青汁を味噌汁に入れても良い?おすすめの具材とレシピ3選

院長 藤田

こんばんは。総合内科専門医の藤田です。

青汁は毎日飲むことで健康効果が期待できるものですが、やはり毎日飲むとなると正直飽きてきてしまいますよね。ですから、ちょっとアレンジを加えたりして違った方法で摂取してみてはいかがでしょうか。

そこでおすすめなのが、粉末青汁を味噌汁の中に入れる飲み方です。

『味噌汁に青汁を入れちゃうの?』
『見た目がよくなさそう…。』

と思われるかもしれませんが、実は青汁特有の青臭さは目立たずに、しかも美味しく取り入れることができます。

そこでこのページでは、

  • 青汁×味噌汁で栄養価はどう変化する?
  • 味噌汁に合う青汁の選び方
  • 青汁×味噌汁おすすめレシピ3選

の3つのテーマで青汁×味噌汁についてまとめてみました。

\ レシピをすぐ見る /

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

医師略歴・プロフィールはこちら

この記事の監修者

管理栄養士・健康運動指導士 岩美真由美さん

岩美 真由美さん 管理栄養士・健康運動指導士

管理栄養士・健康運動指導士としてフリーランスで活動。特定保健指導では生活習慣病予防を、介護予防事業では高齢者のフレイル予防と、食事と運動の両面から健康づくりのお手伝いをしています。

執筆者・監修者一覧ページ

目次

青汁×味噌汁、栄養はどう変化する?

岩見管理栄養士

青汁と味噌汁を一緒に摂ることで、味噌の主原料である大豆本来の栄養に加え、発酵過程で生まれる有効成分を同時に摂ることができます。

具体的に挙げますと、良質のたんぱく質、食物繊維、ビタミン類、乳酸菌、イソフラボン、リノール酸、レシチン、サポニン、メラノイジンなどです。※1

その中でも味噌特有の有効成分であるレシチンサポニンイソフラボンメラノイジンについて、期待できる効果を以下にまとめてみました。

味噌特有の有効成分と期待できる効果

有効成分解説・期待できる効果
レシチン栄養素以外にもさまざまな生理機能がある「機能性成分」と呼ばれる成分。卵黄・大豆などに含まれコレステロールや中性脂肪を低下させる効果が期待できる。
サポニン栄養素以外にもさまざまな生理機能がある「機能性成分」と呼ばれる成分。大豆などに含まれる”しぶみ”や”えぐみ”成分で、脂質代謝を促す作用が期待できる。※1
イソフラボンポリフェノールの一種で大豆に豊富に含まれている成分。女性ホルモンと似た作用があり、骨粗しょう症や更年期障害、動脈硬化の予防・改善が期待できる。
メラノイジン大豆から味噌をつくる過程でできる色素成分。血糖の上昇を抑制して糖尿病を予防する効果が期待できる。※1

味噌汁に合う青汁はどう選ぶ?

院長 藤田

味噌汁に入れる青汁商品は、どんなタイプのものが良いのでしょうか。

岩見管理栄養士

個人的意見としては、原材料が大麦若葉の粉末タイプの青汁をおすすめします。大麦若葉の方がケールよりも青汁特有の青臭さが少ないからです。


青汁特有の青臭さが気にならない方は原材料がケールのものでも構いません。

逆に避けたいものは、黒糖などが入った青汁です。飲みやすくするために甘みを加えているので味噌汁には向きません。できれば原材料の主原料が「大麦若葉エキス粉末」または「ケール粉末」、不足しがちな食物繊維を含んだものにするとよいです。

原材料がシンプルなものの方が、豆乳割りや牛乳割りなどのアレンジもきくのでおすすめです。

青汁×味噌汁におすすめの具材

院長 藤田

栄養摂取の観点から、青汁を使った味噌汁に入れると良い具などはありますか?

岩見管理栄養士

はい。カリウムと食物繊維を多く含む野菜や海藻類がおすすめです。そして”具だくさん“を目指しましょう。


健康食といわれている味噌汁も、摂りすぎると食塩過多になってしまいます。具だくさんにすることで汁の量が減り、使用する味噌の量も抑えられて塩分控えめになり一石二鳥です。

カリウムは体内のナトリウムを排泄しやすくする役割があります。ナトリウムの摂りすぎが原因で高血圧になることを予防するには、カリウムの充分な摂取が有効です。※2

ということで味噌汁は、カリウムが豊富な野菜や海藻類をたっぷり入れてヘルシーに仕上げたいところですね。

青汁を使った味噌汁に入れるおすすめの具材

おすすめ具材のカリウムの含有量(100gあたり)

ジャガイモ410 mg里芋640 mg
ほうれん草690 mg春菊460 mg
乾燥ワカメ(2g)104 mg大根230 mg
ごぼう320 mgズッキーニ320 mg
ナス220 mg

食べ方のヒント
カリウムは水に溶けやすいので、味噌汁に入れた野菜や海藻類は汁ごと摂りましょう。汁に溶け出たカリウムも無駄なく摂ることができます。しかし、カリウムはナトリウムとのバランスが大事。味噌汁は1日1杯が基本
カリウム摂取のために、1日何杯も味噌汁を飲むのは効果的ではありません。※2

青汁✕味噌汁のおすすめレシピ3選

ここから青汁を使った味噌汁のおすすめのレシピを3つ紹介したいと思います。

味噌というのは、蒸した大豆からつくられる伝統的な日本の発酵食品です。蒸した大豆に麹と塩を加えてできたもので、麹の原料(米、麦、豆)とその割合によって、味噌の種類や甘口、辛口など変わってきます。※3

ということで今回は”米味噌“を使用しました。

青汁を味噌汁にとり入れるときの注意点
  • 粉末青汁はパッケージに記載のある量を守るようにしましょう。
  • 1歳以降のお子さんには、お子さん向けの青汁を使用しましょう。
  • 妊娠・授乳中の方や、食べ物に制限のある方は医師に相談しましょう。
  • ワルファリンを服用中の方、通院中の方、その他医薬品を処方されている方は、医師や薬剤師に相談しましょう。
  • 腎臓の機能が低下している方は、カリウムを多く摂ることで高カリウム血症になることがあります。

※ 高カリウム血症では不整脈や血圧の低下を引き起こすことがあるため※3、医師や管理栄養士に相談してください。

【おすすめレシピ1】青汁×豚汁

青汁×豚汁
豚汁は野菜がたくさん摂れる定番の汁物
岩見管理栄養士

豚肉とだし汁の旨味が青汁の青臭さを消してくれます。里芋やれんこんなどの根菜類、うす揚げや豆腐を入れてもおいしい豚汁ができますよ。いろいろアレンジしてみてくださいね。

【材料】2人分
  • 豚ばら肉うす切り … 60g
  • ごぼう … 1/3本(50g)
  • 大根 … 4cm(150g)
  • にんじん … 1/2本(50g)
  • こんにゃく … 1/4丁(60g)
  • 長ねぎ … 1/2本(40g)
  • だし汁 … 400ml
  • 米味噌 … 大さじ1(18g)
  • 粉末青汁 … 2本(8g)
  • ごま油 … 小さじ1(3g)
  • 七味唐辛子 … 適量
【青汁×豚汁】の作り方

所要時間:30分

  1. ごぼう、大根、にんじんは小さめの乱切り、長ねぎは小口切り、こんにゃくは短冊切りにする。豚肉は1cmの小口切りにする。
  2. こんにゃくは熱湯でさっとゆでてあくを取る。
  3. 鍋にごま油を熱し、ごぼう、大根、にんじんを入れて炒め、豚肉を入れてさらに炒める。こんにゃくを加え炒め合わせ、だし汁を加えてふたをする。沸騰後弱火で15分煮る。
  4. 長ねぎも加え、味噌を溶き入れる。粉末青汁も加える。お好みで七味唐辛子をかける。

【こんな方におすすめ】
腸内環境を整えたい
免疫機能の向上
むくみ解消
血圧が気になる方

【おすすめレシピ2】青汁×ジャガイモとワカメの味噌汁

青汁×ジャガイモとワカメの味噌汁
お味噌汁の定番具材オールスターです☆
岩見管理栄養士

ジャガイモ、ワカメ、豆腐、長ねぎは味噌汁の定番食材です。ジャガイモの煮崩れが気になる場合はメークインを使いましょう。

【材料】2人分
  • ジャガイモ … 1個(150g)
  • 乾燥ワカメ … 4g
  • 木綿豆腐 … 1/4丁(75g)
  • 長ねぎ … 1/4本(20g)
  • だし汁 … 400ml
  • 米味噌 … 大さじ1(18g)
  • 粉末青汁 … 2本(8g)
【青汁×ジャガイモとワカメの味噌汁】の作り方

所要時間:15分

  1. ジャガイモは皮をむき、半分に切って1cm幅の半月切り、ワカメは水で戻す。豆腐はさいの目切り、長ねぎは小口切りにする。
  2. 鍋にだし汁とジャガイモを入れ中火で加熱する。
  3. ジャガイモがやわらかくなったら、ワカメ、豆腐、ねぎを加えて1分程中火で加熱する。
  4. 弱火にし、味噌を溶き入れ、粉末青汁も加えて完成!

【こんな方におすすめ】
腸内環境を整えたい
免疫機能の向上
血圧が気になる方

ジャガイモの豆知識
ジャガイモの豆知識

ジャガイモはビタミンCが豊富に含まれています。ジャガイモのビタミンCはでんぷんに覆われているため、加熱しても壊れません。むくみを解消するカリウム、がん予防に効果的なクロロゲン酸も豊富です。※4
ジャガイモの調理の際に気をつけたいのが食中毒です。ジャガイモの芽や緑色の部分には、天然毒素のソラニンやチャコニン(カコニンとも呼ばれています)が多く含まれます。
これらを多く含むジャガイモを食べると、食中毒になることがあります。ジャガイモに芽があれば、そのまわりの部分も含めて取り除きましょう。また、皮に緑色の部分があったら、皮を厚めにむき、緑色の部分のまわりもしっかり皮をむくようにします。※5

【おすすめレシピ3】青汁×夏野菜の冷やし味噌汁

青汁×夏野菜の冷やし味噌汁
ウインナーから出る旨味が食欲を促してくれます。
岩見管理栄養士

夏バテ気味のときにおすすめなのが、冷やし味噌汁です。野菜をたっぷり摂ることができますよ♪

【材料】2人分
  • ナス … 1個(80g)
  • ズッキーニ … 1/4本(50g)
  • ミニトマト … 2個(40g)
  • ウインナーソーセージ … 4本(80g)
  • オリーブ油 … 小さじ1(3g)
  • 米味噌 … 大さじ1(18g)
  • 粉末青汁 … 2本(8g)
  • 水 … 400ml
  • いりこ … 5尾
【青汁×夏野菜の冷やし味噌汁】の作り方

所要時間:10分

  1. ナス、ズッキーニは1.5cm角に切る。ミニトマトはヘタを取って半分に切る。ウインナーは1cm幅の輪切りにする。
  2. 耐熱容器に①のナス、ズッキーニ、ウインナーを入れ、オリーブオイルをかけてさっと和える。ふんわりラップをかけ、電子レンジ600wで4分ほど加熱する。
  3. 鍋にいりこと水を入れ、だし汁をつくる。味噌を溶き入れ、粉末青汁を入れて冷ます。
  4. ③に②を入れ(火を通して出た水分も一緒に)ミニトマトを加える。器に盛って出来上がり!

【こんな方におすすめ】
腸内環境を整えたい
免疫機能の向上
夏バテ気味の方
血圧が気になる方

ナス豆知識
ナス豆知識

ナスは揚げても焼いても漬物にしてもおいしい夏野菜の定番です。体を冷やす働きもあり夏バテ予防にも。ナスは約93%が水分で、ビタミン、ミネラルは少ないものの、葉酸やカリウムを含んでいます。
ナスニンと呼ばれるポリフェノールの一種も含み、抗酸化作用により生活習慣病予防効果が期待されます。ナスニンはナスの皮に含まれるため、皮ごと調理がおすすめですよ。※1

参考文献(References)
※1 「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子・寺本あい監修  西東社 140.141.148.253.276ページ
※2 「栄養素の通になる第4版」上西一弘著 女子栄養大学出版部 171.172ページ
※3 「あたらしい栄養学」吉田企世子・松田早苗監修 高橋書店 85ページ
※4 「最新版知っておきたい栄養学」白鳥早奈英監修 株式会社学研プラス 179ページ

※5 「ジャガイモによる食中毒を予防するために」農林水産省

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次