海外製の育毛剤ランキング!これで発毛しなければ自毛植毛しましょう

育毛剤

cheat(チート)という英単語があります。直訳すると「だます」とか「あざむく」という意味になりますが、「ズルい」というのが一番しっくりくる和訳だと思います。

ドラゴンクエスト2だったと思いますが、コントローラーである操作をするとレベル99(=最強)からゲームをスタートでき、いとも簡単にラスボスまでたどり着くことができました。

こういうズルい攻略法のことを「チート技」などと呼んでいますが、育毛剤にも

国内製薬会社の人

その発毛成分をダブルで主成分にするのはズルいだろ!日本だと厚労省が認めてくれないから実現不可能な育毛剤だよ。勝てっこないよ。。

このように製薬会社泣かせのズルい育毛剤が世界には存在しますので紹介していきたいと思います。

ただし、気を付けていただきたいのはチート育毛剤は個人輸入代行店でしか手に入りませんのであくまで自己責任で使って欲しいという事です。医師の中には、

頑固医師

個人輸入代行なんてけしからん。誰が責任取るんだ!

みたいなことを言う先生たちも大勢いらっしゃいます。しかし、冒頭で申し上げたとおり「自己責任」での使用であれば問題ありませんし、そもそも薄毛で悩んでいる患者さんであれば発毛するならワラにもすがる思いなのです。

もう一つ。当記事で紹介する商品は飲み薬ではなく育毛剤です。頭皮にかけることで起きる副作用といえば頭皮のかぶれ程度であって、人体に決定的な副作用など起きようがありません。

従って、患者さんが責任を負えるのであれば「選択の自由」なわけですから、ガミガミ言うようなことではないのかなと。それにそもそも、「誰が責任を負うんだ」という医師に限って責任を負っているのを見たことがないですけどね。

当記事では自院に意図的に患者様を誘導するような文言は一切ございませんが、他院や他商品を紹介しているため医療広告ガイドラインの規定により広告扱いとなっておりますことを予めご了承ください。

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

医師略歴・プロフィールはこちら

目次

4位 リグロースラボSP2

リグロースラボSP2スピロノラクトン
商品名

リグロースラボSP2

主成分

スピロノラクトン2%(脱毛抑制)

価格

1,950円(約1か月分)

4つの商品を紹介していきますが、4位として紹介するのはリグロースラボSP2という育毛剤です。

主成分のスピロノラクトンは本来の目的は利尿作用で、高血圧症、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、特発性浮腫、悪性腫瘍に伴う浮腫および腹水、栄養失調性浮腫、原発性アルドステロン症の診断および症状の改善に用いられます。
引用元:くすりのしおり

もっと簡単に説明すると、病気によって体内にたまってしまった悪い水分をおしっこで外に出してしまうことで血圧を下げることを狙ったお薬がスピロノラクトンですが、利尿作用を狙った薬を飲むとなぜ髪の毛の良いのかは、実は定まった評価がありません。

スピロノラクトンを飲むと男性ホルモンが抑制されて脱毛(抜け毛)を抑制できる「らしい」ということで、欧米で使われはじめ、日本だとFAGA(女性型脱毛症)クリニックでスピロノラクトンが処方されていますが、エビデンス(医学的な裏付け)がないので評価のしようがありません。

また、スピロノラクトンは飲み薬ですので、それを育毛剤にまぜて頭皮にかけたところでどこまで効果があるかは怪しいと言わざるを得ませんが、日本では売っていない海外製ならではの育毛剤なので一応紹介しておきました。

3位 フォリックス FR07

フォリックスFR7 ミノキシジル アデノシン
商品名

フォリックス FR07

主成分

ミノキシジル7%(発毛)
アデノシン(発毛促進)

価格

4,480円(約1か月分)

当記事(海外製育毛剤ランキング)の第3位として紹介するフォリックス FR07は、育毛剤というよりは発毛剤と言ったほうがよいかも知れません。

医薬品の効果効能を表示する際は厳格なルールが存在していて、ミノキシジルを主成分にした育毛剤は「発毛剤」と名乗っても良いことになっているのです。

少し手前にスクロールして、ランキング4位のリグロースラボSP2を読み返して欲しいのですが、リグロースラボSP2の主成分はスピロノラクトンで、ミノキシジルは入っていないので「育毛剤」としか名乗れないのです。

また、効果効能を表示するさいも「発毛」とはかけず「発毛促進」という少し濁した言い方になります。

資生堂の特許を侵害

話をフォリックスFR07に戻しますが、この商品は思いっきり特許侵害しています。

資生堂が製造販売している「アデノゲン」という育毛剤がありますが、このアデノゲンの主成分「アデノシン」という発毛促進成分をフォリックスDR07は使用しています。

資生堂薬用アデノゲン
資生堂 薬用アデノゲン

アデノシンはAGA診療ガイドラインの推奨度Bに認定された優れた発毛促進成分で、資生堂が研究開発した成分であり資生堂が特許を抑えています。

言わずもがなですが、資生堂に特許料を払わずに勝手にアデノシンを育毛剤の成分として使用してはダメなんですよ。にも拘わらずフォリックスFR07はアデノシンを主成分の一つにして販売していますので、資生堂の特許を侵害しています。

資生堂はフォリックスFR07の販売元に裁判を仕掛ければ勝てると思いますが、海外製の育毛剤なので面倒で放置しているのかも知れませんね。

特許は侵害しているけど患者の味方

フォリックスFR07は特許を侵害してはいるものの、薄毛で悩み続け、他の育毛剤や発毛剤で発毛しなかった人にとって救世主であることは間違いないと思います。

私はこの育毛剤を推薦することはしません。ルールを超えた育毛剤ですので医師として推すことはできません。しかし、発毛成分ミノキシジルがリアップなどの国内産発毛剤より2%多く含まれていることなどを考慮すると、購入を止めることはいたしません。

2位 フォリックスFR12

フォリックスFR12
商品名

フォリックスFR12

主成分

ミノキシジル12%(発毛)
フィナステリド(脱毛抑制)
アデノシン(発毛促進)

価格

5,180円(約1か月分)

ランキング第2位はフォリックスFR12です。ランキング3位のフォリックスFR07の上位互換バージョンの育毛剤で「これでもか!」というくらいに発毛や抜け毛抑制の成分がてんこもりで入ってます。

ミノキシジル濃度は国内製発毛剤の倍以上

まず、発毛成分として厚労省から認められているミノキシジル(※)が、国内製の育毛剤(大正製薬リアップなど)の倍以上入っています。
※リアップは5%でフォリックスFR12は12%

リアップX5PLUSNEO(ミノキシジル発毛剤)大正製薬
大正製薬リアップ

これだけで発毛期待度UPは間違いないのですが、それだけではありません。

アデノシンに加えてフィナステリドも入っています

フォリックスFR12には、ランキング第3位に推しているフォリックスFR07と同様に、資生堂の特許成分である発毛促進成分アデノシンが入っています。

すでに説明しましたが、特許侵害です。資生堂以外の日本のメーカーがこれをやったら裁判所命令で即販売中止させられてしまいますが、製造販売元が海外なので何でもありのようです。

で、さらにです。さらに、フォリックスFR12には脱毛抑制成分として最もポピュラーなフィナステリド「も」入っているのです。

下記の表は、AGA診療ガイドラインの抜粋で、発毛期待度を推奨度別にまとめたものです。

AGA診療ガイドラインの推奨度表

当記事のランキングの根拠もこの表を参考にしていますが、ランキング2位に推挙したフォリックスFR12は赤枠で囲ったとおり、発毛期待度が高い成分を3つも含有したトンデモない育毛剤なのです。

表の一番上のフィナステリドは脱毛抑制剤で、ミノキシジルは発毛剤、アデノシンは発毛促進剤です。抜け毛の進行を抑制しながら発毛を促しまくるという大変贅沢な育毛剤であることが分かっていただけると思います。

当記事の冒頭で「チート」という言葉を出しましたが、まさにチート(ズルい)ですよね。これだけ発毛成分をてんこもりで含有させても大正製薬リアップより2,000円以上安いわけですから。

【警告】アデノシンは資生堂のアデノシンとは別物

ここで一つ注意して欲しい点があります。フォリックスFRシリーズに含有されているアデノシンですが、資生堂の育毛剤「アデノゲン」の主成分であるアデノシンとは別物の成分と思ってほぼ間違いないです。

なぜなら、もし仮に同じ成分なら、資生堂から特許違反で訴えられたらフォリックスFRシリーズは即販売中止になりますので、そんな冒険をするわけがないからです。

当記事ランキングの2位および3位のフォリックスFRシリーズは、一見すると魅力的な商品ではありますが、成分の信頼度という点においては疑問符が残らざるを得ませんので、よほどの理由がない限りはランキング1位の育毛剤を選択すべきかと思います。

1位 CLINIC FORのフィナステリド入り発毛剤

CLINIC FORのAGAオンライン診療
商品名

CLINIC FORのフィナステリド入り発毛剤

主成分

ミノキシジル(発毛)
フィナステリド(脱毛抑制)

価格

11,000円(約1か月分)

院長 藤田

ランキング第1位は、「CLINIC FORのフィナステリド入り発毛剤」です。

商品名というよりは、CLINIC FOR (クリニックフォア)という大手AGAクリニックでのオンライン診療でのみ入手可能なチート育毛剤です。

当記事は海外製の育毛剤特集ですが、ここまで紹介してきた3商品はどれも出所(でどころ)が相当怪しいです。明らかな特許違反を犯している商品もありますし、医師として推奨することはできません。

また、個人輸入代行を経由しないといけないので、コロナ禍(ころなか)では供給がよくストップしてしまい、頼んだのに半年先しか手元に届かないということにもなりかねませんし、副作用が出た場合の対応を一切してくれません。逃げられてしまいますから。

よって、当記事の本題(海外製の育毛剤特集)からは脱線しますが、日本製で1商品紹介させていただきます。

海外製よりメイドインジャパンの安心感と信頼感

CLINIC FOR (クリニックフォア)は、都心部に6店舗構えている大手クリニックグループです。新型コロナウイルスが流行し始めたときに、いち早く医療体制を整えてPCR検査を実施した男気あふれる医療機関です。

薬の処方の仕方もとても丁寧です。

AGA専門クリニックの多くが患者の副作用リスクを無視して高濃度の薄毛治療薬をインフォームドコンセントなしに処方していますが、CLINIC FOR(クリニックフォア)はそのような乱暴なことはしていません。

たとえば、心不全などの循環器疾患につながるリスクがあるミノキシジルタブレットは2.5mgの低濃度のものしか処方しないという徹底ぶりで、患者ファーストを貫いているある意味珍しい医療機関です。

そのCLINIC FOR (クリニックフォア)で、フィナステリド入りのミノキシジル外用薬(発毛剤)を取り扱っています。私が確認した限りですが国内ではここでしか手に入らないと思われます。

ランキング2~4位に紹介した海外製の育毛剤(ミノキシジル外用薬)は価格面では魅力的だと思いますが、まず間違いなく「安かろう悪かろう」の商品ですので、メイドインジャパンのフィナステリド入り発毛剤を選ぶべきでしょう。

CLINIC FOR 公式サイト

CLINIC FORのフィナステリド入り発毛剤を選ぶべき理由

さて、結論を書きます。当記事で紹介した海外製の「チート育毛剤」4つの中から選ぶとしたら、私はランキングどおり1位の「CLINIC FORのフィナステリド入り発毛剤」を推挙いたします。

アデノシンは評価対象外

まず、アデノシンは評価対象外としました。

理由はすでに説明しましたが、ランキング2位およい3位のフォリックスFRシリーズに含有されているアデノシンは、資生堂の特許成分であるアデノシンとは別物である可能性が濃厚だからです。

よって、フォリックスFRシリーズはアデノシンを抜いた商品として評価せざるを得ませんので、ランキング1位の商品より格下扱いになってしまうのは致し方ないと思います。

ミノキシジル濃度が高すぎます

2つ目の理由は発毛成分ミノキシジルの濃度です。

リアップなどの国内製の発毛剤がミノキシジルの濃度が5%未満に規制されている理由は、5%を大きく超えてしまうと頭皮がかぶれてしまう恐れがあるからです。

特に、ランキング2位のフォリックスFR12はミノキシジルの濃度が12%と非常に濃いです。ここまで濃いと副作用が無視できないので医師として安易に使用を薦めることは気が引けます。

よって、ランキング2位のフォリックスFR12はリスキーな育毛剤と言わざるを得ないです。

「メイドインジャパン」に勝る購入理由は見つかりません

最後、決定的な理由は「製造国」です。

「この国で製造された商品なら安心」という国を思い浮かべることができるでしょうか?例えば我が同盟国であるアメリカ製はどうでしょうか?

ロレックスなどを製造しているスイス製とかでギリギリ許容範囲な気がしないでもないですが、日本製と比べれば信頼度に雲泥の差があるのは火を見るよりも明らかです。

したがって、脱毛抑制成分フィナステリド入りの育毛剤を選ぶなら、CLINIC FORのフィナステリド入り発毛剤(育毛剤とも言います)一択で良いでしょう。

CLINIC FOR 公式サイト

※公式サイトの後半のほうに「フィナステリド・ミノキシジル外用薬 11,000円」と記載があります

以上

参考文献

SPRINGER, Karyn; BROWN, Matthew; STULBERG, Daniel L. Common hair loss disorders. American family physician, 2003, 68.1: 93-102.

CASH, T. F. The psychosocial consequences of androgenetic alopecia: a review of the research literature. British Journal of Dermatology, 1999, 141.3: 398-405.

COTSARELIS, George; MILLAR, Sarah E. Towards a molecular understanding of hair loss and its treatment. Trends in molecular medicine, 2001, 7.7: 293-301.

HUNT, Nigel; MCHALE, Sue. The psychological impact of alopecia. Bmj, 2005, 331.7522: 951-953.

STENN, K. S.; PAUS, Ralf. Controls of hair follicle cycling. Physiological reviews, 2001.

YANO, Kiichiro, et al. Control of hair growth and follicle size by VEGF-mediated angiogenesis. The Journal of clinical investigation, 2001, 107.4: 409-417.

PAUS, Ralf; COTSARELIS, George. The biology of hair follicles. New England journal of medicine, 1999, 341.7: 491-497.

YANO, Kiichiro, et al. Control of hair growth and follicle size by VEGF-mediated angiogenesis. The Journal of clinical investigation, 2001, 107.4: 409-417.

CHASE, Herman B. Growth of the hair. Physiological reviews, 1954, 34.1: 113-126.

PASTERNACK, Sandra M., et al. G protein–coupled receptor P2Y5 and its ligand LPA are involved in maintenance of human hair growth. Nature genetics, 2008, 40.3: 329-334.

CARELLE, Nadége, et al. Changing patient perceptions of the side effects of cancer chemotherapy. Cancer, 2002, 95.1: 155-163.

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次