髪の毛が細くなった原因とは？再び髪を太くする対処法も解説

髪の毛が細くなると、今までできていたヘアセットがしにくくなったり老けて見られたりします。そのため、「髪の毛を太くしたい」と考える方は少なくありません。髪の毛を太くしたいのであれば、まずは髪の毛が細くなった原因を知ることが大切です。

そこで今回は、髪の毛が細くなった原因とその対処法について、クリニック院長藤田先生に解説していただきます。

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髪の毛が細くなったかどうか見極める方法

髪の毛が細くなったかどうかの見極め方①ヘアセットが決まらない

以前まで、髪の毛を立たせるようなヘアセットができていたにも関わらず、それができなくなった場合、髪の毛が細くなったことが原因かもしれません。

髪の立ちが悪かったり、ヘアセットをしてもすぐにペタンとしてしまったりするケースは、髪の毛のハリコシがなくなっていると言えるでしょう。

ヘアセット中に「あれ？」と違和感を覚えたら、髪の毛が細くなったことを疑いましょう。

髪の毛が細くなったかどうかの見極め方②地肌が見える

抜け毛が多いわけではないのに地肌が透けて見える場合、髪の毛一本一本が細くなったことが考えられます。

頭頂部や後頭部は見づらいため、合わせ鏡をしてチェックするか、家族や友人に見てもらうといいでしょう。

髪の毛が細くなったかどうかの見極め方③抜いた髪がしなしなと垂れる

髪の毛を一本抜き、髪の端を片手で持ちます。ピンと横になれば、丈夫で太い髪の毛だと言えるでしょう。

このときに髪の毛がしなしなと垂れてしまうのであれば、ハリコシがなく細くなったと言えるかもしれません。しかし、生まれつき軟毛の方もこのようになるため、一概には言えません。

髪の毛が細くなった原因とはなにか？

髪の毛が細くなった原因①ストレス

過度なストレスがかかると、自律神経が乱れ、結果的に髪の毛が細くなってしまうことがあります。

自律神経とは？

自律神経には緊張状態をつくる「交感神経」と、リラックス状態をつくる「副交感神経」があります。

この2種類のバランスを保つことで、健康的な状態を維持できるのです。

ストレスがかかると交感神経が働き続けてしまいます。交感神経が働き続け、リラックスできない状態が続くと、血行が悪くなったり成長ホルモンが分泌されなくなったりするのです。

結果、頭皮に必要な栄養が行き届かなくなったり成長しなくなったりすることから、髪が細くなってしまいます。

髪の毛が細くなった原因②睡眠不足

睡眠不足が続くこともストレス同様、自律神経の乱れにつながります。

睡眠時間が短いだけではなく、眠りが浅い、眠った気がしない、など眠りの質が悪い場合も自律神経が乱れる原因になることがあります。良質な睡眠がとれているか振り返ってみましょう。

髪の毛が細くなった原因③栄養不足

血行が悪いことによって髪の毛に栄養が届いていないケースもあれば、栄養そのものが足りていなくて健康な髪が生えてこないケースもあります。

髪の毛が育つ栄養は食事などから摂取するため、偏った食事をしていると髪の毛が細くなってしまうことがあるのです。

髪の毛が細くなった原因④加齢

心身ともに健康な場合でも、年齢を重ねるにつれて髪が細くなることがあります。加齢によってヘアサイクルが乱れると、髪の毛が十分成長する前に抜け落ちてしまうのです。

ヘアサイクルとは？

髪の毛は、成長したら自然に抜け、また新しい髪の毛が生えてきます。これを「ヘアサイクル」と言います。

健康な状態であれば「成長期」は3～5年ですが、ヘアサイクルが短くなると成長期が短くなり、成長しない細い毛のまま抜けてしまいます。

また、加齢や病気によってヘアサイクルが乱れることがあります。

髪の毛が細くなった原因⑤AGA（男性型脱毛症）

髪の毛が細くなった原因のひとつにAGA（男性型脱毛症）を発症している可能性も考えられます。AGAはヘアサイクルが乱れるため、髪の毛が十分育たずに抜け落ちてしまうことが特徴です。

AGA（男性型脱毛症）とは？

AGAは男性ホルモンが影響する病気であり、遺伝が主な原因と言われています。年齢が上がるにつれて発症率は高くなりますが、10代や20代で発症する可能性もゼロではありません。

AGAは進行するため、自然に治ることはありません。

進行すると髪の毛が抜けていき、薄毛が目立つようになってきます。

AGAは進行パターンが決まっており、頭頂部から後頭部にかけて抜けていくパターン、前頭部の両サイドの生え際が抜けていくパターン、前頭部の生え際が抜けていくパターンがあります。

髪の毛を太くするための対処法

髪の毛を太くするための対処法①ストレス発散

自律神経バランスを整えるために、ストレス発散できる方法を考えましょう。太陽を浴びながら体を動かすことがおすすめです。

運動をすることで全身の血行が良くなるため、頭皮に好影響を与えることも期待できます。外出できないのであれば、自宅でストレッチをしたり趣味に没頭したりすることもいいでしょう。

髪の毛を太くするための対処法②生活習慣を見直す

食事や睡眠など生活習慣を見直してみましょう。脂質や塩分の多い食事を控え、バランスの良い食事を意識するといいでしょう。

また、髪の毛はほとんどタンパク質でできています。肉や魚など、タンパク質源を積極的に摂取するといいでしょう。

睡眠時間は6時間以上が推奨されていますが、個人差があるため「寝なくてはいけない」ということをプレッシャーに感じる必要はありません。

また、眠りが浅い場合は寝室に音や明かりがないようにしたり、寝る直前のスマホやパソコン・食事・深酒を控えたりするといいでしょう。

髪の毛を太くするための対処法③育毛剤を使用する

育毛剤を使用することもひとつの方法です。育毛剤は、細くなった髪の毛にハリコシを与えたり抜け毛を予防したりすることが期待できます。

ただし、「発毛剤」とは異なり新しい髪の毛を生やすものではないため、抜け毛も気になるのであれば発毛剤を使用した方がいいでしょう。

髪の毛を太くするための対処法④発毛剤を使用する

髪の毛が細くなったことと同時に抜け毛も気になるのであれば、発毛剤の使用がいいでしょう。厚生労働省が発毛効果を認めている「ミノキシジル」は、5％までの含有量であれば、ドラッグストアなどで手軽に購入できます。

髪の毛を太くするための対処法⑤美容院へ相談に行く

根本的な改善方法ではありませんが、ペタンとした髪の毛や見た目が気になる場合、美容師さんに相談することもいいでしょう。

パーマをかけることで全体的にボリュームアップして見えたり、髪を短くすることで薄毛を気にならなくさせたりすることができます。

デリケートな髪の毛の相談に抵抗がある方は、薄毛専門の美容院や完全個室の美容院を探すのもひとつです。

髪の毛を太くするための対処法⑥クリニックへ相談に行く

生活習慣やヘアケアの方法などを見直すことも大切ですが、髪の毛が細くなった原因がAGAであれば、治療をしないとどんどん進行してしまいます。

早く改善したいのであれば、一日も早い治療がおすすめです。

AGA（男性型脱毛症）治療とは？

専門クリニックへ行くと、まずはAGAかどうかの診断を行います。カウンセリング（問診）や専門的な検査をし、細くなった髪の毛がどれくらいあるのか確認したり頭皮環境をチェックしたりします。

国際的な診断基準では、薄毛部分に2割以上の軟毛があればAGAが疑われます。「髪の毛が細くなった原因がAGAかどうかわからない」という場合は、まずは診断してもらうといいでしょう。

AGAと診断されたら治療を行います。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、内服薬としてフィナステリドとデュタステリドを、外用薬としてミノキシジルを、外科的治療として自家植毛を推奨しています。

このガイドラインを元に、一人ひとりの健康状態や症状に合わせて治療方針を決めていきます。

	治療方法	ガイドラインでの推奨度
内服薬	抜け毛を抑える治療薬の服用	行うよう強く勧める
外用薬	発毛を促す治療薬の塗布	行うよう強く進める～勧める
注入薬	髪の毛の成長を促す成分を頭皮に直接注入	行わない方が良い
植毛	自分の健康な髪の毛を採取して患部に移植	行うよう勧める

まとめ

髪の毛が細くなった原因と対処法についてご紹介しました。すぐにできることとして、まずは生活習慣を見直してみましょう。

また、髪の毛が細くなったこととあわせて抜け毛や薄毛も気になるのであれば、AGAを発症している可能性があります。AGAは治療をしないと進行していくため、早めにクリニック相談しましょう。