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脱毛後の毛嚢炎|治らないときは脱毛できない?治し方と予防

院長 藤田

こんにちは。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。

脱毛後にニキビのようなブツブツができたり、赤みや痛みが生じたりする場合、それは「毛嚢炎(もうのうえん)」の可能性があります。

脱毛後には毛穴付近がデリケートな状態になっているため、「毛嚢炎(もうのうえん)」になるリスクが高い状態です。

毛嚢炎は悪化すると、強い痛みや体調不良、色素沈着を起こす場合もあるため、見つけた場合には早めに対処しましょう。

本記事では、脱毛後にできた毛嚢炎の原因できやすい部位毛嚢炎の治し方予防方法と合わせて、毛嚢炎になった際の脱毛施術の可否までわかりやすく解説しています。

目次

脱毛後にできる毛嚢炎の原因

毛嚢炎

毛嚢炎は「毛包炎」とも呼ばれ、毛根を包んでいる毛包や毛嚢の部分に、炎症や感染症が起こっている状態を指します。

1㎝以下の赤っぽくブツブツとしたものが単体、または複数に広がっており、白や黄色っぽい膿を持つケースもあります。

毛嚢炎と言えば「脱毛時のダメージが原因」「バリア機能の低下が原因」とざっくりと解説されがちですが、「剃る」「抜く」「光脱毛」「レーザー脱毛」と、行った脱毛方法によってその原因は少しずつ異なってきます。

何が毛嚢炎の原因になるのかが理解できれば、毛嚢炎になるリスクの軽減にも繋がります。下記に、毛嚢炎の原因を各脱毛方法ごとに解説しました。

まず押さえたい、2つの毛嚢炎タイプ

毛嚢炎は毛穴の炎症・感染症であるとご説明しましたが、脱毛後にできる毛嚢炎には2つのタイプがあります。

脱毛行為で毛穴が傷つき起こる炎症炎症タイプ

毛嚢炎(炎症タイプ)

脱毛時に毛穴が傷ついてしまい、炎症を起こしている状態(埋没毛により毛穴が刺激され、炎症を起こすこともあります)。

この時点では感染症を起こしているわけではないため、かゆい軽く痛いといった症状が見られます。

炎症タイプの毛嚢炎が悪化すると、感染症タイプの毛嚢炎になる恐れがあります。

脱毛後の毛穴が感染症にかかり起こる炎症感染症タイプ

毛嚢炎(感染症タイプ)

脱毛後の弱った毛穴に細菌が入り込み、炎症を起こしている状態。黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌が毛穴に入り込み増殖すると起こります。

(入浴施設等で緑膿菌に感染する温浴毛包炎、皮膚の常在菌が増殖し起こるマセラチア毛包炎などもある)

かゆみはほとんどなく、痛みを感じることが多いです。

院長 藤田

毛嚢炎にならないためには、脱毛時に毛穴を痛めないようにするとともに、脱毛後の感染症にも気を付けなければいけません。

それでは、「剃る、抜く、光・レーザー」と、脱毛方法別に、毛嚢炎の原因となる要素を見ていきましょう。

「光脱毛・レーザー脱毛」でできる毛嚢炎の原因

光脱毛・レーザー脱毛による毛嚢炎の原因
  • 熱エネルギーによる毛穴の熱傷
  • 熱で肌が乾燥し感染症にかかりやすくなる
  • 施術時の摩擦で角質層が乱れる

光や医療レーザーによる脱毛は、熱エネルギーを使って毛根を刺激、または破壊するため、毛穴が熱傷する可能性があります。

毛穴の熱傷で炎症を起こしてしまい、そこに細菌が入り込んで毛嚢炎に発展してしまうケースも少なくありません。

熱エネルギーにより皮膚表面の温度が上昇、水分が蒸発して肌が乾燥し、肌のバリア機能が低下、感染症タイプの毛嚢炎になる場合もあります。

院長 藤田

直接的な原因にはなりませんが、脱毛施術時の摩擦による角質層の乱れも、毛嚢炎になりやすい環境をつくってしまいます。

「剃る」脱毛でできる毛嚢炎の原因

カミソリ脱毛による毛嚢炎の原因
  • 刃が毛穴を傷つけてしまう
  • 角質層を削ることでバリア機能が低下し、感染症にかかりやすくなる

刃が肌に直接当たるカミソリによる脱毛は、刃で毛穴を傷つけてしまい、炎症タイプの毛嚢炎になる恐れがあります。炎症状態が続くと、高い確率で感染症タイプの毛嚢炎へと進行します。

また、カミソリ脱毛は毛と一緒に角質層を削りとってしまうため、肌のバリア機能の低下を招き、感染症タイプの毛嚢炎になるリスクが高くなります。

角質層には肌を外部からの刺激や乾燥から守る「バリア機能」があります。

院長 藤田

同じ剃る脱毛でも電気シェーバーによる脱毛は肌に直接刃が当たらないため、毛嚢炎になる可能性は低くなります。

「抜く」脱毛でできる毛嚢炎の原因

毛抜きやワックス脱毛による毛嚢炎の原因
  • 毛穴を傷つけてしまう
  • 埋没毛が毛嚢炎に発展してしまう
  • 角質層を剥がすことで感染症にかかりやすくなる

毛を抜く=毛乳頭から毛根を引き剥がすのと同じなので、毛穴には大きなダメージがかかります。炎症タイプの毛嚢炎と、それに伴う感染症タイプの毛嚢炎が起こりやすくなります。

また、毛を引き抜く自己処理は埋没毛になりやすく、肌の中の埋没毛が毛穴を刺激し炎症を起こし、毛嚢炎になることも考えられます。

院長 藤田

ワックス脱毛では毛と一緒に角質層も剥がしてしまうため、肌のバリア機能低下と乾燥を招き、感染症タイプの毛嚢炎のリスクが高くなります。

脱毛が原因で毛嚢炎ができる期間の目安

毛嚢炎

毛嚢炎が脱毛によって出来てしまったのかを100%正確に判断するのは容易ではありません。というのも、毛嚢炎が出来てしまう原因は直接的なものから間接的なものまで含めると、無数に存在するためです。

ここでは脱毛後、毛嚢炎ができるタイミングの目安を記載しておりますので、参考にしていただければと思います。

炎症タイプの毛嚢炎⇒脱毛後すぐや、数時間後から見られる(埋没毛による毛嚢炎の場合は数日後~数週間以後から見られる)
炎症タイプの毛嚢炎が進行した感染症タイプの毛嚢炎⇒脱毛数時間後から次の日以後見られる
角質層の乱れを起因とした乾燥やバリア機能低下による感染症タイプの毛嚢炎⇒1週間~2週間後に起こることもある
院長 藤田

脱毛直後に毛嚢炎が見られない場合でも、ケアが不足していれば時間を置いて毛嚢炎になる可能性があるため、脱毛後1~2週間は刺激をなるべく与えず保湿を心がけましょう。

毛嚢炎ができやすい部位

毛嚢炎は皮脂の多い部位ムレやすい部位、いわゆる「雑菌が繁殖しやすい部位」に起こりやすいです。

また、よく脱毛する場所や、太い毛が生えている毛穴は脱毛時に負担がかかりやすいため、炎症を起因とした毛嚢炎ができやすいです。

毛嚢炎が起きやすい場所
毛嚢炎が起こりやすい場所
  • 背中(汗や皮脂が多く雑菌が繫殖しやすい)
  • ワキ(汗でムレやすい)
  • VIO(脱毛時の炎症、毛が多く不衛生になりがち)
  • 太もも、すねなどの脚(脱毛頻度が高い)
  • 男性の髭(髭脱毛時に起こりやすい)
  • 顔(顔脱毛時の刺激、髪や手が触れ雑菌が付着しやすい)
院長 藤田

肌が常に露出している部分など雑菌が付着しやすい部位も感染症タイプの毛嚢炎が起こりやすくなります。

毛嚢炎の治し方

毛嚢炎を見つけると、いじくる、潰すといったことをしたくなってしまいますが、不適切な処置をしてしまうと余計に悪化してしまい、治りが遅くなったり、跡が残ったりする恐れがあります。

毛嚢炎を早く治すための方法を下記にまとめました。

皮膚を清潔に保つ

毛嚢炎は雑菌の繁殖によって起こるものであるため、これ以上菌が増えてしまわないよう、清潔な状態を保つようにしましょう。

清潔を保つために心がけたい生活上の注意点
  • なるべく患部を触らない
  • 適切な洗浄をする
  • 枕カバーやシーツなどはこまめに洗う

炎症タイプの毛嚢炎は感染症を起こしやすい状態になっているため、清潔を心がけ炎症タイプの毛嚢炎への進行を食い止めます。

院長 藤田

できるかぎり、毛嚢炎ができている場所が不衛生な状態にならないように心がけましょう。

保湿する

乾燥は肌のバリア機能を低下させてしまう要因となるため、保湿をして肌の免疫機能を高めるようにしましょう。

バリア機能が回復することで、毛嚢炎の治りが早くなる効果も期待できます。

市販の抗菌薬を塗る

軽度の毛嚢炎であれば、市販の抗菌薬を塗る方法もあります。抗菌成分を配合している塗り薬はドラッグストアでも購入可能です。

毛嚢炎に関する市販薬の例

  • テラマイシン軟膏a⇒軽い毛嚢炎や緑膿菌を原因とした毛嚢炎に
  • クロマイ-N軟膏⇒真菌成分にも対応した抗菌薬。背中やデコルテにできやすいマセラチア毛嚢炎に。
  • ベトネベートN軟膏AS⇒ステロイドと抗生物質を配合。化膿や痛みを伴う毛嚢炎に。化膿やかゆみを伴うひどい毛嚢炎

強いかゆみや痛みを伴う毛嚢炎は、脱毛を受けたクリニックにすぐ相談するか、皮膚科を受診してください。

毛嚢炎にオロナインは効く?

オロナインも抗菌薬の仲間ではありますが、効果・効能の欄には「毛嚢炎(化膿性皮膚疾患と記載されることもあります)」とは記載されていません。

ただし、「切りきず」とは記載されていますので、炎症タイプの毛嚢炎が感染症を起こしてしまわないよう消毒する効果は期待できます。※抗菌作用もあります。

なかなか治らない場合は医療機関を受診する

毛嚢炎は清潔と保湿を心がけていれば、毛嚢炎は一般的に1週間ほどで治っていくものですが、稀に炎症が長引く、悪化するケースがあります。

毛嚢炎は悪化すると、膿がしこりのようになって強い痛みや熱をともなう「せつ」、毛嚢炎が隣り合う複数の毛包に広がる「よう」となり、より強い痛みと発熱、ひどい時には体調不良になることもあります。

院長 藤田

長引く毛嚢炎は色素沈着が起こりやすくなります。なかなか毛嚢炎が治らない場合は皮膚科への受診をおすすめします。

市販薬を塗っても治らない場合

毛嚢炎の対処には、市販の抗菌薬を使用する方法もありますが、原因菌に合った薬を使用しなければ逆効果です。

市販薬を塗っても改善に至らない場合は、原因菌に効果のある薬を選定できていない可能性があるため、こちらに関しても医療機関の受診をおすすめします。

毛嚢炎が治らないと脱毛できない?できる?

毛嚢炎があるからといって脱毛ができないというわけではありません。ただ、もし脱毛をしたい場合には毛嚢炎を起こしている部位は避けて脱毛を行うべきです。

エステや医療脱毛も、毛嚢炎の部位を避ければ施術可能というところが多いです。

院長 藤田

ただし、広範囲に毛嚢炎がある場合は、症状が収まるまで脱毛を控えた方がいいでしょう。

医療脱毛では皮膚科診察と平行されている施設もありますので、自己処理時など普段から毛嚢炎になりやすいという方は、医療脱毛と皮膚科診察が両方できるクリニックを選ばれると安心です。

毛嚢炎を防ぐには?予防法

毛嚢炎を予防するためには、「皮膚を清潔に保つ」「保湿を心がける」はもちろんですが、他にも予防できる方法があります。

脱毛は電気シェーバーで行う刃が直接当たらないため肌を傷つけない、角質層を剥がさないためバリア機能の低下を防げる。
肌が不安定な時期に脱毛しない生理時期前後はターンオーバーが乱れバリア機能が低下します。
肌へ負担がかかる行為は避けるエステや医療脱毛後の自己処理、日焼け、摩擦などに注意。

また、肌のターンオーバーの乱れは食事や睡眠といった生活習慣の乱れ、ストレスによっても起こります。

身体の内側から毛嚢炎を予防する観点でいえば、バランスの良い食事と十分な睡眠、ストレスを溜めないようにするなどの試みも有効です。

院長 藤田

脱毛をすると、誰もが毛嚢炎を起こす可能性があります。お肌に負担がかかる行為なので、脱毛後はアフターケアを心がけ毛嚢炎を予防しましょう!


この記事を書いた医師

内科総合クリニック人形町 院長 藤田英理
Dr. 藤田 英理

内科総合クリニック人形町 院長

  • 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
  • 東京大学医学部保健学科および横浜市立大学医学部を卒業
  • 東京大学付属病院や虎の門病院等を経て2019年11月に当院を開業

最寄駅:東京地下鉄 人形町および水天宮前(各徒歩3分)

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