野菜を1日350g摂れるメニュー例とチョイ足しの方法を紹介【管理栄養士監修】

院長 藤田

こんばんは。総合内科専門医の藤田です。

「野菜は健康にいい」「野菜を食べるのは身体にいい」ということは誰もが分かっていることだと思います。『1日350gの野菜食べた方がよい。』という話も聞いたことがあるのではないでしょうか。

それでも『毎日十分な量を食べるのはけっこう大変…。』と悩んでいる方は多いと思います。それほど野菜をたくさん摂ることは難しいことなのです。

そこでこのページでは、

  • なぜ野菜を1日に350g食べる必要があるのか?
  • 野菜を1日に350gとれるメニュー例
  • 簡単に作れる野菜料理レシピ4つ
  • 忙しくても野菜がとれる方法

などについてまとめてみました。これまで面倒という理由で野菜を食べてこれなかった方も、少しの工夫で今よりも多く野菜が食べられるようになると思いますので、ぜひ参考にして下さい。

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この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

医師略歴・プロフィールはこちら

この記事の監修者

管理栄養士・健康運動指導士 岩美真由美さん

岩美 真由美さん 管理栄養士・健康運動指導士

管理栄養士・健康運動指導士としてフリーランスで活動。特定保健指導では生活習慣病予防を、介護予防事業では高齢者のフレイル予防と、食事と運動の両面から健康づくりのお手伝いをしています。

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目次

なぜ野菜を1日に350g食べる必要があるのか?

院長 藤田

そもそもなぜ『1日に野菜を350g食べよう。』といわれているのでしょうか?

岩見管理栄養士

野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれており、体の調子を整える働きがあり、多くの研究で循環器疾患やある種のがん、生活習慣病にかかる確率が低いという結果が出ているからです。※1

院長 藤田

そうなんですね。では実際に「野菜350g」ってどのくらいの量なのでしょうか?

岩見管理栄養士

こちらの写真にある野菜全部で、約350gの量になります。イメージできたでしょうか。

野菜350g
緑黄色野菜プチトマト … 3個(30g)、にんじん … 1/3本(50g)、ほうれん草 … 1/3束(70g)
淡色野菜なす … 1/2個(50g)、キャベツ … 1枚(50g)、玉ねぎ … 1/4個(50g)、もやし … 1/4袋(50g)

生野菜なら両手で3杯、加熱調理した野菜なら片手で3杯が350gの目安です。また、350gの野菜を調理すると小鉢4~5皿分の料理になります。

岩見管理栄養士

1日3食の食事の中で、野菜料理が1~2品あるのが理想となります。※2

院長 藤田

なるほど、やっぱり一度にこれだけの量を食べるのは大変ですし、ご飯や主菜の料理を食べることができず「偏ったメニュー」になってしまう方が多いのではないでしょうか。

野菜を1日に350gとれるメニュー例

院長 藤田

それでは、実際に野菜を350g摂れる朝・昼・夕食のメニューの例を教えてください。

岩見管理栄養士

朝・昼・夕ごとに1~2皿分の野菜をプラスすれば、1日350gの野菜を食べることができます。以下の例を見てみましょう。

1日350gの野菜を食べるモデルメニュー

食事メニュー例チェックポイント
朝食トースト(またはご飯)
目玉焼き
ミネストローネスープ(野菜240g ※レシピ参照
果物(バナナ・みかんなど)
ミネストローネで野菜240g(3皿分)とることが可能。
前の日に多めに作っておくと忙しい朝でもすぐ食べられる。
昼食キャベツ入りペペロンチーノ(野菜70g ※レシピ参照
野菜サラダ(野菜100g)にゆで卵やツナ缶をトッピング
スパゲティの中にキャベツを入れて野菜不足解消を。
野菜サラダはカット野菜を利用。
夕食ご飯
鶏肉の照り焼き
れんこんサラダ(野菜100g ※レシピ参照
水菜と油揚げの煮浸し(野菜60g ※レシピ参照
野菜料理を2品つけることで160gの野菜がとれる。

簡単に作れる野菜料理レシピ4つ

岩見管理栄養士

上のメニューの中でご紹介した野菜料理の中から、4つのレシピを以下に紹介します。

ミネストローネスープ

ミネストローネスープ
岩見管理栄養士

レシピでは1人分240gの野菜を使用しています。野菜は余りものを使ってもOK!ミックスビーンズや大豆を加えるとボリューム感が出て、食べ応えのあるスープになります。

【材料】2人分
  • 玉ねぎ … 1/2個(100g)
  • にんじん … 1/2本(80g)
  • キャベツ … 2枚(100g)
  • トマト … 小2個(200g)
  • ミックスビーンズまたは大豆水煮 … 50g
  • オリーブ油 … 小さじ2(6g)
  • 水 … 400ml
  • コンソメスープの素 … 1個
  • しお … 小さじ1/2(2.5g)
  • こしょう … 少々
【ミネストローネスープ】の作り方
  1. 玉ねぎ、にんじん、キャベツ、トマトは1cm角切りにする。
  2. 鍋にオリーブ油を中火で熱し、玉ねぎとにんじんを炒める。全体に油がまわって野菜から水分が出てきたら、トマト角切りを加えて1~2分炒める。
  3. ②にミックスビーンズ、キャベツ、水、コンソメスープの素を加えて10~15分煮込む。しお、こしょう、を加えて2~3分煮たら出来上がり!

キャベツ入りペペロンチーノ

キャベツ入りペペロンチーノ
岩見管理栄養士

昼食は単品もので簡単に済ませることが多いと思います。市販のスパゲティソースを使って野菜をプラスすれば、ボリューム感が出て満足感を得られますよ。

【材料】1人分
  • スパゲティ(乾) … 70g
  • キャベツ … 2枚(100g)
  • ペペロンチーノの素 … 1袋

ペペロンチーノの素を手作りする場合

  • オリーブ油(乾) … 大さじ1(13g)
  • ニンニク(すりおろし、チューブでもOK)… 小さじ1/3
  • タカの爪(小口切り)… 1/2本分
【キャベツ入りペペロンチーノ】の作り方
キャベツ入りペペロンチーノの作り方
  1. キャベツは一口大に切る。鍋に1リットルの湯を沸かし、塩少々を入れてキャベツ、スパゲティの順に加えて茹でる。表示時間より1分早くザルにあげる。
  2. ①を再び鍋に入れ、ペペロンチーノの素を和えて出来上がり!

※ペペロンチーノの素を使わない場合
深めの耐熱皿にオリーブ油、ニンニクを入れラップをかけて電子レンジで1分加熱する。①を加えてあえる。

れんこんサラダ

れんこんサラダ
岩見管理栄養士

れんこんはサラダにすればシャキシャキした食感が楽しめます。マヨネーズとヨーグルトを1:1にすればカロリーダウンできますよ。野菜を100gとることができます。

【材料】2人分
  • れんこん … 80g
  • きゅうり … 1/2本(50g)
  • 冷凍コーン … 20g
  • トマト … 小1/2個(50g)
  • マヨネーズ … 大さじ1
  • 無糖ヨーグルト … 大さじ1
  • しょうゆ … 小さじ1/2
  • 塩こしょう … 少々
【れんこんサラダ】の作り方
  1. れんこんは皮をむいて薄くいちょう切りにする。ボウルに酢水を入れ、5分ほどれんこんを浸しておく。
  2. きゅうりは輪切りする。トマトはくし切りにする。
  3. 大きめのボウルにマヨネーズ、無糖ヨーグルト、しょうゆ、塩こしょうを入れて混ぜておく。
  4. 鍋にれんこん、冷凍コーンを入れてさっと茹でて、ざるにあげる。
  5. ②のきゅうり、④のれんこん、コーンを③に入れてあえる。皿に盛り、トマトくし切りを添えて出来上がり!

水菜と油揚げの煮浸し

水菜と油揚げの煮浸し
岩見管理栄養士

水菜は煮浸しにするとカサが減ってたくさん食べられますよ。調理時間が短いので、時間のないときの献立におすすめです。

【材料】4人分
  • 水菜 … 200g
  • エリンギ … 1本(60g)
  • 油揚げ … 1/2枚(13g)
  • だし汁 … 200ml
  • しょうゆ … 大さじ1
  • みりん … 大さじ1
【水菜と油揚げの煮浸し】の作り方
  1. 水菜は4cm長さに切る。エリンギは縦半分に切り短冊切りにする。油揚げは熱湯をかけて油抜きをし、しっかりと絞り細切りにする。
  2. 鍋にだし汁としょうゆ、みりんを入れて温め、水菜とエリンギ、油揚げを加えてさっと煮る。
  3. 煮汁が煮立ってきたら10秒ほど待って火を止め、皿に盛り付ける。

忙しくても野菜がとれる方法

岩見管理栄養士

それでもやっぱり自分で野菜を料理する時間がない、忙しい方にむけて野菜を手軽にとれるアイディアや方法を紹介します。

普段の家での食事等で野菜をプラスする工夫についても教えてください。※4

チョイ足しをしたり冷凍保存作り置きなどをするとよいでしょう。

チョイ足しをする

  • インスタントやレトルト食品に野菜を加える
  • 野菜が足りないと思ったときには、具だくさんの汁物で足りない野菜をとる
  • カップ麺にわかめ、えのきだけを加えて熱湯を注ぐ
  • 鍋物にする(一人鍋用のだし汁を利用)
  • インスタント味噌汁に豆腐や冷凍野菜を加えて、具だくさん味噌汁にする
  • インスタントスープに鶏肉やウィンナー、野菜を加えて具だくさんスープにする
岩見管理栄養士

わかめなどは保存のきくカットわかめを使えば、さっとつまんで入れるだけなので手間はかかりません。

冷凍保存・作り置きをする

  • 野菜は新鮮なうちに固ゆで、下ごしらえをして、冷凍用保存パックに入れて冷凍庫や冷蔵庫で保存する
  • 日持ちする常備菜を作り置きする(例:切り干し大根の煮物、大豆の煮物、ひじきの炒め煮)
ひじきの炒め煮
岩見管理栄養士

切り干し大根、大豆の煮物、ひじきの炒め煮など、食卓に1品あるだけで雰囲気も全然違ってきませんか?

それでもなかなか野菜をとれそうにない方へ

外食の機会が増えたり、菓子パンやカップ麺で済ますことが続いたりすると、十分な野菜の摂取が難しく栄養バランスが崩れやすくなってしまいます。

野菜不足を感じたときは、野菜ジュース青汁を取り入れて足りない栄養素を補いましょう。甘いお菓子や飲み物の代わりに野菜ジュースや青汁を間食にするのも、栄養バランスを整えるよい方法です。

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