げるといったように、使い分けるのがおすすめです。
ニードル脱毛が合っている人の特徴
ニードル脱毛が合っている人は、脱毛の仕上げを行いたい人、もしくは部分的にデザインして丁寧に脱毛してもらいたい人です。
例えば、医療レーザー脱毛や光脱毛で処理しきれなかった白髪・産毛・デリケートゾーンなど色素沈着の強い部位の毛・IラインやOラインの粘膜部分の毛・ほくろの毛・乳輪周りの毛などを脱毛するのに、ニードル脱毛はぴったりです。
また、ヒゲ・眉毛・デリケートゾーンのVラインなど、毛の生えている範囲を細かくデザインしたい人にもニードル脱毛は合っています。
医療レーザーや光脱毛だと一本ずつ調整することはできませんが、ニードル脱毛なら一本ずつ処理できるので、デザインを細かく決めることができます。
ニードル脱毛の料金相場
ニードル脱毛は、部位と時間によって料金が決まることが多いです。
また、感染症の確認のために事前に採血を行い、さらに自分専用の絶縁針代金、脱毛料金がかかります。
例えば、美容皮膚科川口クリニックでは、以下の料金がかかります。
項目 | 料金(税込) |
---|---|
初診料 | 3,300円 |
血液検査料 | 4,400円 |
絶縁針 | 5,500円 |
軟膏代 | 330円 |
脱毛料金5分(最小単位)につき一律 | 3,300円 |
合計 | 16,830円 |
また別のクリニックでは、ニードル脱毛の料金は以下のようになっています。
項目 | 料金(税込) |
---|---|
指名料 | 1,100円 |
感染症検査(事前採血) | 5,500円 |
針代 | 5,500円 |
脚・腕 | 平日1,650円/5分 土曜日 上記金額に5分毎+¥110 |
その他の部位 | 2,750円(税別)/5分 土曜日 上記金額に5分毎+¥110 |
ご覧いただいてわかるように、1本からというよりは、分数によって金額が決まることが多いです。
5分ごとに1,000〜3,000円前後で、その他血液検査代金や針代金がかかると考えると良いでしょう。
数十分〜数時間だと大変高額になりますが、限られた範囲を数分脱毛するなら、あまり高額になることはありません。
ニードル脱毛のメリット
ニードル脱毛のメリットについて、改めてまとめてみたいと思います。
肌の色に関係なく脱毛できる
ニードル脱毛なら、肌が褐色の方も、肌の色に関係なく脱毛することが可能です。
肌が濃い色だと、レーザーや光が反応して脱毛することが難しくなりますが、ニードル脱毛はその心配がありません。
また、色素沈着しやすい部位も脱毛できます。色素沈着した部位も出力を上げることが難しいので、脱毛完了まで時間がかかりますが、ニードル脱毛でピンポイントで脱毛できます。
白髪・産毛も脱毛できる
メラニン色素の少ない白髪や産毛も脱毛することができます。
特に白髪になってしまうと、レーザーや光では脱毛することはできません。
白髪になる前にレーザー脱毛や光脱毛でほとんど脱毛を終わらせて、それでも残ってしまった白髪はニードル脱毛を行うのがおすすめです。
眉毛・ヒゲ・VIOなど細かくデザインできる
レーザー脱毛や光脱毛では、1本ずつ選んで調整することはできません。
これらは広範囲を脱毛できるのがメリットですが、部分的に細かくデザインしつつ脱毛したい場合、ニードル脱毛が最適です。
特に眉毛・ヒゲ・VIOなど形を丁寧に整えたい人は、部分的にニードル脱毛を行うのが良いでしょう。
硬毛化した毛も脱毛できる
顔や二の腕など産毛の多い部位で起こりやすい硬毛化という症状ですが、この対処法としても、ニードル脱毛はぴったりです。
レーザーの種類を変えて照射し直したり、出力を上げるという手もありますが、それでも改善しない場合にはニードル脱毛を選ぶと良いです。
ニードル脱毛のデメリット
ニードル脱毛にはメリットも多い分、デメリットもあります。
医療レーザーや光脱毛より痛みがかなり強い
毛根に直接電流を流して組織を破壊するため、痛みはかなり強くなります。
そういう意味でも、ニードル脱毛は広範囲を脱毛するのには向いていません。
テスト脱毛を行えるクリニックもあるので、心配な場合には、ぜひテスト脱毛を受けてみてください。
また、クリームタイプの麻酔や、吸うタイプの笑気麻酔などを使えるクリニックもあります。痛みを抑えつつ脱毛したい場合にはぜひ利用してください。
一本ずつ施術するため広範囲の脱毛には向いていない
ニードル脱毛では一本ずつ施術するので、時間がかかります。
そのため、腕全体や脚全体などの広範囲なら、まずは医療レーザー脱毛や光脱毛を行った方が良いです。
また、広範囲をニードル脱毛で脱毛すると、炎症が起きて広い範囲に赤みが出る場合があるので注意が必要です。
毛根組織を完全に破壊しきれない場合がある
ニードル脱毛ではほぼ確実に毛根組織を破壊することができますが、稀に破壊しきれずに残ってしまうことがあります。
その場合はもう一度脱毛するしかありません。稀にニードル脱毛でも脱毛しきれない場合がある、とだけ覚えておいてください。
ニードル脱毛が合っている部位・毛質
きぬがさクリニックの統計によると、ニードル脱毛で人気の部位は女性と男性それぞれ以下のようになっています。
女性の人気部位はこちら↓
- ワキ
- 顔
- 特殊部位(陰部)
男性の人気部位はこちら↓
- 顔(ヒゲ)
- 胸・腹
- 腕・手の甲
ワキ・顔・VIOなどが人気のようです。
ヒゲの白髪や、顔の硬毛化した毛、ワキなどの狭い部位、VIOなど、全身脱毛ではなく部分脱毛でニードル脱毛を選ぶ人がほとんどです。
ニードル脱毛はここぞという時の脱毛方法
ニードル脱毛は、レーザー脱毛や光脱毛で抜けきれない毛や対応できない毛の場合に選ぶと良い脱毛方法です。
痛みが強いこと、時間がかかること、本数の割に値段が高いのがデメリットではありますが、ここぞという時にはとても効果的な脱毛方法です。
- ニードル脱毛は針を毛穴に差し込み電流を流して毛根組織を破壊する方法
- メラニン色素の有無や肌の色に関係なく脱毛できる
- 痛みや費用の観点から広範囲の脱毛には向いていない
- レーザー脱毛・光脱毛後に残った毛を脱毛するのにぴったり
- ヒゲやVIOを細かくデザインしたい時にも◎
ご自身に合っているかどうが確認し、心配であればテスト脱毛を受けて判断してください。
ニードル脱毛を考えている方の参考になれば幸いです。