青汁ゼリー(ジュレ)の効果は?選ぶときのポイントとおすすめ商品

青汁ゼリー(ジュレ)の効果は?選ぶときのポイントとおすすめ商品
院長 藤田

こんにちは。総合内科専門医の藤田です。

コンビニやスーパーで気軽にお買い求めできる存在になった青汁。粉末タイプや冷凍タイプ、紙パックや缶など色々なタイプの青汁商品が発売されています。

味については、キューサイのCMでお馴染み『不味い!もう一杯!』のような青臭く苦味のある商品はごく一部になり、お茶や抹茶の味に近い、サラサラしたのど越しのものが多いです。

そんな中、今回は青汁ゼリーと呼ばれるジュレタイプのものに注目してみたいと思います。青汁ゼリーは粉末や冷凍と比べて固形物なので、水を用意したり解凍したりする手間が要らない分便利なのが魅力です。また、りんごや桃などのフルーツ味で食べやすい商品が多いです。

このページでは、青汁ゼリーの期待できる効果目的別のおすすめの商品をまとめてみました。

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

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目次

青汁ゼリーに期待できる健康効果

青汁ゼリーに期待できる健康効果
大麦若葉・明日葉・ケールが原材料のりんご味スティックゼリー しゃきしゃきりんご+(プラス)|大木製薬株式会社

青汁ゼリーも、一般的な粉末タイプや冷凍タイプの青汁と同じで、健康効果を期待する食品というよりも健康維持のためのサポート的なアイテムとして利用するものかと思います。

具体的には、以下のようなサポート効果が期待できるでしょう。

  • 野菜不足のサポート
  • 美容のサポート
  • 便秘の予防・整腸サポート
  • ダイエットのサポート
  • コレステロール値を下げる

※一部トクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品として売り出している青汁の中には、「コレステロールを下げる」といった文言でサポート的役割以上の効果・有効性を謳っている青汁がありますが、青汁ゼリーについては今のところ保健機能食品は見当たりません。

青汁ゼリーの原料は、大麦若葉やケール、明日葉、桑葉などの食物繊維やミネラル・ビタミンが豊富に含まれている野菜が使用されています。

ただし、実際に商品化された青汁ゼリーは、その製造過程で生野菜ならではの栄養素である食物繊維などの栄養の多くを失ってしまっているので、上記に挙げたようにあくまでも”足りない栄養を補うもの”として捉えましょう。

院長 藤田

『青汁ゼリーを食べていれば野菜を食べなくても良い。』『肌がキレイに生まれ変わる。』『便秘が解消する。』というものではありません。

青汁ゼリーの選び方

青汁ゼリーとひと口に言っても、原材料・製造方法・添加物などの違いから色々な商品があります。自身が選ぶ時には是非気を付けて欲しいポイントは、「栄養成分表示・原材料名/食品添加物」「」の2点です。

栄養成分表示・原材料名/食品添加物を確認する

青汁ゼリーに限らず、健康機能食品を選ぶときに最も参考になる情報が栄養成分表示ですが、表示の省略が認められる場合※1もあるので、全ての青汁ゼリーに栄養成分表示の記載があるわけではありません。

ですからまずは栄養成分表示自体があるかどうかを確認してみて下さい。

自身が気になる青汁ゼリーについて、ネットであれば販売ページ、コンビニやスーパーでしたら直接パッケージの側面や裏面で確認することが出来ます。

この栄養成分表示の記載があれば、自分がどんな栄養を摂取きるか分かるので、自分の目的に合った商品が選びやすいです。

上記の写真のように、中には乳酸菌などが含まれている青汁ゼリーもあります。これは製造過程の中で人工添加した成分ですが、青汁ゼリーについては、粉末や冷凍の青汁商品に比べてこういった添加物が含まれている商品が多い傾向があります。

対して原材料名食品添加物ですが、両者ともに国によって表示が義務付けられています。※2こちらは栄養成分表示以上に気を遣って確認する必要はないですが、色々なことが分かるので是非チェックしてみて下さい。

青汁ゼリーのパッケージにある原材料名と食品添加物の表示例
青汁ゼリーのパッケージにある原材料名と食品添加物の表示例

上の写真は青汁ゼリーの製造時に使われた原材料名/食品添加物ですが、例えば冷凍タイプの青汁と比べると多くの食品添加物が含まれている傾向があります。

原材料名と食品添加物の表示については、それぞれの項目を設けて記載されている場合と、上の写真のように「/(スラッシュ)」で区切り、スラッシュ以降に食品添加物を記載するパターンがあります。※2

理由としては、食品添加物について記載があり発売されている食品というのは、国が検査をし安全だと認められた食品に限られているからです。※3

安全性については、消費者庁のHPで確認できます。

食品添加物は、食品安全委員会で食品健康影響評価(リスク評価)を行い、科学的データに基づき ADI(許容一日摂取量)を設定しています。そして、食品添加物の安全性を確保するために、食品安全委員会の意見を聴いた上で、厚生労働省が人の健康を損なうおそれのない場合に限って使用を認めています。

引用:食品添加物表示に関するマメ知識(消費者向け)|消費者庁

とあり、安全性についてはかなり精査されている印象を受けます。

安全性の面からさらに言えば、国産原料を使用しているかどうかも合わせて確認しておきましょう。例えば中国産などは、日本の消費者にとっては信頼性に疑問があると言わざるを得ません。

もちろん、全ての中国産原料が危険というわけではありませんが、安全基準値を超えた残留農薬の調査結果などがあり、不安が拭えないことも事実です。※5

味を確認する

青汁ゼリーは固形物なので、よくある料理やお菓子に混ぜるなどの”青汁アレンジ”が難しいので、味が食べやすさの要素として非常に大きいかと思います。

味覚は人それぞれですが『美味しくない…。』となってしまう商品はできるだけ避けたいですよね。

口コミやレビューだけでは確実な味は分かりませんが、他の人の感想を参考にするのも一つの方法です。また、数本など少量で売られている商品もあるので、まず少量から試してみるのはアリです。

青汁ゼリーも他のタイプの青汁と同様に継続することが大切なので『美味しい!』と思える商品を選びたい所です。

【目的別】おすすめ青汁ゼリー

粉末タイプや冷凍タイプの青汁と比べると販売されている商品数が少ない青汁ゼリーですが、より自分に合った商品を選び出すのはかなり面倒かと思います。

そこで『私におすすめの青汁ゼリーが知りたい!』という方のために、目的別におすすめの青汁ゼリーをまとめてみました。是非参考にしてみて下さい。

栄養成分を重視(野菜不足サポート)

厚生労働省の健康日本21によると、1日350g以上の野菜を摂ることが目標とされています。ですが、どの年代を見ても野菜の摂取量が目標に足りていないのが現状です。※6

極端な野菜不足の状態が長期的に続くと、便秘や生活習慣病の元となるだけではなく、イライラしやすくなるなど心の不調も招く要因となってしまう可能性もあります。

上の表からも、野菜は特別意識を高く持たないと充分な量を摂ることが難しいと言えるので、青汁ゼリーを上手に活用すれば栄養摂取のサポートと成り得るでしょう。

野菜不足が気になる方・できるだけ多くの栄養成分を摂取したい方には、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富な青汁ゼリーがおすすめです。

毎日1杯の青汁 フルーツミックス(パウチ)|株式会社伊藤園

食物繊維・ビタミン・ミネラルなど多くの栄養素が摂取できる
毎日1杯の青汁 フルーツミックス(パウチ)|株式会社伊藤園
毎日1杯の青汁 フルーツミックス(パウチ)|株式会社伊藤園

原材料名
果汁(りんご、ぶどう)、野菜〔大麦若葉汁、野菜粉末(大麦若葉、ケール)〕、りんごエキス、寒天、緑茶粉末、スピルリナ、銅酵母ビタミンC、ナイアシン、ビタミンE、パントテン酸Ca、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンA、葉酸、ビオチン、ビタミンD、ビタミンB12

栄養成分表示1袋(160g)あたり

エネルギー98kcalたんぱく質0.3g
炭水化物23.8g食物繊維0.5~2.3g
食塩相当量0.23gカルシウム14~37mg
0.2~1.1mgナイアシン13mg
ビタミンA770㎍ビタミンB21.4mg
ビタミンC1000mgビタミンD5.5~8.5㎍
ビタミンE6.3g葉酸240~788㎍

大麦若葉・ケール・緑茶とりんご・ぶどうを使用した栄養機能食品の青汁ゼリーです。パウチタイプ(160g)で他の青汁ゼリーに比べ量が多く、ドリンク感覚で飲む青汁ゼリーになります。

ビタミンやミネラルなど、含有されている栄養成分の種類が多いのが特徴です。ビタミン群、そして葉酸が摂取できます。

院長 藤田

不足しやすい栄養素がバランス良く含まれているので、普段の食事のサポートとして活用できそうですね。

味・美味しさ重視

粉末タイプや冷凍タイプの青汁に比べ、青汁ゼリーは味も美味しく食べやすい商品が多い傾向があります。フルーツ味の商品がほとんどですが、なかには黒糖や抹茶味の商品もあります。

味については好みが分かれるかとは思いますが、なるべく多くの方が美味しいと感じるであろう商品を選んでみました。

青汁スティックゼリー りんごプラス|大木製薬株式会社

りんごの風味と果肉の触感で青汁臭さがほとんど無く子供も飲みやすい
青汁スティックゼリー りんごプラス|大木製薬株式会社
青汁スティックゼリー りんごプラス|大木製薬株式会社

原材料名
還元難消化性デキストリン(国内製造)、りんご果肉(りんご、砂糖)、果糖ぶどう糖液糖、大麦若葉粉末(大麦若葉(九州産))、果糖、明日葉粉末(明日葉(九州産))、ケール粉末(ケール(九州産))、乳酸菌末(乳酸菌(殺菌)、デキストリン)(乳成分を含む)pH調整剤、ゲル化剤(増粘多糖類)、乳酸Ca、香料、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、着色料(紅花黄、クチナシ)、酸味料(クエン酸)、酸化防止剤(ビタミンC)

栄養成分表示1本(150g)あたり

エネルギー13.8kcalたんぱく質0.2g
炭水化物(糖質・食物繊維)4.7g糖質1.8g
食物繊維2.9g食塩相当量0.02g
カルシウム19.5mg

九州産の大麦若葉・ケール・明日葉を使用し、食物繊維とカルシウムが多く含まれています。実際に食べてみましたが、酸味と甘みのあるりんご味のゼリーで、青汁特有の苦みや青臭さは感じませんでした。

また、りんごの果肉が入っているので、シャキシャキとした食感を楽しめます。

青汁のゼリーと言われなければ分からないくらい食べやすいので、味に敏感な小さなお子様でも美味しく食べていただけると思います。

美容のサポートアイテムとして

美容サポートの効果が期待できる青汁ゼリーとしては、コラーゲンヒアルロン酸が含まれた商品やビタミンCビタミンEが含まれている青汁ゼリーが良いでしょう。

一時期、コラーゲンやヒアルロン酸の経口摂取については疑問視される声がありました。

しかし、コラーゲン(ペプチド)については体内に吸収され高濃度で皮膚にまで到達することが確認される研究結果※6が、また、ヒアルロン酸については皮膚水分の増加やしわが改善するとされる研究結果※7が報告されています。

青汁フルーツゼリー|マグナス株式会社

低分子コラーゲン、ヒアルロン酸、コンニャクマンナンなど美容に嬉しい成分配合
青汁フルーツゼリー|マグナス株式会社
青汁フルーツゼリー|マグナス株式会社

原材料名
難消化性デキストリン(韓国製造)、エリスリトール、大麦若葉粉末、コラーゲンペプチド(ゼラチンを含む)、もも濃縮果汁、グルコマンナンゲル化剤(増粘多糖類)、酸味料、着色料(クチナシ、紅花黄)、香料、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、ピロリン酸鉄、ヒアルロン酸

栄養成分表示1本(15g)あたり

エネルギー11kcalたんぱく質0.3g
脂質0g炭水化物(糖質+食物繊維)5.2g
糖質0.8g食物繊維4.4g
食塩相当0.007g

九州産の大麦若葉が原材料の青汁ゼリーです。

青汁が苦手な方でも食べやすいミックスフルーツ風味の青汁ゼリーです、1本あたりコラーゲン200mg、ヒアルロン酸1mg、鉄0.9mgを含みます。

院長 藤田

コラーゲンはより吸収されやすい、魚由来の低分子タイプを使用。ヒアルロン酸は保水性を有しています。

食物繊維量を多く摂りたい

食物繊維はソバやさつまいも、ゴボウやたけのこなどに多く含まれる栄養素です。よく知られている期待できる効果としては、便秘予防などの整腸作用です。

その他にも、血糖値の上昇を抑制・血液中のコレステロール濃度の低下などの効果も期待できます。

しかし、日本人の食物繊維の摂取量は減少傾向にあり、積極的な摂取が勧められています。※8健康的なお通じのためにも、食物繊維をしっかり摂ることが望ましいです。

青汁フルーツゼリー|マグナス株式会社

1本あたりの食物繊維の含有量が4.4gと青汁ゼリーの中ではトップクラス
青汁フルーツゼリー|マグナス株式会社
青汁フルーツゼリー|マグナス株式会社

原材料名
難消化性デキストリン(韓国製造)、エリスリトール、大麦若葉粉末、コラーゲンペプチド(ゼラチンを含む)、もも濃縮果汁、グルコマンナンゲル化剤(増粘多糖類)、酸味料、着色料(クチナシ、紅花黄)、香料、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、ピロリン酸鉄、ヒアルロン酸

栄養成分表示1本(15g)あたり

エネルギー11kcalたんぱく質0.3g
脂質0g炭水化物(糖質+食物繊維)5.2g
糖質0.8g食物繊維4.4g
食塩相当0.007g

美容のサポートでもおすすめに挙げたこちらの商品ですが、食物繊維が青汁ゼリーの中では豊富に含まれているので、食物繊維の補給としても使用できます。

院長 藤田

1日の食事から摂る食物繊維の目標量は18~69歳で1日当たり男性20g以上、女性18g※9ですから、サポートしては十分な量です。

置き換えダイエットに利用したい

“一日の食事のうち、1食をカロリーの低い食品に置き換える”という置き換えダイエットにおすすめできる青汁ゼリーですが、最も気を付けるポイントとして、摂取するカロリーと栄養素のバランスに着目しました。

ビタミン・ミネラルには1gあたり0kcal、たんぱく質と炭水化物には1gあたり4kcalのエネルギーがあります。

摂取カロリーを減らすことは痩せる要素になりますが、カロリーを抑えたいという理由で、健康的な身体活動に欠かせないたんぱく質や炭水化物(食物繊維を含む)を極端にセーブしてしまうことはおすすめできません。

置き換えダイエットには、たんぱく質や炭水化物も含め栄養成分のバランスが良い青汁ゼリーがおすすめです。

リンゴとモモの青汁ゼリー|JKN株式会社

3種の九州産野菜が原材料、1本に約4500万個の乳酸菌
リンゴとモモの青汁ゼリー|JKN株式会社
リンゴとモモの青汁ゼリー|JKN株式会社

原材料名
還元難消化性デキストリン(国内製造)、りんご果汁(国内製造)、ガラクトオリゴ糖液糖、大麦若葉粉末、ももピューレ(もも、砂糖)、寒天、明日葉粉末、ケール粉末、デキストリン、ビフィズス菌(殺菌)ゲル化剤(増粘多糖類)、pH調整剤、香料、甘味料(アセスルファムカリウム、スクラロース)、着色料(紅花黄、クチナシ)、ビタミンC、ナイアシン、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンA、ビタミンB2、葉酸、ビタミンD、ビタミンB12

栄養成分表示1本(15g)あたり

エネルギー10.8kcalたんぱく質0.2g
脂質0g炭水化物(糖質+食物繊維)3.3g
糖質1.6g食物繊維1.7g
食塩相当0.02g

九州産の大麦若葉・ケール・明日葉を使用し、りんご果汁やモモピューレで食べやすでしょう。1本(15g)あたりのカロリーは10.8kcalと低めで、かつビタミンやミネラルも摂ることができます。

院長 藤田

乳酸菌や食物繊維も含まれていますのでバランス良く栄養摂取のサポートをしてくれるでしょう。

以上、おすすめ青汁ゼリーの紹介となりましたが、この他にも色々な商品がありますので自身で探してみるのも楽しいかもしれません。

原材料や栄養成分表示をしっかりと理解してチェックすることができれば、自分に合った青汁ゼリーがきっと見つかると思います。

また、青汁ゼリーは食事で不足する栄養をサポートする役割として考えましょう。大切なのはあくまでも日々の食事であり、野菜をしっかり咀嚼して食べることです。

参考文献(References)
※1 〈事業者向け〉食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン|消費者庁
※2 早わかり食品表示ガイド〈事業者向け〉~食品表示法に基づく表示~|消費者庁
※3 食品添加物 |厚生労働省
※4
食品添加物表示に関するマメ知識(消費者向け)|消費者庁
※5 「中国産野菜検査強化月間」の検査結果について|厚生労働省
※6 CiNii 論文 – コラーゲンペプチド経口摂取による皮膚角層水分量の改善効果
※7 経口摂取したヒアルロン酸が大腸の腸内細菌によって分解、吸収されて皮膚で作用する仕組みを解明 | キユーピー
※8 食物繊維の必要性と健康|厚生労働省
※9 日本人の食事摂取基準(2020年版)|厚生労働省

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