医師が発毛剤のおすすめを医学的根拠に基づきランキング(髪を増やす用途)

発毛剤

約20年前に発売開始され、「相棒」水谷豊さんのCMでお馴染みの「大正製薬リアップ」のことを恐らくあなたもご存じではないでしょうか。

リアップの主成分であるミノキジジルが治験(二重盲検比較試験)によって発毛効果が厚労省によって正式に認められたため、数ある育毛剤の中でもリアップだけは「発毛」と言う効果を暗示する単語を商品のパッケージやCMなどで使って良いことになりました。

リアップX5PLUSNEO(ミノキシジル発毛剤)大正製薬

他の育毛剤では「発毛を促進する」と宣伝するのはOKですが「発毛する」と言ってしまうと薬機法(※)という法律に抵触してしまい、場合によっては書類送検されてしまうこともあります。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)

つまり、発毛成分ミノキジジル入りの外用薬は、いわゆる「育毛剤」と呼ばれる医薬品とは一線を画した別格の存在なのです。

しかし、「別格の存在」と言いつつも、別格なのはリアップだけでなく、私が確認できているだけで18商品が市場に流通し薬局の店頭などで販売されています。

理由はリアップの特許切れです。特許で権利が守られるのは20年と決まっていて、新型コロナウイルスで一躍「時の薬」となったあのアビガン®も発売開始から20年が経過したために特許が切れていて、中国でジェネリック薬が作られ始めています。

読者の声

18種類もある中でいったいどれを選べばいいの?

当然このような疑問があなたの脳裏にも浮かんでいるはずので、まずはバッサリと「18個 → 2個」まで私が絞りましょう。2個まで絞れば「これで行こう!」とあなたも決めやすくなることでしょう。

早速結論から。

  • リアップX5プラスネオ
  • 加美乃素デルタ

この↑2つに絞らせていただきました。理由を以下に述べたいと思います。

また、こちらの2商品以外で紹介しておきたい発毛剤として、ミノキシジルに加えフィナステリドが含有されている外用薬の「チート」発毛剤も紹介しておきます。

一般的には飲み薬に配合されている抜け毛抑制成分のフィナステリドですが、外用薬に配合することで、頭皮からフィナステリドを浸透させ発毛と抜け毛抑制を同時に狙った興味深い商品です。

院長 藤田

当記事は「ランキング」という表記を使っております。医療広告ガイドラインの規定により「広告記事」に該当いたしますので予めご承知おきください。

この記事の執筆者

内科総合クリニック人形町 院長 藤田 英理(総合内科専門医)

藤田 英理 内科総合クリニック人形町 院長

東京大学医学部保健学科、横浜市立大学医学部を卒業。虎の門病院、稲城市立病院、JCHO東京高輪病院への勤務を経て内科総合クリニック人形町を開院。総合内科専門医。AGA治療や生活習慣病指導も行う。

所属:日本内科学会日本動脈硬化学会日本頭痛学会

医師略歴・プロフィールはこちら

目次

医学的には発毛効果はほぼ同じと考えられ、「最安値でOK」

元SMAPの草彅君や香取慎吾さんのCMでおなじみのスカルプDメディカルミノキ5や大正製薬リアップなどの通称「発毛剤」と呼ばれる医薬品は、すべてミノキジジルが主成分でミノキジジルに対して厚労省が発毛効果を公式に認めています。

そして、発毛剤として市販する場合、後発薬(ジェネリック医薬品)と言えども厚生労働省で薬事承認を得ないといけないので、今回紹介する商品は全て国(厚労省)が認可した発毛剤になります。

主成分(ミノキジジル)が同じで厚労省の認可も得ている、つまり、18商品は「ほぼ同じ薬」ですので、発毛効果も概ね同等と捉えてよいと考えます。

厳密には、実際の薬剤は薬効成分以外にコーティング剤やいわゆる保存料の類などさまざまな成分で成り立っており、ジェネリックは薬効成分こそ同一ではあるものの、その他の成分のすべてが必ずしも先発薬と同一とは限らない点には留意が必要です。

外用薬という事もありますので、先発薬とジェネリックの間にそこまで致命的な効果の差は生じないものと推測され、基本的には「安い順で」選んで差し支えないと考えます。こうして考えていくと18商品の中から最安値の1商品に絞り込めます。

この記事の後半は、18商品の発毛剤のランキングになっていて価格順に並んでいます。記事の下に行けば行くほど安い発毛剤が並んでいて、一番下にある「加美乃素デルタ」という発毛剤が最安値(希望小売価格比較)になります。

加美乃素デルタ 4,950円(税込)

ただですね、これだと実も蓋(ふた)もないし、価格だけでランキングを決めるなら価格比較サイトとやっていることが変わらないので、医師である私がわざわざ記事を書く意味がないです。

というわけで、別の視点でもう1商品残して「決勝戦」を行うのも悪くないと思い、「先発薬リアップは決勝戦に残してあげてもいいのでは?」ということを説明していきます。

「元祖発毛剤」リアップはマルチ成分で勝負

「決勝戦」に残す大正製薬リアップについて紹介します。

先発薬 is 正義

医者の中にも患者さんの中にも「いくら薬効成分が同じでも先発薬とジェネリックなら高くても先発薬の方がいい」という人が一定数いらっしゃいます。

言うまでもなく発毛剤(ミノキシジル外用薬)の先発薬は大正製薬のリアップで、それ以外の17商品はジェネリック医薬品ですので、もしあなたが「先発薬 is 正義」と思ってらっしゃるならリアップを選ぶのはありだと思います。

リアップX5PLUSNEO(ミノキシジル発毛剤)大正製薬
リアップX5プラスネオ

リアップは、初代から改良につぐ改良を重ねて現在は「リアップX5プラスネオ」という名前になっています。ビジネスシーンでブラッシュアップ(磨きこみ)という言葉を使うことがあると思いますが、まさに商品を年々ブラッシュアップしリアップは進化を続けています。

もちろん、磨きこんだからといって発毛度合いがUPすると結論付けることは出来ませんが、他の商品より一日の長があることは確かだと思います。

リアップは「他成分盛りだくさん」で差別化

本記事では18商品紹介しますが、主成分であるミノキジジルに「別の成分」を追加している商品が2つあります。一つはランキング12位に出てくる「FCI」というジェネリック医薬品で、もう一つがリアップです。

FCIはミノキジジル + 3成分で、リアップはミノキジジル + 6成分です。

成分が多いから良いというものではないし、ミノキシジル「以外」の成分は医学的には発毛との因果関係を認められませんので「成分が多いから発毛期待度が高い」とはなりません。

しかし、フケを抑えたり炎症を抑えたり、などの頭皮を整える効能がある(とされる)成分が6種類入っていますので、もしあなたが、

  • 頭皮に良さそうな成分は多いに越したことはない
  • 多少高くても先発薬のほうが安心できる

という考えなら、大正製薬リアップを決勝戦に残してあげてもいいのかなと思い、ランキングに入る前に特別にリアップを紹介させていただきました。

全18種の発毛剤を価格順にランキング付け

前置きはこれくらいにしてそろそろランキングに入りたいと思います。以下は、私の方で確認できた市販されているミノキシジル外用薬(発毛剤)を簡単なコメントをつけて解説していきます。

高い商品からランキング形式で紹介し、一番下が最安値の商品になりますので、サラーっと全体を眺めつつご自身に合った発毛剤を見つけてみてください。

18位 スカルプD メディカルミノキ5

SCALPDメディカルミノキ5(ミノキシジル発毛剤) アンファー
  • 商品名 スカルプD メディカルミノキ5
  • 税込定価 7,800円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 アンファー株式会社
  • 製造販売元 東亜薬品株式会社

スカルプDといえば育毛シャンプーのイメージが強いと思います。

雨上がり決死隊の宮迫博之さんのCMがヒットして育毛シャンプーの一大ブランドになり、恐らく日本で一番売れている育毛シャンプーだと思います。しかもダントツに。

発売元であるアンファー(株)は豊富な資金力を背景にして、AGA専門クリニックの老舗中の老舗である「Dクリニック」と提携し監修してもらいながら本発毛剤(スカルプDメディカルミノキ5)を開発しましたが、アンファーは製薬会社としての認可を持っていないので、ジェネリック医薬品製造で実績のある東亜薬品(株)が実際の製造販売元です。

ライバルであるリアップが中高年層を狙って水谷豊さんをSM起用しているのに対し、このスカルプDメディカルミノキ5は、元SMAPの草彅剛さんと香取慎吾さんをイメージキャラクターにして若者をターゲットにした発毛剤です。

ただし、主成分は同じですので「僕はまだ若いからスカルプDのほうがいのかな?」と考えるのは正しくないし、CMにお金を使っているからなのか、ちょっと高すぎますかね。

17位 リアップX5プラスネオ

リアップX5PLUSNEO(ミノキシジル発毛剤)大正製薬
  • 商品名 リアップX5プラスネオ
  • 税込定価 7,752円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 製造販売元 大正製薬株式会社

発毛剤の「先発薬」はこのリアップになります。初代リアップはミノキシジル濃度が1%からスタートし、先々代のリアップX5から現在と同じ濃度の5%になりました。

前段の説明で、リアップは多成分で勝負しているみたいなことを書きましたが、具体的に説明しますね。

  • ピリドキシン塩酸塩 0.05 g 過酸化物質やフケの発生の原因となる皮脂の過剰な分泌を抑制
  • トコフェロール酢酸エステル 0.08 g 皮脂の酸化防止作用や血行促進作用
  • l-メントール 0.3 g 頭皮のかゆみをおさえる
  • ジフェンヒドラミン塩酸塩 0.1 g 頭皮のかゆみをおさえる
  • グリチルレチン酸 0.1 g 抗炎症作用
  • ヒノキチオール 0.05 g 殺菌作用によりフケの発生をおさえる
    引用元:リアップX5プラスネオ添付資料

上記の効能はリアップX5プラスネオ(リアップの最新商品)の添付資料から引用したものですが、「頭皮のかゆみをおさえる」などの表記は、厚労省が「ここまでなら書いていいよ」と認めている表記法なので、実際に上記のような効能があると思っていただいて大丈夫です。

製造販売元はあの大正製薬さんですので品質面の信用はできそうですし、最安値の商品に比べると月々の支払額が2,800円高くなってしまうとはいえ、経済的にゆとりがある方ならリアップを選択するのもありな気がいたします。

15位タイ リグロ®EX5

リグロEX5ロート製薬株式会社
  • 商品名 リグロ®EX5
  • 税込定価 7,700円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 製造販売元 ロート製薬株式会社

リグロ®EX5の製造販売元であるロート製薬は、目薬のイメージが強いと思いますが、サッカーの本田選手をCM起用して発毛界に乗り込んできました。

本田選手くらいフサフサになるのであればいいのですが、ミノキシジル以外に有効成分は入っておらず、著名な製薬会社が製造販売している点を除けばこれといった訴求ポイントはありませんので、もっと安い商品を選べばいいのかなと思います。

イメージキャラがガッキー(新垣結衣)なら

「リグロ®EX5は最高です。医師である私の目から見てもこの商品で間違いないです!キリッ」

とゴリ推しするんですけどね(笑)

15位タイ ミノキシジルローション5%「JG」

ミノキシジルローション5%「JG」
  • 商品名 ミノキシジルローション5%「JG」
  • 税込定価 7,700円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 日本ジェネリック(株)
  • 製造販売元 シオノケミカル(株)

製造販売元のシオノケミカルはジェネリック医薬品の製造メーカーとしては古参の部類に入り、会社の規模もそこそこ大きいので発毛剤としての信頼性は十分なのですが、いかんせん高すぎますね。

狙いがちょっと分からないです。

14位 アロゲイン5 

ミノキジジル外用薬アロゲイン
  • 商品名 アロゲイン5
  • 税込定価 7,678円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 製造販売元 佐藤製薬株式会社

栄養ドリンク「ユンケル」でおなじみの佐藤製薬から発売されたアロゲイン5は、ユンケルのようにイチローを起用するわけでもなく、大手の製薬会社が満を持して出した発毛剤にもかかわらず完全に埋もれてしまってます。

パッケージのデザインは秀逸なのですが、値段が高いしイチローファン以外はスルーでやむなしかなと。

13位 ミノキシジル配合外用液5%「FCI」

ミノキシジル発毛剤FCI富士化学工業
  • 商品名 ミノキシジル配合外用液5%「FCI」
  • 税込定価 7,480円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 他成分 ピリドキシン塩酸塩、酢酸トコフェロール、l-メントール
  • 製造販売元 富士化学工業株式会社

新型コロナウイルスの治療薬として全世界から注目を集めている「アビガン」の製造元(富士化学工業)が、こっそりと発毛剤を出していることは誰も知らなかったのではないでしょうか。
※FCIはFuji Chemistry Industry(富士化学工業)の略称です

ミノキシジル以外に3つの有効成分が配合されていて、大正製薬リアップに一番近い商品といえそうです。もう少し安ければ推してもよいのですがちょっとお値段が高い印象を受けます。

余談ですが、脱毛予防薬であるプロペシア®のジェネリック医薬品としてフィナステリド錠 1 mg「FCI」という商品も製造販売していて、一部のAGA専門クリニックで処方されています。

12位 LABOMO ヘアグロウ ミノキシ5

LABOMO(ミノキシジル発毛剤)アートネイチャー
  • 商品名 LABOMO ヘアグロウ ミノキシ5
  • 税込定価 6,960円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 株式会社アートネイチャー
  • 製造販売元 カイゲンファーマ株式会社

日本初のウィッグ(かつら)専門メーカーで、東証一部上場企業でもあるアートネイチャーが発毛剤市場に参入してきました。林先生を「はやす先生」とダジャレにして知名度を上げようと努力されておられます。

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アートネイチャーは製薬会社ではないのでカイゲンファーマ(株)に製造してもらって、それを販売している形をとっていますので、スカルプDメディカルミノキ5(アンファー)と同じやり方ですね。

11位 ミノカミング

ミノカミング(ミノキシジル発毛剤)大興製薬株式会社
  • 商品名 ミノカミング
  • 税込定価 6,930円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 (株)シーディ
  • 製造販売元 大興製薬(株)

すいません。大興製薬のことは知っていますが、それ以外に訴求ポイントは特にないなと。

10位 ケカール

ケカール(ミノキシジル発毛剤)日邦薬品工業
  • 商品名 ケカール
  • 税込定価 6,110円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 日邦薬品工業(株)、米田薬品工業(株)
  • 製造販売元 大興製薬(株)

10位の商品と同じ大興製薬が製造販売している発毛剤なのに、こっちの商品(ケカール)のほうが820円安いです。

9位 ミノアップ

ミノアップ(ミノキシジル発毛剤)東和薬品
  • 商品名 ミノアップ
  • 税込定価 6,091円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 東和薬品(株)
  • 製造販売元 リョートーファイン(株)

当記事に出てくる18商品の中で、ある意味最も意味不明なのがこのミノアップです。

製造しているのはリョートファインという千葉県柏市の小さな製薬会社で、ミノアップ含めて当ランキング内で4つの商品を製造しています。ここまではいいのですが、販売会社はジェネリック医薬品としては明らかに大手の部類に入る東和薬品で東証一部上場企業です。

脱毛予防薬のフィナステリドで東和薬品はジェネリック医薬品を製造販売しているのですが、なぜミノキジジル外用薬を千葉の小さな製薬会社に作らせているのでしょうか。全く意味不明です。値段も中途半端ですしスルーでやむなしかと。

8位 メディカルアップ

ミノキジジル外用薬メディカルアップ
  • 商品名 メディカルアップ
  • 税込定価 6,050円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 (株)はぴねすくらぶ
  • 製造販売元 リョートーファイン(株)

中堅の通販ショップ「はぴねすくらぶ」で販売されている発毛剤がこのメディカルアップです。ランキング9位のミノアップと同じリョートファインが製造している発毛剤です。

最安値ではありませんがそこそこ安いので、「はぴねすくらぶ」を愛用している人にとっては選択肢の一つとしても悪くないかも知れません。

7位 ミノケア

ミノキジジル外用薬ミノケア
  • 商品名 ミノケア
  • 税込定価 不明
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 日新薬品工業株式会社
  • 製造販売元 株式会社廣昌堂

この直後に紹介する「オルケア5」という発毛剤と、製造と販売がどっちも同じ会社、つまり全く同じ商品なのが、この「ミノケア」です。

この商品だけ定価(希望小売価格)が分からず何位にしようか迷ったのですが、オルケア5の姉妹商品であることは間違いないので、オルケア5の一つ下の順位といたしました。

同率2位 オルケア5

ミノキジジル外用薬オルケア
  • 商品名 オルケア5
  • 税込定価 5,478円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 日新薬品工業株式会社
  • 製造販売元 株式会社廣昌堂

ようやく価格比較ランキングの2位まできましたね。定価5,478円の発毛剤が5商品ありますので順位は「同率2位」が5商品並んでいて順不同で紹介していきます。

なお、このオルケア5は、一つ前に紹介したミノケアと全く同じ商品ですので紹介は割愛いたします。

同率2位 ミノゲイン

ミノゲイン(ミノキシジル発毛剤)サンドラッグ
  • 商品名 ミノゲイン
  • 税込定価 5,478円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 ノーエチ薬品(株)、(株)サンドラッグ
  • 製造販売元 株式会社廣昌堂

どんどん行きましょう。こちらの商品(ミノゲイン)は、直前に紹介したオルケア5と、その一つ前に紹介したミノケアと製造販売元が同じです。

まさに雨後の筍(たけのこ)状態で、似たような商品が次々に現れては消えていく(ミノゲインはまだ消えてません)。ミノゲインは果たして生き残れるのでしょうか。

同率2位 ミノグロウ

ミノグロウ(ミノキシジル発毛剤)岩城製薬株式会社
  • 商品名 ミノグロウ
  • 税込定価 5,478円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 岩城製薬(株)
  • 製造販売元 大興製薬(株)

同率2位の3つ目の商品はミノグロウです。

製造販売、11位のミノカミングと10位のケカールと同じ大興製薬で、さらに言うとこの後に出てくるミノファイブという商品も大興製薬が作った発毛剤(ミノキシジル外用薬)です。

同率2位 ミノファイブ

ミノファイブ(ミノキシジル発毛剤)小林薬品工業
  • 商品名 ミノファイブ
  • 税込定価 5,478円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 小林薬品工業(株)
  • 製造販売元 大興製薬(株)

直近で紹介したミノグロウと同じく、大興製薬が作った発毛剤です。だんだんと紹介するのが疲れてきましたし、読んでいるあなたはもっと疲れていると思いますが、残り2商品です!

同率2位 リザレックコーワ

リザレック(ミノキシジル発毛剤)興和株式会社
  • 商品名 リザレックコーワ
  • 税込定価 5,478円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 販売会社 興和(株)
  • 製造販売元 リョートーファイン(株)

9位のミノアップ、8位のメディカルアップと同じリョートファインが製造しているミノキシジル外用薬(発毛剤)です。

販売会社の興和(株)は医療系の商品を多く取り扱っている商社で、新型コロナウイルスの感染拡大によってマスク特需で業績は好調だったようです。

商品のデザインがきれいでクリニックで処方するのに向いていそうなので、長く生き延びる発毛剤になるかも知れません。

1位 加美乃素デルタ

加美乃素デルタ(ミノキシジル発毛剤)株式会社加美乃素本舗
  • 商品名 加美乃素デルタ
  • 税込定価 4,950円(1か月分)
  • 容量等 60 ml(ミノキシジル5%配合)
  • 製造販売元 株式会社加美乃素本舗

大変長らくお待たせしました。ランキング1位(=希望小売価格最安値)の加美乃素デルタの紹介です。

昭和7年に養毛剤(今でいう育毛剤)として加美乃素(かみのもと)という商品を発売し、そこから90年近い月日を髪の毛やスキンケアに注いできた老舗企業が満を持して出した発毛剤が加美乃素デルタです。
※創業は110年前です

主成分は他の17商品と同じですので、老舗企業が発売しているからといって「品質が最高で発毛期待値も一番高い」とは言いません。

今回の18商品の薬効成分は全てミノキシジルであり含有量も5%で横並びです。効果は概ね同等と推測されます。

ただし、最安値であることは間違いありませんので、

  • 「薬効成分が同じなら発毛効果も概ね同等」という考えに同意できる
  • 発毛効果が同じなら安いほうが良いに決まってる

とお考えなら、あなたが選ぶべき発毛剤(ミノキシジル外用薬)は加美乃素デルタで決まりだと思います。

発毛剤ランキング決勝戦(まとめ)

おすすめのミノキシジル外用薬(発毛剤)を決めるため、以下の2商品で「決勝戦」を行います。

  • リアップX5プラスネオ(先発薬 + 多成分)
  • 加美乃素デルタ(最安値)

価格では勝負になりません。リアップは7,752円で加美乃素デルタは4,950円ですので3千円近い価格差があり、しかもこれが毎月かかってきます。髪を生やしたい限りは一生続く長いAGA治療期間を考えると、コスト差は非常に重要です。

次に肝心の成分はというと、主成分はともにミノキシジルですので発毛期待度は基本的に同じと考えてください。違いは副成分です。加美乃素デルタは副成分は何も入っていませんが、リアップは6種類入っています。

フケの発生をおさえたり、炎症をおさえたり、頭皮のかゆみをおさえたり、といった効能が加えられていますので、これらで悩んでいるならリアップを選択するのもありだと思います。

とはいえ、発毛効果が概ね同じであれば、月あたり約3千円と結構な価格差があることを考慮すると、リアップに強い思い入れがある場合などでなければ加美乃素デルタが優勝ということで良いのではないでしょうか。

フィナステリド入りの「チート」発毛剤

ここまで、リアップのジェネリック医薬品を紹介してきましたが、日本で製造されている珍しい発毛剤をおまけとして紹介しておきますね。

脱毛を抑制しながら発毛を目指す欲張り品

リアップや、リアップのジェネリック医薬品は発毛成分(ミノキシジル)のみで構成されていますが、CLINIC FOR(クリニックフォア)という東京都心に6店舗構えている大手クリニックが、脱毛抑制成分フィナステリドを含有させたミノキシジル外用薬(発毛剤)を処方しています。

フィナステリドは、薄毛の原因酵素である5αリダクターゼ還元酵素Ⅱ型を阻害する医薬品で、薄毛治療で絶対に外すことができない成分です。

ファイザー製フィナステリド

本来は飲み薬ですが、頭皮からフィナステリドを浸透させて発毛と抜け毛抑制を同時に狙った大変興味深い医薬品を開発してオンライン診療限定で処方しています。

フィナステリドは肝臓に優しくない成分で、EDや精子奇形などの副作用があるため、飲まないで済むなら飲まないほうが良い医薬品です。

したがって、頭皮に育毛剤としてふりかけることで脱毛抑制効果がもし出るなら「儲けもの」ですので、CLINIC FOR(クリニックフォア)のオンライン診療で話だけでも聞いてみるのは悪くないと思います。診察料は無料ですしね。

また、CINIC FOR(クリニックフォア)のフィナステリド入り発毛剤については、下記の記事でも解説していますので、お時間があればあわせて読んでみてください。

以上

参考文献

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PHILPOTT, Michael P.; GREEN, Martin R.; KEALEY, Terence. Human hair growth in vitro. Journal of cell science, 1990, 97.3: 463-471.

PAUS, Ralf; COTSARELIS, George. The biology of hair follicles. New England journal of medicine, 1999, 341.7: 491-497.

COTSARELIS, George; MILLAR, Sarah E. Towards a molecular understanding of hair loss and its treatment. Trends in molecular medicine, 2001, 7.7: 293-301.

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OLSEN, Elise A. Female pattern hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2001, 45.3: S70-S80.

DANILENKO, Dimitry M.; RING, Brian D.; PIERCE, Glenn F. Growth factors and cytokines in hair follicle development and cycling: recent insights from animal models and the potentials for clinical therapy. Molecular medicine today, 1996, 2.11: 460-467.

WHITING, David A. Male pattern hair loss: current understanding. International journal of dermatology, 1998, 37.8: 561-566.

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