腎臓に持病がある方にとって、肥満治療薬マンジャロ(チルゼパチド)を使えるかどうかは切実な関心事でしょう。腎臓内科医は、eGFRや尿中アルブミンなどの腎機能検査値を総合的に評価したうえで処方の可否を判断しています。
この記事では、腎臓内科医がマンジャロの処方を判断するときに何を見ているのか、肥満外来への紹介基準や連携の流れを、具体的にわかりやすくまとめました。腎機能に不安を抱えながら体重管理に悩む方が、安心して治療に向き合えるよう丁寧に解説します。
主治医への相談前に知っておきたいポイントを整理していますので、ぜひ参考になさってください。
腎臓内科医がマンジャロの処方を判断するとき、何を見ているのか

腎臓内科医は、腎機能を複数の検査値から立体的に把握したうえで、マンジャロを安全に使えるかどうかを見極めています。血液検査や尿検査だけでなく、合併症の有無や服用中の薬との相互作用まで幅広く確認します。
まず確認されるのは腎機能の指標であるeGFRの数値
eGFR(推算糸球体ろ過量)とは、腎臓がどれくらい老廃物をろ過できるかを示す数値です。血液中のクレアチニン値をもとに年齢や性別から算出されます。腎臓内科医がマンジャロの処方を検討する際に、まず着目するのがこの値です。
一般にeGFRが60mL/min/1.73m²以上であれば腎機能は比較的保たれているとされます。一方、eGFRが30未満まで低下している場合は慎重な判断が必要となり、投与量の調整や経過観察の頻度を増やすといった対応が検討されます。
尿中アルブミンの数値がマンジャロ処方の判断材料になる
尿中アルブミンとは、本来であれば尿にほとんど出てこないたんぱく質が漏れ出ている状態を指します。腎臓のフィルター機能が傷んでいるサインであり、CKD(慢性腎臓病)の早期発見に欠かせない検査項目です。
尿アルブミン・クレアチニン比(UACR)が30mg/g以上の場合、腎臓に何らかのダメージが生じていると判断されます。マンジャロの処方を検討するうえでは、アルブミン尿の程度が軽度なのか中等度以上なのかによって、治療方針が変わってきます。
腎機能に関する主な検査項目と基準値
| 検査項目 | 基準値の目安 | 注意が必要な数値 |
|---|---|---|
| eGFR | 60mL/min/1.73m²以上 | 30未満で慎重対応 |
| UACR | 30mg/g未満 | 300mg/g以上で要精査 |
| 血清クレアチニン | 男性1.1以下/女性0.8以下 | 上昇傾向なら要注意 |
患者の体重やBMI、合併症の有無も判断基準に含まれる
腎臓内科医はeGFRやアルブミン尿だけでなく、BMI(体格指数)や血圧、血糖コントロールの状況まで幅広くチェックします。BMI35以上の高度肥満であればマンジャロによる体重減少の恩恵が大きいと考えられますが、同時に腎臓への負担も考慮しなくてはなりません。
高血圧や2型糖尿病を併発している場合、腎臓への影響が複合的に加わるため、処方の判断がより慎重になるでしょう。こうした合併症がある方は、マンジャロ投与前に各専門医と情報を共有しておくことが大切です。
現在服用中の薬との飲み合わせも事前に確認される
腎臓病の治療では降圧薬(RAS阻害薬)やSGLT2阻害薬などが併用されることが多く、マンジャロとの組み合わせによる影響を確認する必要があります。とくにSGLT2阻害薬は腎保護作用が報告されているため、マンジャロとの併用による相乗効果が期待される一方で、脱水リスクが高まるおそれもあります。
服用中の薬をすべて主治医に伝えることが安全な治療の出発点です。お薬手帳を持参するか、薬の一覧を書き出しておくとスムーズに確認してもらえるでしょう。
マンジャロが腎臓に与える影響を肥満の専門医はどう評価しているか

臨床試験のデータから、マンジャロ(チルゼパチド)は腎臓への悪影響を及ぼさないだけでなく、尿中アルブミンの減少やeGFR低下速度の抑制が報告されており、腎保護効果への期待が高まっています。
GIP/GLP-1受容体作動薬としてのマンジャロの仕組み
マンジャロは、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という2つのホルモン受容体に同時に作用する薬剤です。食欲を抑えると同時に血糖値のコントロールにも寄与するため、肥満と2型糖尿病を併せ持つ患者に大きな利点をもたらすと考えられています。
単一のGLP-1受容体作動薬と比べて、GIPとGLP-1の両方に作用する点がマンジャロの特徴です。この二重の作用によって、体重減少効果がより大きくなるとされています。
臨床試験で確認されたマンジャロの腎保護に関する報告
SURPASS-4試験の事後解析では、マンジャロ投与群でインスリングラルギン群と比較してeGFRの低下速度が年間約2.2mL/min/1.73m²緩やかであったと報告されています。また、尿アルブミン・クレアチニン比(UACR)の改善も認められました。
肥満と2型糖尿病を抱える高心血管リスク患者を対象にしたデータであるため、すべての患者に同じ結果があてはまるわけではありません。それでも、腎臓内科医にとって処方判断の大きな材料となる報告です。
eGFRの低下を抑える可能性を示すデータが蓄積されている
SURMOUNT-1およびSURMOUNT-2試験の事後解析では、肥満患者においてマンジャロが尿中アルブミンを減少させ、eGFRに悪影響を与えなかったことが確認されました。とくにベースラインでUACRが30mg/g以上の参加者では、アルブミン尿の減少がより顕著であったとされています。
シスタチンCを用いたeGFR評価でも腎機能保持が裏付けられており、体重減少にともなう筋肉量の変化がクレアチニンベースのeGFR測定に影響する可能性を考慮したうえでも、マンジャロの腎保護効果は支持されています。
マンジャロの腎臓関連データまとめ
| 臨床試験 | 対象者 | 主な結果 |
|---|---|---|
| SURPASS-4 | 2型糖尿病・高心血管リスク | eGFR低下速度の抑制・UACR改善 |
| SURMOUNT-1 | 肥満(糖尿病なし) | アルブミン尿減少・eGFR維持 |
| SURMOUNT-2 | 肥満+2型糖尿病 | UACR31%減少(プラセボ補正) |
腎臓内科から肥満外来へマンジャロ処方を紹介する際の具体的な流れ

腎臓内科医が肥満外来へ患者を紹介する際には、紹介状に腎機能データや既往歴を詳しく記載し、安全なマンジャロ投与に必要な情報を共有します。紹介後も定期的なフォローアップによって連携が継続される仕組みです。
紹介状に記載される主な検査データと既往歴
紹介状には、直近のeGFR、UACR、血清クレアチニン値に加え、CKDのステージ分類が明記されます。さらに、高血圧や糖尿病などの合併症、現在使用中の薬剤リストも盛り込まれます。
腎生検の結果がある場合や、過去に急性腎障害(AKI)を起こしたことがある場合は、その情報も添えられるでしょう。こうした詳細な情報があることで、肥満外来の医師はマンジャロの投与量や開始時期を安全に判断できます。
腎臓内科医が紹介先に求める連携内容
腎臓内科医は、マンジャロ投与後のeGFRやUACRの経過報告を紹介先に求めることが一般的です。体重減少のペースや消化器症状(嘔気・下痢など)の有無についても情報共有を希望します。
急激な体重減少は脱水を引き起こし、腎機能に悪影響を与えかねません。そのため、投与開始後の数か月間は特に密な連絡を取り合い、必要に応じて投与量の調整を検討するよう依頼するのが通例です。
紹介時に共有される情報の一覧
| カテゴリー | 共有される内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 腎機能 | eGFR・UACR・クレアチニン | 投与可否と用量設定 |
| 合併症 | 糖尿病・高血圧・心疾患 | リスク評価 |
| 薬剤情報 | RAS阻害薬・SGLT2阻害薬など | 飲み合わせ確認 |
紹介を受けた肥満外来で行われる初回評価
紹介を受けた肥満外来では、腎臓内科医から送られたデータをもとに独自の初回評価を行います。体組成の測定やメンタルヘルスの確認、食事・運動習慣のヒアリングなどが含まれ、多角的に患者の状態を把握するのが一般的です。
マンジャロの投与量は2.5mgから開始し、4週間ごとに段階的に増量するスケジュールが基本です。腎機能に懸念がある場合は、増量のタイミングを通常より慎重に設定することもあります。
紹介後も腎臓内科との定期的な情報共有が続く
マンジャロ投与中の患者は、肥満外来だけでなく腎臓内科での定期受診も継続します。両方の主治医が検査データを共有し合うことで、腎機能の変化をいち早くキャッチできる体制が整います。
電子カルテの共有や診療情報提供書のやり取りが円滑であれば、患者自身が両方の外来に別々に通っていても、治療方針にブレが生じにくくなります。不安なことがあれば遠慮なく質問し、医師同士の連携を上手に活用しましょう。
マンジャロ投与中に腎臓内科医が注目する検査項目と経過観察の頻度

マンジャロの投与が始まった後も、腎臓内科医は定期的に血液検査や尿検査を行い、腎機能に異変がないかをモニタリングし続けます。早い段階で異常を見つけることが、腎臓を守るうえで欠かせない取り組みです。
定期的な血液検査で腎機能の推移をチェックする
マンジャロ投与開始後は、おおむね1〜3か月ごとに血液検査が行われます。eGFRの推移を追うことが主な目的ですが、電解質バランスや血糖値の変化もあわせて確認されます。
投与初期にeGFRが一時的にわずかに低下する現象は、SGLT2阻害薬などほかの腎保護薬でも見られることがあり、必ずしも腎機能の悪化を意味しません。しかし低下が持続する場合や幅が大きい場合には、投与量の見直しが検討されます。
尿検査でアルブミン尿の変化を追跡する
UACRの測定は、腎臓のフィルター機能が改善しているか悪化しているかを把握するうえで非常に有用です。マンジャロ投与によってUACRが低下していれば、腎保護効果が得られていると評価できます。
逆にUACRが上昇傾向を示した場合は、脱水や感染症など腎臓に負担をかける要因が潜んでいないかを調べる必要があるでしょう。尿検査はシンプルな検査ですが、腎臓の状態を映す鏡のような存在です。
体重減少のペースと腎臓への影響を同時に確認する
急激な体重減少は筋肉量の低下を招くことがあり、クレアチニンベースのeGFR測定に誤差を生じさせます。腎臓内科医はシスタチンCという別の指標を併用することで、体重変動に左右されにくい腎機能評価を行うことがあります。
体重減少のペースが月に5%を超えるような場合、脱水や栄養不良のリスクが高まるため、マンジャロの用量調整や食事指導の強化が検討されます。無理のないペースでの減量こそが、腎臓を長く守る近道といえます。
マンジャロ投与中の経過観察で確認される項目
- eGFR(血清クレアチニン・シスタチンCの両方で評価)
- UACR(尿アルブミン・クレアチニン比)
- 血圧、血糖値(HbA1c)、電解質
- 体重変化のペースとBMIの推移
- 消化器症状(嘔気・嘔吐・下痢)の有無と程度
肥満とCKDを抱える人がマンジャロ処方前に確認すべき検査と条件

肥満と慢性腎臓病(CKD)を同時に抱えている方がマンジャロの処方を受けるには、CKDのステージごとに注意点が異なります。処方前に必要な検査と心がけを知っておくことで、治療開始後の不安を軽減できるでしょう。
CKDのステージによってマンジャロの使い方が変わる
CKDはeGFRの値に応じてステージ1(軽度)からステージ5(末期腎不全)まで分類されます。ステージ1〜3aであれば、通常の用量設定でマンジャロを開始できるケースが多い一方、ステージ3b以降は投与の可否を含めてより慎重な検討が求められます。
ステージ4や5では臨床試験における十分なデータがまだ限られているため、腎臓内科医はリスクとベネフィットを個別に天秤にかけて判断します。「絶対に使えない」とは限りませんが、主治医としっかり話し合うことが大切です。
脱水や消化器症状への備えが腎機能を守る鍵になる
マンジャロの代表的な副作用として、嘔気・嘔吐・下痢が挙げられます。これらの消化器症状は投与初期に出やすく、体内の水分が失われて脱水を起こすおそれがあります。脱水は腎機能を急激に悪化させる原因となるため、十分な水分補給が重要です。
CKDの方は腎臓の水分調節能力が低下していることがあり、健康な方よりも脱水の影響を受けやすい傾向にあります。嘔吐や下痢がひどい場合は、無理に服薬を続けず早めに主治医へ相談してください。
CKDステージ別のマンジャロ使用に関する目安
| CKDステージ | eGFRの目安 | マンジャロ使用の留意点 |
|---|---|---|
| ステージ1〜2 | 60以上 | 通常の用量で開始可能なことが多い |
| ステージ3a | 45〜59 | 経過観察の頻度を増やして対応 |
| ステージ3b〜4 | 15〜44 | 個別にリスクとベネフィットを評価 |
| ステージ5 | 15未満 | データが限られており慎重な判断が必要 |
糖尿病を併発している場合は血糖管理も同時に見直す
肥満・CKD・2型糖尿病の3つを抱えている場合、マンジャロは血糖降下作用も持つため、既存の糖尿病治療薬との調整が必要になります。インスリンやSU薬を併用していると低血糖のリスクが高まるため、処方前に用量の見直しが行われるのが一般的です。
HbA1cの目標値は患者ごとに異なりますが、CKDを合併していると低血糖のリスクがさらに上がるため、厳格すぎる血糖管理はかえって危険です。マンジャロの導入をきっかけに、糖尿病の治療全体を見直すよい機会とも考えられるでしょう。
腎臓内科医と肥満専門医の連携がマンジャロ治療を成功に導く

腎臓と肥満という2つの領域にまたがる治療では、複数の医師が情報を共有し合う連携体制が治療の質を大きく左右します。患者を中心に据えたチーム医療の仕組みを理解しておくと、受診の際にも安心です。
多職種チームで患者を支える体制が整っている
大規模な医療機関では、腎臓内科医、内分泌代謝内科医、管理栄養士、薬剤師、看護師がチームとなって患者を支えるケースが増えています。それぞれの専門領域から助言が得られるため、マンジャロ投与中のリスク管理が格段に手厚くなります。
クリニックレベルでも、腎臓内科医と肥満外来の医師が診療情報提供書を通じて緊密にやり取りする体制が整っていれば、チーム医療に近い効果が期待できます。通院先の連携体制について、受診時に確認してみるとよいかもしれません。
腎臓内科と肥満外来の定期カンファレンスで治療方針を調整する
病院によっては、月に1回程度の定期カンファレンスで複雑な症例について話し合う場が設けられています。マンジャロを投与中のCKD患者については、腎機能の変動や体重減少の進捗、副作用の状況などが議題に上がるでしょう。
カンファレンスで決まった方針は主治医から患者へ直接伝えられるため、患者自身がカンファレンスに出席する必要はありません。ただし、気になる症状や不安があれば診察時に伝えておくと、カンファレンスで取り上げてもらえる可能性があります。
患者自身が両方の主治医と情報を共有する方法
複数の医療機関にかかっている場合、もっとも大切なのは患者自身が情報の橋渡し役を務めることです。お薬手帳を忘れずに持参するのはもちろん、もう一方の医師から伝えられた注意事項をメモしておくと、診察がスムーズに進みます。
最近は患者向けの健康管理アプリを活用して体重や血圧、服薬状況を記録し、診察時に画面を見せるという方も増えています。自分の身体のデータを主体的に管理することで、医師との対話の質が高まるでしょう。
連携を円滑にするために患者ができること
- お薬手帳を毎回の受診時に持参する
- 他院で指示された注意事項をメモして伝える
- 体重・血圧・体調の変化を日々記録する
- 気になる症状はどちらの外来でも遠慮なく相談する
マンジャロ処方後に腎機能悪化を防ぐために日常生活で意識したい習慣

マンジャロの処方を受けた後は、薬の力だけに頼るのではなく、日常生活のなかでも腎臓をいたわる工夫を続けることが、長期的な腎機能維持につながります。
水分摂取の目安と脱水を防ぐための工夫
マンジャロの消化器系副作用で嘔吐や下痢が続くと、気づかないうちに脱水が進むことがあります。1日あたり1.5〜2リットル程度の水分を目安にこまめに摂取し、尿の色が濃くなっていないかをセルフチェックする習慣をつけましょう。
ただし、CKDのステージが進んでいる方は水分制限が必要な場合もあるため、主治医から指示された量を守ることが前提です。夏場や運動後など、汗を多くかく場面では特に注意してください。
脱水リスクに関する注意点
| 場面 | リスク要因 | 対策 |
|---|---|---|
| 投与初期 | 嘔気・嘔吐による水分喪失 | 少量ずつこまめに水分補給 |
| 夏場・運動後 | 発汗による脱水 | 経口補水液の活用 |
| 発熱・下痢時 | 急速な水分喪失 | 早めの受診・点滴の検討 |
食事で塩分やたんぱく質をコントロールする
腎臓に負担をかけないためには、1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。塩分を控えると血圧の安定にもつながり、CKDの進行を緩やかにする効果が期待できるでしょう。
たんぱく質の量も主治医や管理栄養士と相談のうえで調整が必要です。マンジャロによって食欲が落ちると栄養バランスが偏りやすくなるため、食事量が減った場合でも良質なたんぱく質を意識して摂るよう心がけてください。
体調の変化を記録して医師に伝えるセルフモニタリング
毎日の体重、血圧、体温に加え、嘔気や下痢の有無、食事の内容と量を簡単にメモしておくと、受診時に医師が状態を正確に把握しやすくなります。スマートフォンのメモ帳やアプリで十分ですので、負担にならない方法で続けてみてください。
「こんな些細なことを伝えてもいいのだろうか」とためらう方も多いかもしれませんが、腎臓内科医にとってはわずかな体調変化が治療判断の手がかりになります。小さな気づきほど早めに共有することが、腎機能を守る近道です。
よくある質問
- マンジャロは腎臓の機能が低下していても処方してもらえますか?
-
マンジャロ(チルゼパチド)は、腎機能がある程度保たれている方であれば処方を検討してもらえます。eGFRが60mL/min/1.73m²以上の場合は通常の用量で開始できることが多いです。
一方、eGFRが30を下回るような進行したCKDでは、臨床データがまだ限られているため、腎臓内科医がリスクと治療効果を慎重に天秤にかけて判断します。自己判断せず、まず主治医に相談されることをおすすめします。
- マンジャロの副作用で腎臓にダメージが及ぶ可能性はありますか?
-
臨床試験のデータでは、マンジャロが直接的に腎臓を傷つけるという報告はほとんどありません。むしろ、尿中アルブミンの減少やeGFR低下速度の抑制など、腎保護につながる結果が示されています。
ただし、嘔吐や下痢による脱水が続くと腎機能が一時的に悪化するおそれがあります。消化器症状が強い場合は早めに受診し、水分補給と投与量の調整について医師と相談してください。
- マンジャロを処方されている間、腎臓の検査はどのくらいの頻度で受ける必要がありますか?
-
一般的には、マンジャロ投与開始後の1〜3か月ごとに血液検査と尿検査を受けることが推奨されます。eGFRやUACR(尿アルブミン・クレアチニン比)の推移を追うことで、腎機能に異変がないかを早期に発見できます。
CKDのステージが進んでいる方や、投与開始直後の時期は検査の間隔がより短くなる場合もあります。主治医が患者の状態に応じて適切なスケジュールを提示してくれますので、指示に従って受診を続けてください。
- マンジャロとSGLT2阻害薬を一緒に使うことで腎臓への負担は増えますか?
-
マンジャロとSGLT2阻害薬はいずれも腎保護効果が報告されている薬剤であり、併用によって腎臓への保護がより手厚くなる可能性が示唆されています。SURPASS-4試験の解析でも、SGLT2阻害薬併用下でマンジャロのeGFR低下抑制効果は維持されていました。
一方で、両薬剤とも利尿作用を持つため、脱水のリスクには注意が必要です。とくに暑い季節や消化器症状が出ている時期には、水分摂取量を意識しながら治療を続けることが大切でしょう。
- マンジャロの処方を希望する場合、まず腎臓内科と肥満外来のどちらを受診すべきですか?
-
すでに腎臓内科に通院中の方であれば、まず担当の腎臓内科医にマンジャロへの関心を伝えるのがスムーズです。腎機能の状態を踏まえたうえで処方が適切かどうかを判断し、必要に応じて肥満外来を紹介してもらえます。
腎臓に持病がなく肥満だけが気になる方は、肥満外来を先に受診しても構いません。肥満外来で腎機能を含む全身の検査を行い、腎臓に問題が見つかった場合は腎臓内科へ紹介されるという流れになります。
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