医療脱毛とエステ脱毛の違いを医師がわかりやすく解説|永久脱毛できるのは医療だけ

医療脱毛とエステ脱毛の違い
院長 藤田

こんばんは。内科総合クリニック人形町 院長の藤田です。

最近では、至るところで脱毛の広告を見るようになりましたが、そこで受けられるのがエステ脱毛なのかそれとも医療脱毛なのか、そしてこれらの違いがどのようなものなのか、即答できる人はなかなかいないと思います。

ですが、脱毛をする際には、この両者の違いをきちんと把握して、ご自身に合った施術方法を受けるのが非常に大事です。

医療脱毛とエステ脱毛では、脱毛方法・効果・通う回数・痛み・トラブル時の対応など、他にもたくさんの項目で違いがあります。

とはいえ、なかなか違いがわかりづらいのも事実。そこで、医療脱毛とエステ脱毛の違いどちらを選ぶべきか皮膚科専門医の藤井あさ美先生に聞きました。

教えていただいた先生
皮膚科医 藤井先生
藤井あさ美先生
(皮膚科)

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
藤井 あさ美先生

資格日本皮膚科学会皮膚科専門医、医学博士
所属日本皮膚科学会/日本乾癬学会/日本レーザー医学会/日本アレルギー学会

目次

医療脱毛とエステ脱毛の大きな違いは、扱われている脱毛機

藤井あさ美先生(皮膚科)

医療脱毛とエステ脱毛、違いはいろいろとありますが、一つ大きな違いを挙げるとしたら、それは「扱われている脱毛機」です。

クリニックとエステでは使っている機械が異なり、肌にレーザーを照射するパワーも違う、ということをまずは覚えておいてください。

医療脱毛はレーザー脱毛を扱う

医療脱毛は医療レーザー機器を使った脱毛方法で、発毛組織の破壊を目的としています。

これは医師や看護師といった有資格者が在籍する、医療機関でのみ受けることができる脱毛方法です。

医療脱毛とエステ脱毛の違い
医療脱毛とエステ脱毛のパワーの強さの違い

医療レーザーでは、毛母細胞や毛包幹細胞などの毛根部分(発毛組織)まで熱を伝えることができるので、永久脱毛を目指すことができます。

医療脱毛ではお手入れがラクになる:5回、ほとんどお手入れが要らなくなる:8回が照射回数の目安。

顔脱毛やVIO脱毛など、完全な無毛状態にするには10回以上照射したい部位もありますが、基本的には8回の照射(1年半~2年程度)でワキや腕、足といった大抵の見える部位は満足できるケースが多いです。

エステ脱毛は光脱毛(フラッシュ脱毛)を扱う

藤井あさ美先生(皮膚科)

エステ脱毛は光脱毛やフラッシュ脱毛と呼ばれ、光脱毛機を使用します。制毛・抑毛が目的で、永久脱毛はできないとされています。

エステ脱毛で扱われているのは光脱毛(フラッシュ脱毛)を使った脱毛方法で、医療脱毛で扱う機械のようなパワーは出すことができません。

エステ脱毛で扱う機械では毛根まで熱を与えることはできず、十分な効果の実感には回数が必要です。また、照射後も時間が経てばまた発毛してきたり、ということが起こります。

回数は12~24回の照射が効果実感の目安とされていて、医療脱毛よりも痛みは感じにくいものの、時間がかかるのが大きなデメリットとなっています。

永久脱毛と言えるのは医療脱毛のみ

実は「永久脱毛」と言えるのは、医療脱毛のみ。エステで行う光脱毛は、永久脱毛とは言えません。

このように、パット見の機械の違いはあまりよくわかりません↓が、それぞれ目的は全く異なる機械です。

▽脱毛サロン「光脱毛」の機械

出典:https://est-pro.co.jp/

目的 減毛・抑毛

▽医療レーザー機

出典:https://lumenis.co.jp/

目的 発毛組織の破壊

毛根部分の細胞や組織を破壊する行為は、クリニックなどの医療機関でのみ認められているものです。高出力のレーザー機器も医療機関でのみ扱いが可能なので、もしエステで「永久脱毛ができる」と謳っていれば、それは違法行為に当たります。

永久脱毛と言えるのは医療脱毛だけ
毛を根本からなくしたいなら医療脱毛がぴったり
藤井あさ美先生(皮膚科)

エステ「脱毛」とは言っても、実際は「減毛・抑毛」が目的です。根本的に毛をなくす永久脱毛を受けたいなら、医療脱毛を選びましょう。

医療脱毛とエステ脱毛の回数・通う期間・痛みの比較

「医療脱毛」「エステ脱毛」それぞれの、回数や通う期間、痛みの程度の違いについてまとめました。

比較項目医療脱毛エステ脱毛
脱毛方法レーザー脱毛(熱破壊式、蓄熱式)光(フラッシュ)脱毛
回数の目安5~8回12~24回以上
通う期間1年半~2年2年以上
料金・値段
(全身脱毛)
15~30万円15~30万円
痛みの強さ熱破壊式は痛みを感じやすい
蓄熱式は痛みを感じにくい
痛みを感じにくい
施術者有資格者特になし
肌トラブルの対応方法薬の処方、診察提携先の病院などで診察
目的発毛組織の破壊抑毛・制毛
藤井あさ美先生(皮膚科)

少し前は医療脱毛は50万円以上かかり敷居の高いものになっていましたが、最近ではエステ脱毛と同価格程度までになりました。

施術者は、医療の場合は医療従事者・有資格者のみとなり、エステの場合は特に資格等は必要ありません。

肌トラブル時には、医療では薬の処方や診察を行なって対処してもらえますが、エステの場合はその場で対応はできないので、提携先の病院に行ったり、自分で病院を探して対処する必要があります。

クリニックの医師の診察
クリニックならすぐに医師に相談できる

エステでは毛母細胞を破壊するような高出力のパワーで施術は受けないので、肌荒れや炎症の心配は少ないですが、敏感肌の人や肌が弱い人は医療で脱毛する方が安心です。

医療脱毛かエステ脱毛か?決め手となるポイント

医療脱毛とエステ脱毛は、脱毛にかかる費用が同じくらいになってきていることから、どちらを選ぶべきなのか迷ってしまう方はとても多いと思います。

どちらにするか?選ぶポイントは、下記の3点です。

  • 効果実感までの回数を重視する
  • 痛みを重視する
  • 安さを重視する

効果実感までの回数を重視するなら医療脱毛

藤井あさ美先生(皮膚科)

人よりも毛量が多い人や、毛が太い人については、特に医療脱毛がおすすめです。

効果をより早く実感したい方は、医療脱毛を選びましょう。クリニックではエステ脱毛より照射パワーの強い脱毛機を扱うので、効果実感までの回数が少なくなります。

毛量の多い方や毛が太い方の他にも、敏感肌やアトピー肌の方も診察で医師に丁寧に肌を見てもらえたり、薬を処方してもらえたりするので、医療機関でも脱毛の方が安心です。

高出力でパワーが強いレーザー脱毛ですが、出力を調整したり、ジェルを使って肌を保護しながら使用できる機械もあるので、肌が弱い人も脱毛可能となっています。

痛みが苦手な方はエステ脱毛も選択肢に

効果の実感や最終的な目的を考えると、やはり医療脱毛を選ぶべきですが、痛みがどうしても苦手な方はエステ脱毛も選択肢のひとつとなります。

特にVIOの脱毛は医療脱毛では痛みを感じやすく、痛みが苦手な方は辛い思いをする可能性も。

効果の実感には医療脱毛と比べると回数がかかるため、気長に数年かけて脱毛に通えるかどうか、また、経年すると再度発毛してくる可能性も視野に入れて選択していきましょう。

ただし、医療脱毛であっても蓄熱式脱毛機を扱っているクリニックであれば痛みを感じにくいため、痛みが苦手だからエステしか選べない、というわけではありません。

藤井あさ美先生(皮膚科)

医療脱毛でも脱毛機の進化とともに痛みはかなり減ってきていますし、クリニックでは麻酔を使用できるので、そこまで心配はいらなくなってきている、ということは知っておきましょう。

料金が安く始めやすいのはエステ脱毛

最近では医療脱毛の値段が非常に安くなり、エステ脱毛とそこまで変わらなくなってきているとはいえ、100円でスタートできたりと、安く始めやすいのはやはりエステ脱毛です。

目的が制毛・抑毛であること、時間が経つとまた発毛してくる可能性が考えられることさえ割り切れるのであれば、安く脱毛を始められるのはエステサロンでの脱毛です。

藤井あさ美先生(皮膚科)

医療脱毛は100円でスタートできるようなクリニックはまだほとんどなく、「予算は少ないけれど、ひとまず始めてみたい」という、安さ重視の方にはエステ脱毛が向いています。

医療脱毛とエステ脱毛の併用・乗り換えは可能

藤井あさ美先生(皮膚科)

医療脱毛とエステ脱毛の併用や乗り換えに関して、メリット・デメリットや注意点を紹介します。

医療脱毛とエステ脱毛の併用のメリット・デメリット

医療とエステの両方を併用するメリットは、効果や痛みどちらを重視するかを部位によって分けることができる点です。

例えば、全身や顔は効果の高い医療脱毛で、痛みの強いVIOはエステで、という風に分けることが可能です。

VIO脱毛の施術範囲
アンダーヘア(VIO)は痛みを感じやすい

この時のデメリットは、医療とエステへの両方に通うので、通う回数が多くなってスケジュール管理が大変になることです。

毛周期を管理しながらきちんと通えるなら、目的別に二つを併用するのは良い方法だと思います。

エステから医療への乗り換えが多い

乗り換えで多いパターンとしては、エステから医療への乗り換えです。

効果が出るのが遅かったり、なかなか効果を感じられずに医療へ乗り換える、というケースがほとんどです。

クリニックにより乗り換え割などのキャンペーンがあるので、そういった割引を利用するとよりお得に脱毛することができておすすめです。

藤井あさ美先生(皮膚科)

エステに通い続けてしばらく様子を見て満足できなかったり、毛量が変わらないようなら、早めに医療への乗り換えの検討をすると良いでしょう。

脱毛効果を求めるなら医療、痛みが苦手ならエステへ

メリットが多いのは医療脱毛ですが、痛みがどうしても気になるならエステ、とシンプルに考えてみてください。

今回の記事のまとめです。

  • 医療脱毛はクリニック、エステ脱毛はサロンで受ける。
  • 大きな違いは扱われている「脱毛機」
  • 永久脱毛と言えるのは医療脱毛のみ
  • 医療脱毛の痛みが気になるなら「蓄熱式脱毛」を選ぶ
  • 痛みが特に苦手な人はエステ脱毛が合っている
  • 医療とエステの併用・乗り換えは可能

この記事を書いた医師

内科総合クリニック人形町院長 藤田医師
Dr. 藤田 英理

内科総合クリニック人形町 院長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
東京大学医学部保健学科および横浜市立大学医学部を卒業
東京大学付属病院や虎の門病院等を経て2019年11月に当院を開業
最寄駅:東京地下鉄 人形町および水天宮前(各徒歩3分)

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