おすすめ植毛クリニックは?比較するとどこが良い?に冷徹回答 。植毛量によって選ぶべき術式やランキングは大きく変わる

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自毛植毛
この記事に書いてある事
  • FUT植毛とFUE植毛の違いを明確に抑えておくことが第一歩
  • 以前まで推していたFUT植毛を推せなくなった理由は名手の高齢化
  • ロボット植毛はドナーロス率が高すぎるため絶対やってはダメ
  • 現実的な株数を決めておくことで「惨劇」を防ごう
  • 大手が値下げしたことで行くべきはクリニックは決まったも同然
  • 【結論】自毛植毛クリニックランキング

自毛植毛手術を検討するにあたり「どこのクリニックで植毛するのがベストか?」は最重要テーマだと思います。

以前は当サイト内でもFUTと呼ばれる植毛法を推していたのですが、FUTが流行らないためFUTの名手の先生たちが次々にメスを置きFUEと呼ばれるメスを使わない植毛法に軸足を移しています。

とはいえ、少ないながらもFUT(ドナーストリップ法とも呼びます)をやっているクリニックもありますので、できるだけ公平公正に「ここで植毛したらいかがですか?」というクリニックを紹介していきたいと思います。

大変つまらない結論になってしまいますが、無難なのは業界最大手のアイランドタワークリニックかなと私は思います。

アイランドタワークリニック

ではなぜこのような結論に至ったのか、医学的な根拠を交えて解説していきます。

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

医師略歴・プロフィールはこちら

目次

FUT植毛とFUE植毛の違いを明確に抑えておくことが第一歩

院長 藤田

当サイトの中で再三説明しているのでくどくて申し訳ありませんが、2種類ある植毛法についてサラっとおさらいしますね。

一つは業界最大手のアイランドタワークリニックが採用しているFUE(エフユーイー)という植毛法です。後頭部から元気な毛根を採取する時に、メスの代わりにマイクロパンチと呼ばれるFUE専用の医療器具を使う点に大きな特徴があります。

FUEによる自毛植毛
【FUE植毛のイメージ図】

FUEのメリットは、少量の植毛であれば傷跡が目立ちにくいことと、メスを使わないので痛みが少ないことです。

もう一つの植毛法はドナーストリップ法です。通称FUTと呼ばれています。植毛の歴史はアイランドタワークリニックが採用しているFUEから始まり、FUTはFUEの弱点を補うために開発された植毛法です。

FUT(ドナーストリップ法)
【FUT(ドナーストリップ法)イメージ図】

日本で先に普及したのがFUTだったので勘違いされがちですが、FUTが最新でFUEは元祖植毛法です。

FUTの最大のメリットは複数回に手術を分けることが前提ですが、結果して大量の植毛に向いていることで、FUTのデメリットは線状の傷跡が残ってしまうので丸坊主にはできないことと、術後の痛みがFUEよりは強い点、そして「名手の高齢化」です。

以前まで推していたFUT植毛を推せなくなった理由は名手の高齢化

当サイトでは以前よりFUT式植毛を推していましたし、FUTを推している記事も書いていました(手が回らず修正していません汗)

FUTは線状の傷痕が術後に残るものの、多くの量の植毛が可能な優れた術式です。しかし、決定的な弱点が一つあります。それは「名手でないと良い結果が得られない」という点です。

先の術式説明で解説したように、FUTはメスを使いますので熟練した医師が行う必要があります。国内のFUTの名手といえば、AGAスキンクリニックの柳生邦良先生とヨコ美クリニックの今井先生が2大巨頭と言えると思います。

柳生邦良医師
柳生邦良医師

しかし、柳生先生はメスを置いてFUE植毛しかやらなくなって久しいですし、今井先生は高齢のため第一線をほぼ退いていて後継の先生にその座を譲りつつあります。

もう一人、ヨコ美クリニックの今川先生というFUTの名手がいるのですが、今では積極的にFUTを推奨しておられないようです。

つまり、「この先生にお願いすればFUTは大丈夫!」と自信をもって推薦することが難しくなってしまっているのです。

名医も大事だが「名看護師」がいるかどうかはもっと大事

FUT(メスを使って後頭部をはぎ取る植毛法)のもう一つの課題が看護師の育成です。

FUT植毛では、執刀医が後頭部からはぎ取った髪の毛が付いた頭皮を、看護師が1株単位に分けていきます。これを「株分け」と言います。

株分け中のヨコ美の看護師たち
株分け中の看護師さん

この株分けは手先が器用な熟練の看護師が行わないと毛根を切断してしまいドナーが死んでしまうのです。これを「ドナーロス」と呼びます。

FUTの名手だったAGAスキンクリニックの柳生先生は、紀尾井クリニックという所で日本初の植毛を行っていて、紀尾井クリニックには柳生先生が育てた腕の良い看護師たち株分けを行っていたのですが、移籍先に看護師を連れていくわけにはいかないので、結果してFUTを行えなくなってしまいました。

名医だけでもダメだし名看護師だけがいてもダメなのがFUT植毛の最大の弱点であり、両者が揃ったクリニックが国内で実質ゼロになってしまった為、FUTを行っているクリニックをおすすめとして紹介しづらくなってしまったのです。

FUTは良い植毛法であることは間違いないので大変残念です。

ロボット植毛はドナーロス率が高すぎるため絶対やってはダメ

院長 藤田

ロボット植毛について気になっている方も多いと思いますので解説していきますね。

国際毛髪外科学会という世界最大の植毛学会があります。色々なデータを共有してくれますが、そこで聞いた話ではロボット植毛のドナーロス率は50%に迫る勢いだそうです。

あと5年もすれば技術向上する、みたいな話は以前からあったのですが、残念ながらほとんど進歩していません。
現状では人間の手の方がはるかに正確に手術できるので、あえてロボットで植毛する必要がないと思います。

日本国内で美容整形外科系のクリニックを中心に導入が進んでいるのは植毛ロボットARTAS(アルタス)です。ARTASの評価を一番公平にできるのは湘南美容クリニックさんだと思います。

医療植毛ロボットARTAS(アルタス)
医療植毛ロボットARTAS(アルタス)

元湘南美容クリニックの植毛統括医であった植毛の名医の先生に当院のスタッフが聞いた話を転用いたします。ご本人の言葉そのまんまです。

「僕は少し練習したらロボット君よりFUEが上手くなっちゃいました」

この言葉が全てではないでしょうか。私のようなどこの馬の骨か分からない医師の意見より、植毛の世界的権威である先生の言葉の方がはるかに信頼が置けると思います。

ちなみに、湘南美容クリニックの公式サイトをくまなく読んでいくと、書いてあるのは

高い技術の施術者が自らの手でモーター「ハンドピース」を使って行うFUEに軍配があがります。

湘南美容クリニックは本当に商売がお上手です。

ロボット植毛で患者の注意を引きつけておきつつ、ちゃんと正しいこともこっそりと明記しています。非常に巧(たく)みで、湘南美容クリニックが日本最大の美容整形外科にまで上り詰めたのは、このあたりに秘密があるのかもしれませんね。

現実的な株数を決めておくことで「惨劇」を防ごう

植毛を行うと決めたときに、実は一番重要なのは「将来に渡ってどれくらいの植毛量が必要なのか」という点です。

植毛量には限界があります。後頭部の自分自身の髪の毛を前頭部や頭頂部に「引っ越し」させるのが自毛植毛なので、無限に増やせるわけではないのです。

で、どれくらいのハゲ具合(ごめんなさい)だとどれくらいの植毛量が必要か解説しますね。下記のイラストをご覧ください。

フットボールアワー岩尾とサッカー岡崎慎司

左がサッカーの岡崎慎司選手で右がお笑い芸人のフットボールアワー岩尾さんです。

薄くなっている箇所は違いますが、これくらいの後退の仕方でだいたい1,000グラフト(髪の毛換算で約2,000本)です。これくらいの量であればどこのクリニックでも対応可能なので、行きたいところに行けば良いのかなと。ただしロボット植毛はダメですよ?

続いて世界的俳優の渡辺謙さん。渡辺謙さんで約2,000グラフト(髪の毛換算で約4,000本)必要だと思います。1グラフト1,000円くらいなので200万円+初期費用、くらいのお金を用意しておいてください。

渡辺謙

渡辺謙さんよりさらにAGAが進行して、元政治家の東国原英夫さんくらいまでおでこが後退したらどうなるかというと、このケースで必要な植毛量は4,000~5,000グラフトです。自毛植毛の限界量ですね。

東国原英夫 そのまんま東

これ以上になると後頭部から移植できる限界量を超えてしまうのでウィッグにしたほうが賢明だと思いますが、どうしても自毛植毛にこだわりたいのなら、AGA治療薬の効果が出にくい前頭部(M字)に集中して植えたほうが良いと思います。

前髪は植毛で作っておいて、頭頂部は薬(ミノキシジルタブレット)の治療でがんばるという両面作戦ですね。

逆に絶対にやってはいけないのが「まんべんなく植える」やり方です。薄毛がさらに進行する可能性も十分にありえますので、東国原さんくらいまでハゲあがってしまったならM字にだけ植毛するようにしてください。

欲張りすぎてしまうと、後頭部が惨劇になります。こんな風に↓

FUE植毛の傷跡
FUE植毛の傷跡

大手が値下げし中小クリニックとの価格差はほぼゼロに

業界大手ってだいたい高いじゃないですか。例えば車だと、同等の性能なのにマツダとトヨタでは50万円くらい違ったりしますよね。

自毛植毛クリニックも以前は大手ほど手術代が高かったのですが、シェアトツプのアイランドタワークリニックが最近2割ほど値下げしました。


そのため大手と中小クリニックとの価格差がほぼほぼゼロになってしまい、実績に乏しい中小の植毛クリニックを選択する理由がなくなってしまったのです。

植毛大手3院の価格比較表

スクロールできます
アイランドタワー 親和 AGAスキン
基本料22万円 22万円 22万円
1株単価990円 990円 1,067円

似たり寄ったりですよね。

価格帯だけ見ればどこで植毛しても大差はないので、最終的には実績で決めて良いのではないかと思います。ここで言う実績とは「業界シェア率」のことを指します。

院長 藤田

大切なこととはいえ長々と解説してしまい失礼しました。無事ここまでたどり着けたでしょうか?

最終決断を後押しするために、植毛クリニックをランキングにして紹介いたしますね。

医師の立場で「おすすめ」という単語は使えないので「紹介したいクリニックランキング」ということにさせていただきます。ではではまいりますね。

1位 アイランドタワークリニック

アイランドタワークリニック
店舗新宿・名古屋・大阪・福岡
電話0120-43-1082
理事長井川 浩晴
単価1株(=グラフト)あたり990円
術式FUEのみ

アイランドタワークリニック公式HP

真っ先に最上位ランクとして紹介せざるをえないのが業界最大手のアイランドタワークリニックです。

自毛植毛におけるアイランドタワークリニックの市場シェアは50~60%の間を行ったり来たりしています。業界2位は紹介ランキング2位の親和クリニックだと思われますが、親和クリニックの倍以上の患者さんをさばいていると思います。

メスを使わないFUEと呼ばれる植毛法を日本に広めたのもここアイランドタワークリニックで、親和クリニックの総院長も元はアイランドタワークリニックで執刀していた先生です。

わかりやすくいえばトヨタみたいなものです。携帯でいえばNTTドコモといったところでしょうか。

NTTドコモも以前は携帯料金が一番高かったと思いますが、今ではauやソフトバンクと料金変わらないですよね?
「植毛業界のNTTドコモ」とも言えそうなアイランドタワークリニックも料金を2割ほど下げたことで植毛業界2位以下のクリニックと同じ値段で植毛を受けられるようになりました。

最終的にどこで植毛するかはあなた次第ですが、最大手のクリニックであり値段も他院と変わりませんので、真っ先にカウンセリングに行くとしたらアイランドタワークリニックが賢明だと思います。

アイランドタワークリニック公式HP

2位 親和クリニック

親和クリニック
店舗新宿・銀座・名古屋・大阪・福岡
電話0120-8686-71
総院長音田 正光
単価1株(=グラフト)あたり900円
術式FUEのみ

紹介ランキング第2位は、業界第2位の親和クリニックさんです。

親和クリニックはアイランドタワークリニックの親戚みたいな植毛クリニックです。総院長の恩田先生(下記画像)はアイランドタワークリニック出身ですし、MIRAI法という独自の名前を付けてはいるものの、植毛のやり方はほぼ同じで料金も一緒です。

親和クリニック

「アイランドタワークリニックさん、元同僚なんだし仲良くしましょうよ♪」

ということなのかも知れません。全国に5院ありますが個々の店舗の大きさは小ぶりです。アイランドタワークリニックほどお金を持っていないからなのか、繁華街から少し外れた場所に立地しています。

1位ではなく2位にしたのは、単純に市場シェア率です。業界2位とはいえアイランドタワークリニックから大きく遅れをとっていますので、当記事のランキングでも2位にするのが妥当なのかなと。

ただし、アイランドタワークリニックのほうが優れているとか親和クリニックのほうが劣っているということではありません。NTTドコモが好きな人はアイランドタワークリニックに行けばいいしauやソフトバンクが好きなのであれば親和クリニックに行けばよいと思います。

親和クリニック公式HP

3位 AGAスキンクリニック

AGAスキンクリニック
店舗品川院のみ(東京都品川区)
電話0120-31-9696
執刀医柳生邦良
単価1株(=グラフト)あたり1,067円
術式FUE

3番目に紹介したいのは、AGAスキンクリニックさんです。

AGAクリニックとしては業界でも最大手に近い巨大なクリニックですが、自毛植毛に進出したのはつい最近のことです。ではなぜ3位なのかというと、あの名医の存在です。

FUTの名手にして国際毛髪外科学会元会長

ここ(AGAスキンクリニック)を3位にした理由は、あの柳生邦良先生が移籍してきたからです。

植毛業界の中で柳生先生を知らない人はいないほどの有名人で、世界最大の毛髪外科学会(国際毛髪外科学会)で日本人として唯一会長に選出された世界的な権威の先生です。

柳生邦良医師
柳生邦良医師

これだけ読むと「ここに行ってみうよ!」となると思いますが、それは少し違っていて、柳生先生はメスを使うFUTの名手ではあるものの、メスを使わないFUE法(HairStorong法と名乗ってますが中身はFUE法です)の名手とは言えません。

また、柳生先生は品川院(東京都品川区)でしか手術を行わないので、利便性の面からもアイランドタワークリニックや親和クリニックほど推す要素が見つけられません。ですので3位としました。

AGAスキンクリニック公式HP

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まとめ

かなりの長文になってしまったので、当記事をまとめさせていただきますね。まずは価格表です。

自毛植毛クリニック価格比較表

スクロールできます
アイランドタワー 親和 AGAスキン
基本料220,000円 220,000円 220,000円
1株単価990円 990円 1,067円

ご覧のとおり価格差はないに等しいです。よって、価格面だけ見ればどこの植毛クリニックで施術しても財布から出ていくお金は同じなので、気になるところで植毛を受ければ良いのかなと。

ただし、全国主要都市(東京・名古屋・大阪・福岡)に進出していて、かつ市場シェア率、つまり多くの患者さんが通った実績面においてはアイランドタワークリニックが他を大きく引き離しています。

よってまずはアイランドタワークリニックにカウンセリングに行ってみてから他院を研究すれば良いと思います。順番大事です。

アイランドタワークリニック公式HP

名医不在によりメスを使うFUTが推せなくなった

自毛植毛時の「術式」に関しては、数年前までならFUTと呼ばれるメスを使う植毛法を当サイトでは推していました。

しかし、当記事の前半で説明したとおり、FUTの名医およびFUTに慣れた看護師が育たなくなっていることから、FUTを推せなくなってしまいました。

したがって、まずはメスを使わず痛みも少ないFUE法の最大手であるアイランドタワークリニックでカウンセリングを受けてみるのが先決だと私は思います。
メスを使うFUTは「その後」に考えても遅くはないのかなと。

アイランドタワークリニック公式HP

以上

参考文献

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UNGER, Walter P., et al. Hair transplantation. CRC Press, 2010.

DINH, Quan Q.; SINCLAIR, Rodney. Female pattern hair loss: current treatment concepts. Clinical interventions in aging, 2007, 2.2: 189-199.

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ROGERS, Nicole E.; AVRAM, Marc R. Medical treatments for male and female pattern hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2008, 59.4: 547-566.

NORWOOD, OʼTAR T. Male pattern baldness: classification and incidence. Southern medical journal, 1975, 68.11: 1359-1365.

O’TAR, T. Incidence of female androgenetic alopecia (female pattern alopecia). Dermatologic Surgery, 2001, 27.1: 53-54.

TROST, Leonid Benjamin; BERGFELD, Wilma Fowler; CALOGERAS, Ellen. The diagnosis and treatment of iron deficiency and its potential relationship to hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2006, 54.5: 824-844.

CASH, T. F. The psychosocial consequences of androgenetic alopecia: a review of the research literature. British Journal of Dermatology, 1999, 141.3: 398-405.

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