
こんにちは。総合内科専門医の藤田です。
青汁は健康維持のサポート、栄養摂取の補助として毎日飲むことが推奨されています。毎日飲む習慣を身に付けることで、特に有効性や効果が謳われている青汁商品では、数値や体感で変化を実感できる可能性も高まります。
そんな青汁ですが、実際に毎日飲むことを考えると、
『できるだけ毎月の出費(コスト)を減らしたい。』
『安くても高い効果が期待できる青汁がいい。』
『何を基準にすれば、安くて安全な青汁が選べるのか知りたい。』
こういった想いや考えが出てくるでしょう。
このページではそんな方のために、安い青汁について徹底的に調査し解説しています。安い青汁と高い青汁の違いや青汁の平均価格、タイプ別・目的別の安い青汁を紹介しています。
この記事の執筆者
安い青汁と高い青汁の違いはどこにある?
今や青汁は本当に沢山の商品が発売されているので、価格の幅がかなり広いのですが、安い青汁と高い青汁には概ね以下の違いがあります。
- 効果・機能性
- 原産国
- 栄養成分
これらについて詳しく解説します。
効果・機能性の違い
安い青汁より値段が高い青汁の方が期待できる効果・機能性が高い傾向があります。効果が期待できる、機能性が高い食品は保健機能食品と呼ばれ、以下の3種類に分類できます。

青汁商品においては、最も厳しい審査を受けて表示が許可された特定保健用食品(トクホ)が最も価格が高く、化学的根拠に基づいた評価と届出を行った機能性表示食品、そして国の定めた規格基準に適合した栄養機能食品の順に価格が安くなる傾向にあります。
補足として、保健機能食品以外では「栄養補助食品」「健康補助食品」「栄養調整食品」と呼ばれるものがありますが、その食品のもつ機能や効果を表示することは出来ないとされています。※1
原産国の違い
日本で販売されている青汁商品の原料となる葉の産地には、主に日本と中国があります。
価格の傾向をみると、やはり国産の青汁は高く中国産の青汁は安いということが見て取れます。中国産が安い理由としては、原料の単価や人件費などの製造コストの違いがあります。
中国産の青汁はコスト面では魅力的ですが、安全性・信頼性の面から見ると、いち消費者としてはなるべく避けたいというのが本音ではないでしょうか。
過去に青汁の原材料として使われる事が多いケールをはじめとした中国産野菜から、安全基準値を上回る残留農薬(殺虫剤)が検出されたという厚生労働省の検査結果※2なども確認できます。
昨今のニュースでも見聞きする、残留農薬や大気汚染物質などによる中国産野菜への悪い印象からくる中国産食品への安全性への疑問は、中国原産を使用している青汁商品には当てはまる事ではないかもしれませんが、本音を言うとやはり不安です。

まれにですが原産国表示のない青汁商品がありますが、このような信頼性に欠ける安全性の低い商品は避けるべきです。
栄養成分の違い
栄養成分が豊富に含まれる青汁は価格が高い傾向にあります。実は、ほとんどの青汁商品は原料を加工する過程で栄養成分が失われてしまいます。
熱でビタミンが破壊されたり、搾汁(さくじゅう)により出た搾りカスは食物繊維が含まれているのですが、これは廃棄してしまいます。
そのような現状の中、美味しさを求めながらもより多くの栄養成分を残そうと、各社独自の加工技術を日々研究開発していますが、より手間とコストがかかるため価格が高くなってしまうのです。
また、青汁商品の多くは製造過程の中でビタミン・ミネラル・葉酸などの食品添加物を加えています。これらの栄養成分の追加にもコストがかかります。
ただ、皆さんはなぜ青汁を飲むのでしょうか?おそらく、野菜不足のサポートとなる栄養成分が豊富な青汁のほうが、多少値段は上がっても、わざわざ毎日摂取する目的に添っているのではないでしょうか。
青汁飲む目的を今一度思い出していただき、安さだけで選ぶのではなく、ぜひ栄養成分の面にも目を向けて商品を選んでいただきたいと思います。
青汁の平均価格はどのくらい?
粉末タイプ、冷凍タイプ、ジュレタイプ、ドリンク、フリーズドライ、サプリメントなど、最近は本当に色々なタイプの青汁が沢山のメーカーから発売されていますが、これらの平均価格は幾らくらいになるのでしょうか。
そこで今回は、100種類以上の青汁商品の販売価格を調査し、平均価格を算出してみました。
結果、上記の青汁の “タイプ” やトクホ、機能性表示食品などの”食品表示分類”を問わず、100商品すべての青汁商品の1カ月換算の平均価格は約4,300円となりました。
タイプ別青汁の平均価格(安い順で一覧)

青汁はサプリメントタイプが一番安く、冷凍タイプが最も価格帯が高くなります。
タイプ | 1日あたり | 1カ月あたり |
---|---|---|
サプリメント | 97円 | 2,910円 |
粉末タイプ | 132円 | 3,968円 |
ドリンクタイプ | 147円 | 4,410円 |
フリーズドライ | 227円 | 6,810円 |
冷凍タイプ | 230円 | 6,906円 |
タイプ別の平均価格を調査した結果、冷凍タイプの青汁が最も高く、1カ月日あたり6,810円でした。一番人気のある粉末タイプはサプリメントの次に安いという結果に。青汁にかかる費用は1カ月4,000円というのが相場と考えて良さそうです。
1日あたりの料金が安い青汁を調査(価格順ランキング)
今回、価格調査をしている時に分かったことですが、青汁は商品ごとに内容量や1日の摂取目安量が異なります。ですから、各商品ページに記載しているパッケージ毎の価格だけを見比べても比較したことにはなり得ません。
一見『ワンセット(パック)でこの価格は安い!』と思っても、月額料金に換算してみると実は高かった…ということも起こってしまいます。
そこで今回は、あくまでも商品に表示されている摂取目安量で青汁を飲んだ場合の、1日あたりの料金の安さ※を基準にして、タイプごとに安い青汁商品を1位~5位として紹介してみたいと思います。

以下はあくまで価格の安い順にまとめたものであり、中には栄養成分表示が無い、含有される栄養が乏しい商品もあり、栄養面には考慮しておりません。
⇒安いけれど安全性の面からもおすすめできる青汁商品を見る
粉末タイプ
商品名 | 分量/価格 | 1日あたりの価格 |
---|---|---|
国産素材のまろやかな青汁 | 3g×20包/430円 | 21円 |
日本の青汁バナナチアシード | 2.5g×40包/1,194円 | 26円 |
乳酸菌青汁 | 3g×21包/598円 | 28円 |
日本の青汁 | 100g/1,150円 | 34円 |
金の青汁 大麦若葉粉末100%青汁 | 3g×176パック/3,698円 | 42円 |
冷凍タイプ
商品名 | 分量/価格 | 1日あたりの価格 |
---|---|---|
青汁「十菜」 | 90cc×28パック/3,822円 | 137円 |
遠藤青汁 | 100g×28袋/3,856円 | 138円 |
搾りたてケール青汁(冷凍) | 100g×30袋/4,320円 | 144円 |
濃縮野菜 国産ケール100% | 30g×30袋/4,320円 | 144円 |
青汁百 | 100g×30袋/5,022円 | 167円 |
ドリンクタイプ(紙パック・ペットボトル)
商品名 | 分量/価格 | 1日あたりの価格 |
---|---|---|
1日1杯の青汁 無糖PET 900g | 900g/495円 | 99円 |
ごくごく飲める 毎日1杯の青汁 すっきり無糖 紙パック200ml | 200ml/110円 | 110円 |
ごくごく飲める 毎日1杯の青汁 まろやか豆乳ミックス 紙パック200ml | 200ml/110円 | 110円 |
DHC青汁+豆乳 | 190g×30缶/3,888円 | 130円 |
ごくごく飲める 毎日1杯の青汁 PET350g | 350g/153円 | 153円 |

1位の株式会社伊藤園の「1日1杯の青汁 無糖PET 900g」は、国産の大麦若葉・ケール・抹茶を使用した機能性表示食品の青汁です。ビタミンCや食物繊維、カリウムが含まれています。
フリーズドライ
商品名 | 分量/価格 | 1日あたりの価格 |
---|---|---|
青汁と21種類の野菜 | 3.3g×40袋/1,773円 | 89円 |
ケールの青汁 | 5g×30袋/5,221円 | 174円 |
野菜村 ケールフリーズドライ青汁 | 3g×60袋/5,940円 | 198円 |
有機フジワラの青汁 | 3g×30包/3,236円 | 216円 |
緑王プチヴェール青汁 | 3g×60袋/6,804円 | 227円 |

1位の株式会社創健社「ケールの青汁」は、国内産のケールにオリゴ糖やスピルリナ(藻類)をプラスした青汁です。鉄分やβ-カロテンが多く含まれています。
錠剤タイプ(サプリメント)
商品名 | 分量/価格 | 1日あたりの価格 |
---|---|---|
青汁酵素粒 | 360粒/1,398円 | 8円 |
青汁粒 | 720粒/1,400円 | 16円 |
プレミアム酵素青汁粒DX | 150粒/583円 | 19円 |
大麦若葉粒 | 270粒/1,400円 | 21円 |
スタンドパック 青汁粒 | 300粒/1,380円 | 46円 |

1位の青汁酵素粒は国産青汁と酵素、低分子コラーゲンやスピルリナ(藻類)を配合した商品です。
番外編:中国産の青汁は安い
商品名 | 分量/価格 | 1日あたりの価格 |
---|---|---|
大麦若葉青汁100% | 3g×25包/329円 | 13円 |
大麦若葉100% | 3g×50包/702円 | 14円 |
大麦若葉青汁100% | 2g×100包/259円 | 19円 |
大麦若葉の青汁 | 3g×30包/412円 | 27円 |
国産はちみつ大麦若葉青汁 | 3g×30包/1,058円 | 35円 |
安いけれど安全性の面からもおすすめできる青汁3選
最後に、安さだけではなく、栄養面で見たときにもおすすめの青汁商品を3つ紹介します。
以下におすすめする青汁は、単純に安いだけではなく、国産原料を使っていたり人工甘味料などの添加物が未使用だったりと、安いけれど安全性の面からもおすすめできる青汁商品になります。
以下の3つの目的別におすすめ青汁を1商品つずつ紹介していますので、是非参考にしてみて下さい。
- お腹の調子を整えたい方
- 野菜不足のサポートに
- 美容のサポート

以下に紹介している青汁商品は、価格面以外にも原材料の産地(国産)や栄養成分表示、保健機能食品であることの有無など、信頼性や栄養面からもおすすめできるものになります。
お腹の調子を整えたい方

内容量 | 価格(税込) | 1日/2袋あたりの価格(税込) |
---|---|---|
5g×60袋 | 3,300円 | 66円 |
原材料名
大麦若葉エキス末(大麦若葉エキス、水溶性食物繊維、デキストリン)、水溶性食物繊維
栄養成分表示 2袋(10g)あたり
エネルギー | 15~32kcal | たんぱく質 | 0.3~1.1g |
脂質 | 0~0.3g | 糖質 | 1.7~4.0g |
食物繊維 | 5.5g | ナトリウム | 15~36g |
鉄 | 0.2~1.3mg | カルシウム | 6~17mg |
マグネシウム | 2~10mg | 関与成分 | 5.0g |
大分県国東半島と周辺地域との契約している農家で、農薬・化学肥料を使用せず栽培している高品質な大麦若葉を使用しています。
難消化性デキストリンが含まれているので「おなかの調子を整える」効果が期待できます。

特定保健用食品なのでお腹の調子を整える効果を裏付けるデータがあります。飲みすぎや体質・体調によってはお腹がゆるくなることがますので適量摂取を心がけましょう。
野菜不足のサポートに

内容量 | 価格(税込) | 1日/1袋あたりの価格(税込) |
---|---|---|
4g×31袋 | 3,546円 | 114円 |
原材料名
桑葉粉末(桑葉(九州産))、還元麦芽糖水飴、麦芽糖、抹茶粉末、乳酸菌粉末(殺菌)、穀物麹、有機ゴーヤ粉末、ほうれん草粉末、有機オーツ麦若葉粉末、有機明日葉粉末、かぼちゃ粉末、にんじん粉末、ボタンボウフウ(長命草)粉末、オクラ粉末、タマネギ粉末、レンコン粉末、ダイコン粉末、トマト粉末、有機はと麦若葉粉末、有機エゴマ葉粉末、金時生姜粉末、レッドビート粉末、ムラサキ芋粉末、ブロッコリースプラウトエキス粉末/ビタミンC、貝カルシウム、酸化マグネシウム、ビタミンB6、ビタミンB1、ビタミンB2
栄養成分表示 1袋(4g)あたり
エネルギー | 11.0kcal | たんぱく質 | 0.37g |
脂質 | 0.10g | 炭水化物 | 3.12g |
-糖質 | 2.44g | -食物繊維 | 0.68g |
食塩相当量 | 0.003g | ビタミンB1 | 1.75mg |
ビタミンB2 | 1.75mg | ビタミンB6 | 1.82mg |
ビタミンC | 40.0mg | ビタミンK | 41.6㎍ |
原材料になっている桑葉は、栄養素が豊富になる時期に一つ一つ手作業で収穫し、鮮度を保つため新鮮な状態でその日のうちに工場へ運ばれ加工されています。
加工については特許製法である「スチームブランチング」という製法を使い、桑葉の栄養成分を従来よりもより残し、葉のきれいな緑色を保ちます。

お薬、特にワーファリンを服用中の方や、現在通院中の方で食事制限などの指導を受けている方や治療している方は、かかりつけの医師とご相談の上、利用するようにしましょう。
美容のサポート

内容量 | 価格(税込) | 1日/1袋あたりの価格(税込) |
---|---|---|
3g×30袋 | 2,138円(初回) | 71.2円 |
栄養成分表示
エネルギー | 11.6kcal | たんぱく質 | 0.16g |
脂質 | 0.04g | 炭水化物 | 2.66g |
-糖質 | 1g | -食物繊維 | 0.4g |
食塩相当量 | 0.001g | ビタミンC | 42mg |
ビタミンCの栄養機能食品「ベジ・ボーテ」は、6つの極潤成分(低分子コラーゲンペプチド、セラミド、低分子ヒアルロン酸、エラスチン、プラセンタ、ポリフェノール)が配合された青りんご味の青汁です。
大麦若葉、ケールをはじめとする10種の国産野菜が使用されていて、乳酸菌200億個も配合。保存料や着色料は不使用です。

ビタミンCは抗酸化作用をもつ栄養素です。
青汁は、科学的根拠に基づいた効果効能のある商品や栄養成分が豊富に含まれている商品の方が価格的に高くなる傾向がありますし、品質も良いと言えるでしょう。
とはいえ、安い青汁商品の中にも「機能性表示食品」や「栄養機能食品」のものはありますし、原材料から製造まで国産、そして無添加で安全性が確保されたものもあります。
そして、高くても安くても「原材料」「栄養成分表示」「食品添加物」などは自身でしっかり確認しつつ、予算に合わせて上手な青汁選びをしましょう。
参考文献(References)
※1 食品表示基準(抜粋)(令和2年7月 16 日改正)|農林水産省
※2「中国産野菜検査強化月間」の検査結果について|厚生労働省