脱毛の仕組みとは?医療レーザーのメカニズムや永久脱毛の原理を紹介

脱毛の仕組みとは?医療レーザーのメカニズムや永久脱毛の原理を紹介
院長 藤田

こんばんは。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。

医療レーザーによる脱毛方法には、種類があります。

これを知っておくことでサロンやクリニック選びの参考にもなり、他にも医療レーザー脱毛の方法や仕組み永久脱毛となる理由や毛周期により通う間隔が空くことなど知っておけば安心して脱毛に通うことができます。

この記事では、実際に脱毛に通う前に知っておきたい脱毛の仕組み・部位ごとの毛周期のサイクル・体毛の構造について丁寧に解説していきます。

また、最後に光(フラッシュ)脱毛についても解説するので、医療レーザー脱毛と光脱毛の仕組みの違いについて知りたい方もぜひこちらの記事をご覧ください。

目次

医療レーザー脱毛の仕組みとは

レーザー脱毛の仕組み

まずは医療レーザー脱毛で毛がなくなるメカニズム・原理について解説します。

医療レーザー脱毛では、医療用のレーザーを肌に照射することで毛のメラニン色素に熱エネルギーを与え、毛根組織を破壊してムダ毛を脱毛します。

通常は毛が生えるサイクルである「毛周期」に合わせ、毛が成長期である一番メラニン色素が多い時に医療レーザーを照射することで、効果が最大化されます。

医療脱毛では一定間隔を空けて施術を受けますが、これは毛周期のサイクルに合わせるためなのです。

医療レーザーによる永久脱毛を実現する仕組み

毛が生える仕組みとして、毛根部分にある細胞の毛乳頭から毛母細胞に栄養が送られることで毛が成長していきます。

例えば自宅でカミソリ・シェーバー・毛抜きなどを使って除毛や脱毛を行ってもまた毛が生えてくることがあると思いますが、これは毛乳頭や毛母細胞が破壊されていないことが原因

医療レーザーでこれらの細胞を破壊することで、再度毛が生えてこない永久脱毛が可能となります。

永久脱毛の定義については、厳密には「最終脱毛から1カ月後の毛の再生率が20%以下である状態」として米国電気脱毛協会や食品医薬品局(FDA)によって定められています。そのため、再度生えてくる可能性は完全に0%ではありません。

エステサロンでの脱毛と違って、高いジュール数(出力)のマシンを使えるので効果が高く剛毛な人も効果を実感できます。

ショット式脱毛の仕組み

医療レーザー脱毛には大きく分けて2種類あり、一つはショット式(熱破壊式)と呼ばれるものです。

痛みが強いですが、効果も高いのがショット式の特徴です。

ここでは、ショット式の医療レーザー脱毛で永久脱毛を行う手順について解説していきます。

  1. ムダ毛のシェービングを行う
  2. 3〜4ヶ月ごとにレーザーを照射する
  3. 2〜3週間後に毛が抜ける

①ムダ毛のシェービングを行う

ムダ毛のシェービング

脱毛前にはムダ毛のシェービングを行います。

ショット式ではメラニン色素に反応して脱毛を行いますが、その時に肌表面から毛が出ていると反応する範囲が多くなり、やけどや炎症が起こる可能性があります。

また、毛根に熱が伝わりにくくなり脱毛効果が低下する恐れもあります。

そうしたリスクを防ぐため、ムダ毛のシェービングは必須です。

前日の夜などに電気シェーバーなど肌に負担の少ない方法で剃ってくる必要があります。

②3〜4ヶ月ごとにレーザーを照射する

一定期間を空けてレーザーを照射します。

毛にはサイクルがあり、現時点で肌表面から出ていなくても肌の中に眠っている毛がたくさんあります。

毛が成長期である時に照射すると効果が出やすいので、毛の生え替わりサイクルである3〜4ヶ月ごと(部位により変化します)にクリニックに通って照射していきます。

③2〜3週間後に毛が抜ける

ショット式では毛根組織を破壊することができますが、その毛が肌表面に出てきて抜け落ちるまで少し期間が必要です。

だいたい2〜3週間後に徐々に毛が抜け始め、効果を実感できます。

レーザー脱毛ショット式の効果
目に見えて毛が抜けるので効果がわかりやすい

そこからまた成長期の毛が生えてくるのを待ち、再びレーザーを照射します。

脱毛完了までにかかる期間や回数には個人差がありますが、ショット式の場合は全身脱毛で1年半〜2年、回数にして5〜8回必要です。

蓄熱式脱毛の仕組み

蓄熱式脱毛は、ショット式とは違い毛根組織を直接破壊するのではなく、「バルジ領域」と呼ばれる発毛因子にダメージを与えることで脱毛します。

つまり、毛が生えてくる原因となる組織にダメージを与えることで徐々に毛が生えてこないようにする、という仕組みなのです。

熱破壊式と蓄熱式脱毛の違い
熱破壊式(ショット式)と蓄熱式の違いのイメージ

バルジ領域は毛根よりも浅い位置にあるため、ショット式に比べてレーザーの強さは低く弱い熱を何度も伝えるようにして施術するので痛みが少ないのが特徴です。

レーザーの種類はショット式同様アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーなどがあります。

以下で蓄熱式脱毛が完了するまでの流れを解説します。

  1. ムダ毛のシェービングを行う
  2. 1〜2ヶ月ごとにレーザーを照射する
  3. 毛がだんだんと減ってくるのを実感

①ムダ毛のシェービングを行う

ムダ毛のシェービングを行うのはショット式と同じです。

メラニン色素に反応しないなら剃らなくても良さそう」と思われるかもしれませんが、蓄熱式はメラニンの吸収率は低いもののまったく反応しないわけではありません。

あくまでレーザーはメラニンに反応して熱を発生するため、バルジ領域を破壊するにしてもメラニンに反応することは避けられません。

そういった理由で、熱の分散等が起こって肌トラブルに繋がらないためにも蓄熱式脱毛だとしてもシェービングは必要なのです。

②1〜3ヶ月ごとにレーザーを照射する

蓄熱式では毛が成長期でなくともバルジ領域に熱が伝われば良いので、毛周期に関係なく施術を受けられるとしているクリニックもあります。

しかし、先ほどもお伝えしたようにバルジ領域に熱を伝えるにはメラニン色素が必要なため、毛周期を完全に無視して脱毛することは難しいです。

蓄熱式を採用しているクリニックの中には最短1ヶ月ごとに通えるとしているところもあるので、見出しでは1〜3ヶ月と幅を持たせて記載しました。

基本的には蓄熱式でも毛周期に合わせて脱毛すると考えておいて良いと思います。

③毛がだんだんと減ってくるのを実感

蓄熱式がショット式と大きく違う点が、効果の出方です。蓄熱式脱毛では、ショット式脱毛のようにポロポロと毛が抜け落ちることはありません。

今生えている毛ではなくこれから生えてくる毛に対して発毛の促進をストップするというやり方なので、ショット式に比べると即効性は低いです。

蓄熱式脱毛は徐々に毛が減ってくる

脱毛後少ししても毛が抜けなくて「効果がなかった」と思う方もいるかもしれませんが、これは蓄熱式脱毛の特徴なので効果の出方についてもぜひ覚えておいてください。

毛周期の原理と医療レーザー脱毛との関係性

レーザーはメラニンに反応して熱を発生させるので、メラニン色素が多くなる毛の状態に合わせて施術することが大事です。

毛には「成長期」「退行期」「休止期」といったサイクルがあるのですが、これを毛周期と呼びます。

毛のサイクル毛周期について

毛周期に合わせて脱毛するため、間を詰めて何度も施術すれば良いわけではなく一定期間を空けてレーザーを照射するようにします。

また、毛周期は部位ごとに微妙に違うため、脱毛完了までの期間も異なります。

部位ごとの毛周期のサイクルについては、以下の項目を参考にしてください。

脱毛に適した時期は「成長期」

まず、脱毛施術に適しているのは「成長期」の毛です。

成長期はもっともメラニン色素が多くレーザーが反応しやすいからです。

他の状態である「退行期」「休止期」は脱毛効果が出にくいので避けた方が良いでしょう。

退行期はメラニン色素が少なく毛の根本が浅くなっている状態なので、毛根の細胞まで熱が届きにくいです。

休止期は毛の成長が止まっている状態なので、こちらも毛にダメージを与えにくい状態となっています。

脱毛施術を受けるなら、ある程度毛が生え揃ってきて成長期の毛が多くなってきた時がおすすめです。

【部位別】毛周期のサイクル

部位ごとの毛周期のサイクルについて表にまとめたので、参考にしてください。

部位毛周期のサイクル脱毛完了までの期間
1〜2ヶ月2年程度
ワキ2〜3ヶ月1年半〜2年
3〜4ヶ月1年半〜2年
3〜4ヶ月1年半〜2年
VIO1ヶ月半〜2ヶ月2年程度
脱毛完了までの期間は予約の取りやすさなどにも左右されます。

医療レーザー脱毛のリスク

医療レーザー脱毛はクリニックで医師や看護師のもと行う脱毛方法ですが、高出力のために肌トラブルが起こるなどのリスクも稀にあります。

脱毛のリスクや副作用
脱毛後に肌トラブルがあったらすぐに連絡しよう

ここでは、そのリスクの内容や対処法について紹介していきます。

医療レーザー脱毛の危険性や副作用については、以下のようなものがあります。

  • 毛嚢炎:毛穴の周辺が赤くなり痛みを感じることがある。見た目はニキビに似ている。
  • 硬毛化:毛が濃く固くなって生えてくること。
  • 増毛化:毛の量が増えて生えてくること。
  • 炎症:毛が太い部分など炎症が起こりやすい。赤みやヒリヒリ感が出る。
  • やけど:出力や肌の色の関係で起こることがある。

これらのリスクが心配な方は、リスクへの保証が厚いクリニック (無料で診察や薬の処方を行うなど)を選んだり、炎症ややけどが心配な方は肌への負担が少ない蓄熱式脱毛を選ぶ方法があります。

また、レーザー脱毛には発がん性があると聞いたことがあり心配な方もいるかもしれませんが、レーザー治療で皮膚ガンなどを誘発することはないので安心してください。

発ガン性のリスクはあくまでも紫外線によるもので、レーザー脱毛においては安全性が高いため安心していただいて大丈夫です。

医療レーザー脱毛の向き・不向き

医療レーザー脱毛がご自身に合っているかどうか迷っているに向けて、おすすめの人とそうでない人の特徴をピックアップしていきます。

安全性の高い方法ではありますが、肌色・肌質・毛質・体質(痛みの感じやすさなど)により向き不向きは変わります。

医療レーザー脱毛がおすすめの人

  • 永久脱毛したい人
  • 毛の量が多い・太い人
  • 脱毛の効果を重視する人
  • 脱毛効果を早く実感したい人
  • 痛みがあまり気にならない人

脱毛効果を重視して早く終わらせたい人には医療レーザー脱毛が向いています。

永久脱毛を受けたい方はサロン脱毛ではなく医療レーザー脱毛が良いでしょう。

医療レーザー脱毛がおすすめできない人

  • 痛みが苦手な人
  • 日焼けしている人
  • 費用や痛みの少なさを重視する人
  • 金髪や白髪を脱毛したい人

日焼けに関してはその程度にもよりますが、メラニンを吸収しづらい蓄熱式脱毛なら受けられる可能性が高いです。

金髪や白髪にはメラニン色素が少ないため医療レーザーでの脱毛効果は薄くなるので、ニードル脱毛の方が向いています。

痛みが苦手な人や料金が安い方が良いという人はサロンの光脱毛を検討してください。

光(フラッシュ)脱毛の仕組みとは

医療レーザー脱毛との対比として、光(フラッシュ)脱毛の仕組みについても紹介します。

光脱毛では、光を肌に当てて毛を減らしたり生えてくるスピードを遅くしたりします。

光脱毛には大きく分けて以下の3種類があります。

  • IPL脱毛
  • SSC脱毛
  • SHR脱毛

IPL脱毛は、メラニンに反応して毛乳頭などの毛根に熱を与えます。レーザー脱毛のように強い出力ではないので毛根組織を破壊することはできませんが、熱を与えて弱らせていくイメージで抑毛を行います。

SSC脱毛は、専用のジェルを塗った上からクリプトンライトという光を当てることでジェルの成分が影響して抑毛を促す方法です。

SHR脱毛は、蓄熱して皮膚表面に近い発毛因子となる「バルジ領域」に熱を与え発毛を抑制する方法です。

光脱毛は医療レーザー脱毛とは違い、永久脱毛はできません。光脱毛で永久脱毛ができると謳っているところあればそれは違法になります。

光(フラッシュ)脱毛がおすすめの人

  • 痛みが苦手な人
  • 費用を抑えたい人
  • 美容効果を得たい人
  • 肌への負担が少ない方が良い人
  • 脱毛完了までを急がない人

光脱毛は上記のような方にぴったりです。

医療レーザー脱毛と比較してご自身に合っていそうな方を選んでくださいね。

まとめ

脱毛の仕組みについて、特に大切なことを最後にもう一度まとめておきます。

  • 医療レーザー脱毛はメラニン色素に反応することにより脱毛できる
  • 医療レーザー脱毛にはショット式と蓄熱式の2種類がある
  • 成長期の毛に照射することで効果が最大化する
  • 蓄熱式もメラニン色素にまったく反応しないわけではない
  • 日焼けした場合蓄熱式脱毛なら受けられる可能性が高い
  • 光脱毛には3種類あり、抑毛・減毛を行うことができる

脱毛の仕組みは大まかに言えば医療レーザーも光も基本的には同じですが、使う機械・出力の程度・影響する範囲などにより効果や痛みが大きく変わってきます。

今回解説した脱毛の仕組みを理解しておけば、サロンやクリニックのカウンセリングなどの説明を理解する助けになったり、気になることを質問したりできます。

毛周期や効果の出方に関しても、例えば「蓄熱式脱毛で毛が抜け落ちないから効果が出ていない」などの勘違いがなくなるため、基本知識についてはぜひ覚えておいてくださいね。

脱毛施術への理解を深めるきっかけになれば幸いです。

以上


この記事を書いた医師

内科総合クリニック人形町院長 藤田医師
Dr. 藤田 英理

内科総合クリニック人形町 院長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
東京大学医学部保健学科および横浜市立大学医学部を卒業
東京大学付属病院や虎の門病院等を経て2019年11月に当院を開業
最寄駅:東京地下鉄 人形町および水天宮前(各徒歩3分)

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