医療脱毛に通う間隔をあけすぎると効果がなくなる?ベストな通い方を解説

医療脱毛に通う間隔をあけすぎると効果がなくなる?ベストな通い方を解説
院長 藤田

こんばんは。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。

医療脱毛に通う際、ある程度の間隔を空けて通うことは、知っている方もいるかと思います。

これは毛周期と言って毛の生え変わる周期の関係で、医療脱毛では間隔を空けて通わなければなりません。

最適な間隔はあるのですが、もし予約が取れなかったり、忙しかったりして間隔が空きすぎてしまった場合、もしくは間隔を詰めすぎてしまった場合など、最適な間隔とずれてしまったらどうなるのか、この記事で詳しく解説していきます。

結論から言うと、間隔が空きすぎて脱毛効果がなくなることはないです。ただし、間隔が空きすぎることによるデメリットも多少あります。

また、最近クリニックの広告でよく見る「最短○ヶ月で脱毛完了」など、かなり短い期間で脱毛が終わるというのは果たして本当なのかということについても、正直に書いていきます。

医療脱毛のベストな通い方・ペースや、脱毛完了までの期間に関して正しい知識を知りたい方は、ぜひこちらの記事を読んでみてくださいね。

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

この記事の監修者

皮膚科医 藤井先生

藤井 あさ美 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

医学博士。日本皮膚科学会皮膚科専門医。愛媛大学医学部卒業後、大阪大学医学部皮膚科入局。退役軍人病院(ロサンゼルス)皮膚科、岐阜大学医学部付属病院皮膚科を経て現職(あさ美皮フ科亀戸駅前院長)。

所属:日本レーザー医学会日本皮膚科学会日本乾癬学会日本アレルギー学会

執筆者・監修者一覧ページ

目次

医療脱毛で間隔をあけなければならない理由

医療脱毛で間隔を空けるのは、毛には「毛周期」という毛の生え替わりのサイクルがあるためです。

毛周期を無視して通っても効果は薄く、詰めてたくさん通えば早く終わるというわけではないので、注意してください。

成長期の毛に照射しないと意味がない

毛の生え替わりのサイクルには、4段階の状態があります。

  1. 成長前期
  2. 成長後期
  3. 退行期
  4. 休止期
毛周期の詳細説明
脱毛におすすめの期間がある

医療脱毛の施術を受ける時には、1と2の成長前期・後期の毛がしっかり生えるのを待つのが重要です。

3と4の退行期・休止期との違いは、メラニン色素の多さです。

要は、メラニン色素といって黒い部分がないと、レーザーがきちんと反応しないために、毛母細胞などの毛根組織の細胞を破壊することができません。

成長期の毛が多くなってきた段階で照射することができれば、一回により多くの毛を効率よく脱毛することができます。

つまり、脱毛施術の効果を最大化するために、毛周期を守って脱毛した方が良いということなのです。

毛周期・毛の仕組みを詳しくみる

実際に医療脱毛に通う時には、自分で毛周期を管理する必要はなく、クリニック側から「何ヶ月後に予約を取りましょう」と提案してくれるので、ベストな予約間隔がご自身でわからなくても心配はいりません。

肌へのダメージを防ぐ意味もある

照射の間隔を空けるのは、肌へのダメージを防ぐ意味もあります。

医療用のレーザーは効果を実感しやすい分パワーも強いので、肌への負担があります。

照射後に赤みや炎症が出ることも稀にあり、治るまで数日様子を見たり、軟膏を塗ったりして対処します。

そのようなケースは少なめではありますが、見た目にわからなくても、強いパワーのレーザーを短期間に何度も当てるのが肌に良くないのは、なんとなく想像していただけると思います。

まとめると、効果を最大限に出すため、そして肌を守るためにも、照射間隔をあけて通うようにしてくださいね。

施術の間隔があきすぎても効果に問題はない

脱毛施術の間隔があきすぎても、特に問題はありません。ただし、念のため以下の注意点についてぜひ覚えておいてください。

問題はないけど生えてきた毛すべてを脱毛できるとは限らない

照射間隔が空くと、その分毛も多く生え揃ってくるはずです。この時、生えてきた毛をすべて脱毛できるとは限りません。

どういうことかと言うと、レーザーは分散するので、毛量が多いと(反応するメラニン色素が多いと)一部の毛に対しての効果が薄れる場合があります

例えば、VIO脱毛や髪の毛の生え際の脱毛など、毛が密集しているところはこのことを実感しやすいです。

毛が多い→レーザーのパワーが分散→一部の毛への脱毛効果が薄れる可能性あり、ということなので、毛周期に合わせてある程度の毛量が生えてきた段階で施術を受けるのが、やはり効果を最大限に出せるとは思います。

また、間隔が空くことで自動的に脱毛完了までの期間も長くなるので、早く脱毛を終わらせたい人は特に毛周期に合わせて予約を取り、通うようにしてください。

クリニックによって通う間隔が異なる理由

クリニックにより、施術を受ける間隔が異なることがあります。

例えば、Aのクリニックでは全身脱毛で2ヶ月ごとと言われたけど、Bのクリニックでは全身脱毛で3ヶ月ごとと言われた、など1〜2ヶ月の誤差があることも。

これは、クリニックによって導入している脱毛機器が違うことによるものです。

医療レーザー機器は、大きく分けて2種類、「蓄熱式脱毛機器」と「熱破壊式脱毛機器」に分けられます。

機械の種類を詳しく見る

従来からあるショット式の「熱破壊式脱毛機器」では、3~4カ月ごとに通うのが基本で、いくら早くても2カ月間隔での照射となります。

対して最近主流となってきている蓄熱式脱毛機器は、熱をじわじわと与えていく方式のため肌への負担が少なく、短い間隔で通おうと思えば通えるということになります。

ただし、基本は”次の毛が生え揃ってから”が通院間隔の目安です。あまりに短いペースで通うと無駄打ちになってしまい、満足いく仕上がりになるまで余計に回数がかかってしまいます。

通うペースは合っているのに効果が出ない時

「毛周期に合わせて通っているはずなのに、なかなか効果が出ない」という方は、他に2つの原因が考えられます。

一つは、毛抜きや脱毛ワックスで自己処理をするなど、脱毛中の自己処理の仕方が間違っている場合。

脱毛に通っている間は、シェーバーなどで毛を処理しないと、毛周期が狂ってしまいます。

もう一つは、機械の出力が足りない場合です。基本的にはクリニック側が回数ごとに効果的な出力に合わせてくれるのですが、効果が薄いと思ったときはすぐに相談するようにしましょう。

医療脱毛に通うベストな間隔

医療脱毛に通うベストな間隔は、部位ごとに異なります。全身・顔・VIOの3部位に分けて、最適な間隔を紹介していきます。

全身脱毛は3〜4ヶ月のペース

医療の全身脱毛では、通うペースは以下のようになっています。

  • はじめの3回程度→約3ヶ月ごと
  • 4回目以降→約4ヶ月ごと

毛量が多い最初の数回は、3ヶ月ごとでちょうどいい周期となります。

3〜4回を過ぎると、全体的に毛量が少なくなってきて毛が生える速度も遅くなってくるので、約4ヶ月空けて施術するのが望ましいです。

4回目以降は絶対4ヶ月ごとというわけではなく、クリニックや扱っている機械によって変わるので、あくまで一つの目安としてください。

5回で70%~80%くらいの毛がなくなり、これを脱毛完了と考えた場合、約1年〜1年半で終わります。

顔脱毛は1〜2ヶ月のペース

顔は体よりも毛の生え替わりが早く、回数にあまり関係なく、1〜2ヶ月のペースで通うことが多いです。

周期が短い分、全身よりも早く終わると思われそうですが、顔は産毛が多くてレーザーが反応しにくいため、回数を重ねる必要があります。

医療の顔脱毛の通うペース
顔脱毛は医療でも意外と時間がかかるもの

8回くらいでかなりつるつるにはなるので、そう考えるとやはり全身脱毛と同じくらいの1年〜1年半くらいで脱毛が完了します。

ただし、鼻下などは結構しぶとく毛が生えてきたりするので、ほぼ完璧につるつるにしたい方は、10回以上は脱毛することをおすすめします。

VIO脱毛は2〜3ヶ月ペース

VIOは、全身脱毛より少し短く、顔脱毛よりも少し長い2〜3ヶ月ペースが最適だと言われています。

医療のVIO脱毛の通うペース
VIO脱毛は根気強く通うことが大事

VIOは毛量が多く毛が太いので、完全に脱毛するまでは長い期間がかかります。特にハイジニーナにしたい方は、8〜10回はかかります。

そのため、全身の中では脱毛完了までの期間はもっとも長く、約1年半〜2年必要です。5回くらいで全体的に薄く毛自体も細くなりますが、完全に脱毛し切るまでは時間がかかります。

医療なら脱毛完了まで約1年〜1年半と短い

医療脱毛は、エステサロンでの脱毛と比べて、脱毛完了までの期間が非常に短いのが特徴です。

剛毛な人でも長くて1年半見れば十分

上記で紹介してきた脱毛するときの最適なペース・脱毛完了までの期間は、たとえ剛毛な方でも同様です。

全身脱毛でも1年半程度見れば十分で、70〜80%つるつるになったことが実感できるでしょう。

「剛毛だと効果が薄いのでは?」「脱毛完了まで長い時間がかかりそう」と想像する人もいるかもしれませんが、むしろ剛毛な毛、太い毛の方がメラニン色素が多くレーザーが反応しやすいので、効果は出やすいと言えます。

産毛は出力を上げて根気強くレーザーを照射しないといけないので、剛毛な毛よりも時間がかかります。

1年未満の「○ヶ月で脱毛完了」を謳っているクリニックの効果は?

医療で全身脱毛をするなら約1年以上必要だと理解していただけたと思うのですが、中には、「○ヶ月で脱毛完了」と広告などで謳っているクリニックもあります。

毛周期に対する疑問
毛周期を無視しても大丈夫なのか?

1ヶ月に1回のペースで通えるところもあったりして、毛周期を無視して大丈夫なのか?と思ってしまいますね。

短い期間で通えるクリニックでは、総じて蓄熱式の機械を扱っています。

蓄熱式の機械は肌への負担が少ないため、通おうと思えば短いペースで通え、短期間の間に脱毛が「終わらせられる」、となります。

ただ、この「終わらせられる」は契約した回数分の照射が終了するだけであって、満足行く仕上がりになるとは限りません。

クリニック側にとっては短い期間で回数消化をして、次々と利用者を入れ替えたほうが儲かりますから、短い期間での照射を案内されることもあるかもしれません。

それでも、どんな機械であっても次の毛がしっかり生え揃ってから照射するのが基本ですから、「 はじめの3回:3カ月ごと、4回目以降:4カ月ごと 」という間隔で予約を入れていきましょう。

毛周期や機械の仕組みを知って最適なペースで通おう

部位によって毛周期が異なることや、クリニックで扱っている機械によって通うペースが異なることなど、理解を深めていただけたら嬉しく思います。

納得して通い、脱毛完了までどれくらいの期間がかかるのか把握しておくためにも、ぜひ今回の記事の内容を心に留めておいてくださいね。

今回の記事のまとめです。

  • 間隔を空けても効果に問題はない
  • ただし毛量が多くなる分レーザーのパワーが分散する可能性あり
  • 医療脱毛では成長期の毛に照射することで効果が発揮される
  • 全身や顔は約1年〜1年半で脱毛完了、VIOは約1年半〜2年
  • 蓄熱式は産毛向き、熱破壊式は剛毛向きの機械
  • 蓄熱式の方が通う間隔は狭くなる

脱毛施術を受ける方の参考になれば幸いです。

以上

医療脱毛厳選クリニックを見る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次